2020/01/07 University of Maryland Terrapins vs. Ohio State University Buckeyes @ Xfinity Center (NCAA Basketball②)
NCAAカレッジバスケットボール。 メリーランド大学テラピンズが、 ホームのxfinityセンターにオハイオ州立大学バックアイズ を迎えた1戦。ともにビッグ・テン・ カンファレンスの首位を争うチーム同士の対戦は28- 22とメリーランドの6点リードで前半を終了。
オハイオは時間をかけて攻める。最後はD.J. カートンがドライブからのレイアップを沈めて最初の得点をあげた、28-24。変わってメリーランドは、ダリル・ モーセルがボールを取られそうになりながらも、外のアンソニー・ コーワンに渡し、 同じようにゴール下までドライブしながらのレイアップが決まって 、30-24。オハイオはアウトサイドからアンドレ・ ウェッソンのスリーが入り、30-27に。 メリーランドはハンドオフでのパス回しを繰り返す中、アーロン・ ウィギンスが強引にドライブする中で、 ファウルをもらいフリースローを得る。1本は外したが、 1点を追加して31-27。 オハイオはペイントでボールをもらったケイレブ・ウェッソンが、 走り込んできたアンドレ・ウェッソンに渡し、 技ありのレイアップとなり、31-29。メリーランドは、 またもトップでボールをもらったアーロン・ ウィギンスがドライブをしながらのフェイクを入れたレイアップが 決まり、33-29、両者全く譲らない展開である。
だが、この後オハイオは、D.J. カートンがテクニカルファウルを取られたようで、 メリーランドにフリースローが与えられる。 メリーランドのアンソニー・コーワンがフリースローをするが、 1本は外すも、1点を追加し34-29。 なおもメリーランドの攻撃が続き、ダリル・ モーセルがディフェンスのD.J. カートンをはじき飛ばし、離れたタイミングでレイアップを放ち、36-29に、ファウルはなし。 オハイオはローポストでボールをもらったケイレブ・ ウェッソンがダンクを試みるが、ファウルで止められる、 それでもフリースローを2本とも沈めて、36-31に。
メリーランドのアーロン・ウィギンス、オハイオのアンドレ・ ウェッソンがともにシュートを外し、メリーランドはダリル・ モーセルに代わり、エリック・アヤラ、オハイオはデュエイン・ ワシントンに代えて、C.J.ウォーカーを入れてきた。 メリーランドはジェイレン・スミスがレイアップを外すと、 オハイオは、C.J.ウォーカーがスリーポイントを外す。アーロン・ウィギンスがファウルを取られ、ここでタイムアウト、残り時間15分39秒。客席には、巨大なメリーランドの旗が出てきた、どんだけでかいんや。
オハイオはなおもスリーポイントで攻勢をかける。だがD.J. カートンのシュートは外れる。そんな中、メリーランドのドンタ・ スコットがコーナーでボールをもらって、 ドリブルしながらペイントでのターンアラウンドジャンパーを沈め、38-31と再び7点差に。
オハイオ州立は、ケイレブ・ウェッソン、ルーサー・ ムハンマドが3ポイントを放つが、これも決まらない。 メリーランドは、アーロン・ウィギンスを下げて、セレル・ スミスJr.、オハイオは、アンドレ・ウェッソンとルーサー・ ムハンマドを下げて、デュエイン・ワシントンJr.とE.J. リデルを入れてきた。双方、ディフェンスが功を奏し、 ターンオーバーを奪い合うが、得点は入らずそのまま。 オハイオ州立は一瞬の隙をついて速攻をかけるが、D.J. カートンのレイアップをエリック・アヤラが止めて、 得点させない。その後、攻め上がったメリーランドは、 ジェイレン・スミスがゴール下でケイレブ・ウェッソンと交錯して倒されたのを見て、アンソニー・コーワンが すかさずスリーポイントを放つ。これが決まって41- 31の10点差に。会場から大歓声が巻き起こる。残り12分58秒。
しかし、ディフェンスの攻防で、ジェイレン・ スミスがテクニカルファウルを取られた。デュエイン・ ワシントンJr.がフリースローを1本入れて、41-32に。 メリーランドはジェイレン・スミス、ドンタ・スコットを下げて、 チョル・マリアル、リッキー・リンドJr.を、 オハイオはケイレブ・ウェッソンとD.J.カートンを下げて、 アロンゾ・ギャフィニーとルーサー・ムハンマドに代えた。 オハイオは相変わらず3ポイント攻勢を変えない。デュエイン・ ワシントンJr.が撃つが外れる、オフェンスリバウンドをE.J.リデルが取るが、 レイアップはリッキー・リンドJr.にブロックされる、 そのこぼれ球を取ったD.J.カートンがレイアップを放つが、 これも阻まれる。まさにメリーランドのディフェンス全開である。
それでもオハイオ州立大は、デュエイン・ワシントンJr. がドライブからのフローターを外すも、 そのリバウンドが自身のところに戻り、プットバックを決め、 41-34とする。しかし、メリーランドはエリック・ アヤラがゴール下に切り込み、レイアップを沈め、 さらにファウルももらってフリースローで1点追加の3点プレイ、またも44- 34の10点差に。ここでオハイオ州立がタイムアウト。 残り11分41秒。スクリーンには、メリーランド大OBの選手たちのビデオコメントが入る。アトランタ・ホークスにいるケヴィン・ハーターの姿も見えた。会場には、同じくメリーランド大OBで、ボルティモア・レイヴンスで活躍したワイドレシーバー、トーリー・スミスも来ていたようだ。メリーランドは、チョル・マリアル、 リッキー・リンドJr.、エリック・アヤラを下げて、 ジェイレン・スミス、ドンタ・スコット、ダリル・ モーセルを戻した。
