2018/11/17 NCAA Football Washington Huskies vs. Oregon State Beavers @ Husky Stadium, Seattle, WA

 11月17日土曜日、この日は、今回の旅行で最も忙しかった。予定としては、13時にワシントン大学ハスキーズのフットボールゲームを見て、その後、タコマに移動して、20時にフリートウッド・マックのライブに行き、24時に空港に着いて、シカゴ行きの夜行便に乗り、翌朝にインディアナポリスに到着という流れである。そうすると、翌日曜のNFLインディアナポリス・コルツのゲームを見ることができるという自分でも信じられないスケジュールを組むことができた。とは言いながら、実は出発の週頭になるまで、ワシントン大学フットボールの試合開始時間が決まっておらず、もし13時じゃなく、15時とかナイトゲームになれば、フリートウッドマックのライブは見たかったので、ワシントン大学にはほとんどいられなくなる可能性もあった。幸いなことに、試合開始は13時となって、一安心、これを幸運とみることができるかどうか。

 計算してみると、10時に部屋をチェックアウトすれば、ワシントン大学(University of Washington、アメリカにはこの名前に似たまぎらわしい大学が色々とあるが、ここが本家だ)は、シアトル市の最北の位置にあり、30分もあれば着くはずだった。ワシントン大に行くのは初めてだったから、大学構内も探索しながら、13時のフットボールの試合に備えられればと思っていたのだが、これがとんだ失敗をしてしまった。

 この日のワシントン大学フットボールチーム、ハスキーズの試合相手は、オレゴン州立大学ビーバーズ。ワシントン大はここまで7勝3敗と好調で、PAC10カンファレンス優勝も狙える成績だったのだが、オレゴン州立大は2勝8敗と、すでに今シーズンは新しい戦力の成長を望むしかないような状況で、ワシントン大にとっては負けるはずのない試合で、それほど盛り上がるゲームではないと思っていた。オレゴン州立大は、かつてのランニングバック(RB)ジャッキズ・ロジャーズのいた時代とは程遠く、近年は低迷している。

 しかし、まだ10時過ぎではあったが、すでにワシントン大学へ向かう道は、フリーウェイの降り口から大渋滞しており、全然進まない。シアトルのフットボールファンの熱心さを甘く見ていた。というかワシントン大学から一番距離的に近い、同じPAC12カンファレンスの大学が、オレゴン州立大学であり(ワシントン州立大よりもオレゴン大よりも近い)、腐っても近隣校同士の対戦試合である。今、思えば、ワシントン大学に行くルートはいくつかあったので、自分が行こうとしていた一番大きいパブリックパーキングをピンポイントで指定して、北側から入る道で行けば早く着けたのかもしれないが、今回の車のナビではそこまではできなかった。

 ワシントン大学の前に着くまで、渋滞ですでに45分以上かかっていたと思う。途中、個人が臨時パーキングを開いていたところがあったので、そこにいれればよかったと後悔したが、一応、大学内も探索したいという思いがあったので、そのまま大学内まで移動することを目指したのだ。しかし、当初止めようとしていたスタジアム近くのパブリックパーキングは満車ですでに閉鎖されてしまっていて、構内の駐車場を探すことに。しかし、この大学構内のパブリックパーキングの場所が全然わからない。表示がある方向には行ってみるものの駐車場らしきものはなく、全く違う場所だったり、前の車について行ったりしたものの、その前の車は駐車場に行くわけでもなかったりして、踏んだり蹴ったりの状態に。結局、大学構内をぐるりと2周はしたのだが、それでも駐車場には止められず、イライラするばかり。

 結局、大学を出て、スタジアムからだいぶ距離のあるショッピングモール内に止めることに。ここも車で一杯で、モールの客だけでなく、フットボール観戦客の車もかなりあるようだったが、何とか止めることができた。このモールは、フットボール観戦客の駐車が多いことを見越して、長時間の駐車には罰金が科されるみたいなことを書いてあった。そこで食べ物を買い、車内に飲物の容器や紙袋を置いておいて、モールの客の車であることをわからせる工作はしておいた(確かにモールの客でもあるのは間違いないし)。ただ、駐車時間をちゃんとチェックされたら、こちらはどうにもこうにもしようがないのだが。

 さすがにパブリックパーキングよりも遠い場所なので、スタジアムまで歩くのはかなり遠い。途中、自分が当初止めようとしていたものの閉鎖されていたパブリックパーキングには、結構、駐車場の空きがそこかしこに多いことに気付く。何でこれで入れないようにするかな。ましてや駐車してテールゲートパーティーをしている連中は、何台分ものスペースを使っているのだ。今からでもここに戻ってきて、車を止められないかなと思ったが、歩いて戻るだけでも時間がかかる。すでに試合開始前の30分を切ろうとしていたので、余計なことはしないことに。もうスタジアム前に着いても、ほとんど探索する時間も残っていなかった。とんでもなく時間と体力を食われてしまった最悪の展開。こんなことならリンク・レイルという電車で来ればよかったとも思うが、また車を取りに部屋まで戻るのも面倒だし、なんせこの日は色々と移動をしなければならなかったのだ。

 ワシントン大学ハスキーズは、フットボールの名門であると言っていいだろう。同じPAC12カンファレンスの、USCやカリフォルニア大学バークレー校、スタンフォード大に比べると見劣りはするが、それでも毎年NFLのドラフトに数人は指名される大学だ。かつてはQBウォーレン・ムーンやQBマーク・ブルネル、RBナポレオン・カウフマンなどなど懐かしの名選手を輩出している(あの格闘家のボブ・サップもここでフットボールをやっていたのだ)が、近年は特筆すべき名選手はいないというのが現状である。一方、オレゴン州立大ビーバーズは、同じPAC12カンファレンスでもさらに見劣りする大学であるのは事実であろう。カンファレンスチャンピオンになったのも数回しかない。でも、現在ロサンゼルス・ラムズにいるWRのブランディン・クックスや、タンパベイ・バッカニアーズにいる、背は低いがやたらに速いRBジャッキズ・ロジャースなど、有力校に入れなかったが抜群の能力を持つ人物が入学したりして、プロでも活躍する存在に化けたりするからおもしろいとは言える。とは言いながら、今日のゲームはPAC12カンファレンスの中でも特別注目されている試合というわけではない。しかし、私が今回シアトルに来て、初めてワシントン大学ハスキーズのフットボールゲームを見ようとしたのには、もっと別の理由があった。

 遡ること2年前の2016年、私はジョージア州アセンズにて、ジョージア大学ブルドッグスのゲームを見たのだが、ジョージア大学の先発クォーターバック(QB)は、当時1年生のジェイコブ・イーソンだった。彼はワシントン州の出身で、高校時代に目覚ましい成績を残した人物で、地元のワシントン大学に進学したかったのだが、ワシントン大学には、1年前に同じくワシントン州出身で高校時代から名を成していた一級上のQBのジェイク・ブラウニングが入学していた。ジェイク・ブラウニングは、アーリーエントリーせず、4年間大学に残るということがわかっていたようで、ジェイコブ・イーソンは、遥か遠い地であるジョージア州の名門、ジョージア大学に進学することになったのである。彼は、1年生から先発して結果を残したが(その年に私はジョージア大学のゲームを見た)、2年時の2017年、シーズン途中でケガをして、試合に出られなくなった。その時に、彼の代わりに先発したのが、当時1年生の地元ジョージア州出身のQB、ジェイク・フロムだった。ところが、このジェイク・フロムが、ジェイコブ・イーソンの存在をかき消すほどの大活躍を見せる。なんとジョージア大学は、この年、全米最強とされるSECカンファレンスで優勝し、全米ランキングの上位4校が対戦するプレイオフをも勝ち進み、ナショナルチャンピオンシップにまで駒を進めたのである(オーバータイムの末、アラバマ大学クリムゾン・タイドに敗れる)。

 まさかの自分がいない間に勝ち進んだチームの快進撃。その立役者となったのは、地元ジョージア州出身の1級下のQBだった。ジェイコブ・イーソンは、これから自分が先発に戻れる可能性は少ないと考えて、故郷のワシントン大学に転校したというわけだ。転校した場合は、1年間試合に出ることができない。しかし、来年、2019年には1学年上のジェイク・ブラウニングは卒業しているので、4年時の1年間はプレイすることができる。そこで先発して活躍できれば、あらためてプロへの道も開けるかもしれないのである。そのままジョージア大学で控えQBとしているよりも、はるかに道は開ける可能性がある。
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 そんな経緯もあって、ジェイコブ・イーソンの姿は見られるかどうかわからないが、彼があえて1年時にワシントン大に入学するのを避けたほどのQB、ジェイク・ブラウニングを見たいと思った。今年は4年生の最後のシーズンであり、ここで活躍して、プロに行くのかどうかが判断される試合の1つになるかもしれない。そして、そのようなワシントン大学の試合が見られるというのもおもしろい話であったからだ。

 ワシントン大学のハスキースタジアムは、7万人入る球場であるが、それほど広大さは感じなかった。フィールドを取り囲むように観客席を作れば、もっと収容人数を増やすことができるのだろうが、外が見えるように作られているからだろう。歴史をたどれば1920年からあるスタジアムらしいが、何度も改装されていて、古さを感じない。写真を検索してみれば、ユニオン・ベイという湾に面しているきれいな写真が出てくるが、近くにいるとそんな地形すらもよくわからず。やたら寒かったのは、その海から来る風だったんだなと後で思った。
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 チケットはStubHubで買った。1階席の真ん中ではないが、割と前方の方が取れた。大学フットボールなので、元々は100ドルもしないはずだが、それくらいの値段がするのは仕方がないところ。毎回思うのだが、アメリカの大学のフットボールの試合は、おじいちゃんおばあちゃんの年代の客が多い。長年、誰からも愛されているスポーツというのがうらやましい。自分がいたのはワシントン大のホーム側であったが、反対側にもオレゴン州立大のファンはほとんど見当たらず。全体で言えば、9対1くらいか。ワシントン大のマーチングバンドはゴール裏の席に陣取っている。他の大学に比べても人数は多い、結構な規模である。
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 選手が入場し、紹介されていく。わかっていたことだが、ベンチにジェイコブ・イーソンの姿を見つけることはできなかった。試合に出れないのだからユニフォームを着ているわけもないだろうし、そもそもユニフォームを着ていなくて、わかるわけもない。そして、背番号3番、QBジェイク・ブラウニングが紹介される。そして、彼は4年間先発しているQBなのだが、チームの1番の顔ではなかった。最後に紹介されたこのチームのスターは、背番号9番のランニングバック(RB)、マイルズ・ガスキンという選手だった。彼も4年生だ。
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 試合はワシントン大の攻撃から始まる。自陣21ヤードの位置からいきなりRB、マイルズ・ガスキンの14ヤードランでファーストダウンを取ったかと思うと、ショートパスをはさんで、今度はガスキンの64ヤードランが飛び出した。割れんばかりの歓声というならこれだろう。会場は一瞬にしてヒートアップ。何だろう、この試合はすでにここで決まっていたのかもしれない。敵陣4ヤードまで進んだワシントン大は、2年生RBサルヴォン・アーメド(背番号26)のランでタッチダウン。ここまでわずか2分、7-0でワシントン大が先制。
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 オレゴン州立大のQBはジェイク・ルートン(背番号6)。調べてみると、彼も4年生だが、最初はアイダホ大学に入学していたが、オレゴン州立大に転入してきた人物で、昨年はケガでほとんど出れなかったという苦労人のようだ。彼はショートパスでヤードを稼いでいくスタイルのようだが、注目すべきは1年生のRB、ジャーマー・ジェファーソン(背番号22)で、やはり背は低いがスピードのある選手で、23ヤード、14ヤードとゲインを稼ぎ、敵陣に侵入し、3分かけてフィールドゴールまで持ち込む。7-3となり、なんとか突き放されまいとするオレゴン州立大。
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 しかし、次のワシントンの攻撃で、またRBガスキンが爆発する。自陣25ヤードからスタートしたのだが、いきなり23ヤードのゲインで、ほぼフィールド中央まで進んだ。ガスキンが走れば、2枚看板であるアーメドも走る。小刻みに走り敵陣に侵入すると、今度はQBジェイク・ブラウニングが、ガスキンに10ヤードのパスを通す。オレゴン州立大は、ランでディフェンスを崩され、パスも止められないという悪循環。さらに驚いたのは、白人のQBジェイク・ブラウニングも走るということだ。足は決して速くはないと思うが、それでも25ヤードを走り、アッという間に敵陣4ヤードまで進む。そしてアーメドがランで押し込み、またタッチダウン。3分半で14-3と突き放した。
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 すると、次のオレゴン州立大の攻撃となるはずが、キックオフリターンでファンブルし、それをワシントン大がカバーする事態に。なんとまたも敵陣20ヤードからワシントン大の攻撃となってしまう。この時点でオレゴン州立大ビーバーズはもうボロボロである。ワシントン大の攻撃は、QBジェイク・ブラウニングがパスを通し、敵陣4ヤードまで迫るが、次のプレイでペナルティーを取られ後退。さらにマイルズ・ガスキンがランを止められヤードロス、敵陣17ヤードまで後退するが、QBジェイク・ブラウニングは何事もなかったのように、3年生のWR、アーロン・フラー(背番号2)に17ヤードのタッチダウンパスを通す。なんと約1分の攻撃で21-3とさらにリードを広げた。まだ第1クォーターは残り5分もある。
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 オレゴン州立大の次の攻撃は、わずか1分半でパントに終わる。すると続くワシントン大の攻撃は、ジェイク・ブラウニングが小刻みにパスを通し、さらにパス妨害の反則もあって敵陣内に入ると、さらに15ヤードのパスを通して、フィールドゴール圏内に。しかし、そんなことに構わず、1年生タイトエンド(TE)のケイド・オットンにタッチダウンパスを通した。点が入る入る。これで28-3、まだ第1クォーターである。

 第1クォーター、残り1分を切ってのオレゴン州立大の攻撃。少しでも巻き返したいところ、自陣25ヤードからQBルートンが、35ヤードのパスを通し、敵陣に入る。さらに、RBトレヴォン・ブラッドフォードの11ヤードのランで、フィールドゴール圏内まで進んだところで、第2クォーターに入る。QBジェイク・ルートンのショートパスで徐々に進んでいくオレゴン州立大。ペナルティで戻されながらも、敵陣3ヤードまで進み、最後はルートンから、WRアイザイア・ホッジンズへのパスでタッチダウン。3分半かけて28-10と7点を返した。記録を見ると、これまで攻撃でランを生かしてきたのに、このドライブでは、ペナルティをもらったプレイ以外は全部パスで、ランを使っていなかったんだな、これが。
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 第2クォーターはまだ残り12分以上あるのだが、ここでオレゴン州立大は、オンサイドキックを仕掛ける。そして、見事リカバーはオレゴン州立大で、再び自陣48ヤードの地点から攻撃権を得ることに。なかなかの策士であり、勝負を仕掛けてくるところがおもしろい。ここでQBルートンからRBブラッドフォードへ31ヤードのパスが通り、敵陣21ヤードまで一気に進む。ここではランを繰り出したオレゴン州立大だが、ファーストダウンを取れず、結局フィールドゴールで終了。28-13まで追い上げる。ただ、ワシントン大にとって、このゲームのピンチと言えるのは、正直ここぐらいだったかなと。

 第2クォーター残り11分、ワシントン大の攻撃。QBジェイク・ブラウニングのパスとガスキンのランなどでなんなく敵陣に入ると、ブラウニングからTEハンター・ブライアントへの23ヤードパスで、敵陣28ヤードまで侵入。そこからランでヤードを稼いでいくが、思うように進めず、敵陣19ヤードまで進んだものの、残り1ヤードでフォースダウン。ここでワシントン大はギャンブルに出るが、RBサルヴォン・アーメドのランはロスとなり、攻撃権を失う。約5分かけたドライブだったが、結局無得点に終わる。ワシントン大ハスキーズは焦っていたわけではないだろうけど、相手をなめていたかな。
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 そのままオレゴン州立大ビーバーズは、自陣28ヤードからの攻撃となるが、RBジャーマー・ジェファーソンのランで進むものの、敵陣に入れず、パントで終了。第2クォーター残り4分半からのワシントン大の攻撃は自陣21ヤードからスタート、やはりガスキンのランとブラウニングのパスで相変わらず難なく敵陣に入ると、2年生のRB、ショーン・マクグルーの30ヤードのランが飛び出し、敵陣15ヤードまで進む。すでにガスキンの後釜も順調に育っているということだ。後輩に刺激されたのか、最後はガスキンがブラウニングからパスを受けてタッチダウン。35-13とさらにリードを広げる。

 第2クォーター、残り37秒、前半終了間際のオレゴン州立大の攻撃、すぐ終わるだろうと思っていたが、自陣33ヤードからスタートすると、QBルートンのパスが次々と決まり、タイムアウトを使って前進していく。残り16秒、敵陣47ヤードからQBルートンが、RBブラッドフォードに21ヤードのパスを通し、敵陣26ヤードまで進み、残り5秒で最後のタイムアウト。ここで44ヤードのフィールドゴールが決まり、35-16で前半終了。

 後半はオレゴン州立大ビーバーズの攻撃から始まる。自陣29ヤードからのスタートだが、RB陣が躍動。ジェファーソンが11ヤード、ブラッドフォードが24ヤードを走り、敵陣に侵入。さらにQBジェイク・ルートンのパスでフィールドゴール圏内に入ったのだが、44ヤードのフィールドゴールに失敗。4分半かけた攻撃だったが、得点は変わらず35-16。
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 第3クォーター、残り10分半、自陣27ヤードからのワシントン大ハスキーズの攻撃。ペナルティーで戻されたものの、QBブラウニングから、2年生WRタイ・ジョーンズへの20ヤードパス、RBガスキンの16ヤードのランなどで、敵陣44ヤードまで進む。さらにブラウニングとアーメドのランで敵陣37ヤードまで到達するが、またペナルティで敵陣47ヤードまで戻される。ここでQBブラウニングがこの日初めてのサックを受け、自陣49ヤードまでロスとなり、パントで攻撃は終了したのだが、ここでオレゴン州立大がパントリターンでファンブル。それをワシントン大がリカバーし、なんと敵陣6ヤードから再びワシントン大の攻撃となった。オレゴン州立大はことごとくミスで潰れるという体たらく。ワシントン大はこの好機を逃さず、ガスキンが6ヤードのタッチダウンラン、これで42-16、さっきまでの攻撃は何だったんだという、もうけもんの得点。
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 第3クォーター、残り6分半、オレゴン州立大の攻撃。RBジェファーソンの16ヤードランなどでファーストダウンを取るも、ここからワシントン大のディフェンスが奮起。QBルートンを2度サックし、大幅のロスに成功、パントで攻撃を終わらせた。残り2分半となって、ワシントン大の攻撃は、やはりガスキンのランとQBブラウニングのガスキンへのパスでフィールド中央へ進む。さらに、ブラウニングからTEハンター・ブライアントへの32ヤードパスで、敵陣18ヤードまで進む。しかし、ここでブラウニングがまたサックを食らって、敵陣27ヤードまでロスして、第3クォーターは終了。
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 第4クォーターとなって、ブラウニングが自らのランで敵陣21ヤードまで戻したが、ここで39ヤードのフィールドゴールに失敗。得点は42-16のまま。確かに風は強かったけど、この日はフィールドゴール外れるね。

 まだ第4クォーターは1分も経っていない。自陣21ヤードから始まったオレゴン州立大の攻撃だが、ここに来てこれまで結果を残してきたRB陣が走れなくなってきた。さらにQBルートンのパスも通らず、攻撃はパントで終了かと思いきや、ここでパンターのダニエル・ロドリゲスが、パントフェイクでパスを投げ、ファーストダウンを取った。なかなかである。強豪ひしめくPAC12カンファレンスではこれくらいのことをしないと生き残っていけないわけだ。しかし、攻撃権を戻しても、オレゴン州立大のオフェンスはやはり機能していない。結局ファーストダウンも取れず、パントで攻撃終了、せっかくのパントフェイクも台無しだ。

 しかし、ワシントン大のオフェンスも機能しなくなっていた。ファーストダウンも取れずにパントで攻撃が終了。続くオレゴン州立大もファーストダウンを取れずに攻撃が終了し、双方の攻撃が停滞するシリーズが続く。残り10分、ワシントン大の攻撃はまたもファーストダウンを取れずにパントに。なんと、ここでオレゴン州立大が、パントをブロックし、ボールをリカバー、さらにリターンして敵陣3ヤードまで進んだ絶好の位置で攻撃権を得る。オレゴン州立大は、QBが2年生のジェイク・コレットに代わっていて、そのまま3ヤードを走り込んでタッチダウン。これで42-23となった。

 第4クォーター残り8分半、自陣18ヤードからの攻撃となったワシントン大ハスキーズ。ここでQBは1年生のジェイク・ヘーナーに代わった。しかし、ファーストダウンを取れず、しかもサックをくらって、攻撃はパントで終了。残り6分半、双方のクォーターバックが交替し、試合消化の様相が見えてきたところで、私自身は名残惜しみながら、ハスキースタジアムを去る。すでに時間は16時30分になろうとしていた。行きの移動で渋滞に悩まされたことを思い出し、さらにフリートウッド・マックのライブのためにタコマまで移動しなければならない自分は、試合が終わるまでいて、また渋滞に巻き込まれて、時間をロスするわけにはいかなかったのだ。
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 後で調べると、結局、試合はここから変化することなく42-23で終了していた。オレゴン州立大はさらにクォーターバックを2年生のコナー・ブラントに代えて、パスを通しながら敵陣まで進むものの、フォースダウンギャンブルに失敗して、得点は入らなかったようだ。

 結局、ワシントン大は、QBジェイク・ブラウニングがパス242ヤードで3タッチダウンパス。ランはマイルズ・ガスキンが153ヤード、1タッチダウン。サルヴォン・アーメドも86ヤード獲得し、2タッチダウン
レシーバー陣には100ヤードに迫る者はいず。それだけ色々ブラウニングが投げ分けていたということだ。オレゴン州立大は、QBジェイク・ルートンが190ヤード、1タッチダウンパス。ランはジャーマー・ジェファーソンが118ヤード獲得。ディフェンスでは特筆すべき活躍をした者はいなかった。オレゴン州立大の2年生ラインバッカー、キー・ウェッゼルが6タックル、1.5サックというぐらいか。
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 ワシントン大にとっては、序盤から試合を決めた、全く危なげのない試合で、正直それほどおもしろみもなかった試合であった。しかし、その後ワシントン大は、3敗していながらも、PAC12カンファレンスで優勝してしまうという予想外の結果に。ローズボウルでは、オハイオ州立大に28-23で敗れたものの、見事に結果を残した。ジェイク・ブラウニングとマイルズ・ガスキンの評価は上がったわけだが、4年生の彼らはプロに行くのか、そして活躍することができるのか、要注目である。
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