タイムアウト明け、オハイオはE.J. リデルが、ペイント中央でフェイクを入れてのジャンプシュートで4 4-36とする。だが、ルーサー・ ムハンマドの放つ3ポイントは入らない。ただ、 メリーランドの速攻、ドンタ・ スコットのレイアップをブロックするなど、 ディフェンスも踏ん張ってはいる。オハイオはアロンゾ・ ギャフニー、ルーサー・ムハンマドを下げて、 ケイレブとアンドレのウェッソン兄弟を戻した。 メリーランドはセレル・スミスJr.を下げて、アーロン・ ウィギンスを戻す。
メリーランドは、アンソニー・コーワンの3ポイントは外れるが、 オフェンスリバウンドを取って攻撃が続く、 再び外のコーワンにボールが戻ると、 今度はドライブからのレイアップが決まり、46-36と突き放す。 オハイオは、デュエイン・ワシントンJr. のスリーポイントは外れるが、リバウンドをケイレブ・ ウェッソンが取り、そのままローポストからのレイアップを沈めた、 さらにジェイレン・スミスからファウルをもらい3点プレイとなり、 46-39と差を詰める。するとメリーランドが、 ハイポストでボールをもらったドンタ・ スコットがゴール下でフリーになったジェイレン・スミスにパス、 見事にダンクが決まって、48-39。さらに、デュエイン・ ワシントンJr. のミスショットのリバウンドを取ったジェイレン・スミスが、 相手からファウルをもらい、フリースローを得る。 1本は外したが、1点を追加して、49-39と再び10点差に。 オハイオはE.J.リデルを下げて、D.J.カートンを戻した。
次のオハイオの攻撃で、ジェイレン・ スミスはディフェンスファウルを取られて、ジョシュア・ トマイックと交代。だが、プレイ再開のスローインで、 投げ入れられたボールを、ダリル・モーセルがスティール。 速攻に転じたアーロン・ウィギンスが縦パスを受け取ると、 そのままダンクを決めた、51-39と12点差まで広がった。 それでもオハイオ州立大は、ケイレブ・ ウェッソンがペイントでボールを受け取ると、 ディフェンスが2人いたにもかかわらず、 間をぬってレイアップを決めてくる、51-41。 やはりジェイレン・スミスがいないとダメなのか。
メリーランドは、ドンタ・ スコットがペイントで体勢を崩しながらも放ったレイアップが入っ て、53-41に。オハイオは、C.J. ウォーカーがやはり3ポイントを外す。さらにディフェンスでケイレブ・ウェッソンがファウルを取られるが、 アーロン・ウィギンスがフリースローを外して、 何とか持ちこたえた。メリーランドはジェイソン・ トマイックを下げて、ジェイレン・スミスを戻す。
オハイオ州立大は、 変わらずアウトサイドに3人もしくは4人がいて、 ローポストにケイレブ・ウェッソン1人がいる形。ケイレブはボールを受け取ると、 ポストアップからターンアラウンドのレイアップを沈めて、53- 43。さらに次の攻撃では、ハイポストにアンドレ・ ウェッソンが入りボールを受け取ると、 ディフェンスはケイレブから離れられず、アンドレは そのままジャンパーを放って、53-45と差を詰めてきた。
メリーランドは、ダリル・ モーセルがディフェンスのタイミングを外して、レイアップを 放つが失敗。オハイオがアンドレ・ ウェッソンのペイントでのジャンプショットを外すと、ダリル・ モーセルはならばとスピンをしながらのレイアップを沈めた、55-45。 すると今度は、アンドレ・ ウェッソンがペイントでレイアップを決めて、55-47と、 双方譲らない展開に。ここでタイムアウト、残り5分36秒。
メリーランドは、アーロン・ウィギンスに代えて、エリック・ アヤラを入れる。アンソニー・ コーワンがドライブ中にファウルをもらい、 フリースローを獲得。2本とも沈めて、57-47に。ところが今度はエリック・アヤラが、ローポストでボールをもらいシュートしたケイレブ・ウェッソンに対してファウルをし、フリースローを献上。1本しか入らなかったものの57-48に。エリック・アヤラは、名誉挽回と3ポイントを撃つが外れる。それでもオハイオ州立の攻撃に、ドライブするデュエイン・ワシントンJr.の前に立ちはだかり、オフェンスファウルをもぎとったエリック・アラヤ。しかし、次の攻撃でも撃った3ポイントはまたも外れてしまう。どうも今日は調子が悪いね。
デュエイン・ワシントンのパスミスのターンオーバーでボールを奪ったメリーランド。アンソニー・コーワンのドライブでゴール下に攻め込み、反対側のジェイレン・スミスに渡すが、スミスのシュートは、今度は逆にケイレブ・ウェッソンにブロックされた。速攻に転じたオハイオ州立に対し、ダリル・モーセルがファウルで止める。オハイオは、デュエイン・ワシントンJr.のフリースローが2本とも決まり、57-50。メリーランドは、ドンタ・スコットに代えて、アーロン・ウィギンスを戻した。残り3分27秒。
オハイオ州立は、フルコートプレスでディフェンスでプレッシャーをかけてきた。メリーランドはあわてず時間をかけて攻める。ダリル・モーセルがアウトサイドのエリック・アラヤにパス。スリーはまたも外れるが、ゴールへ飛び込んだアーロン・ウィギンスがリバウンドを取り、プットバックダンクを沈めた、59-50。
オハイオは、ケイレブ・ウェッソンがスリーを撃つが外れる。リバウンドもメリーランドに取られる。メリーランドはパス回しに時間をかけるが、アンソニー・コーワンがペイントのジェイレン・スミスにパスしようとしたボールがはじかれてターンオーバー。オハイオは速攻をかけるが、メリーランドの戻りが速くてストップ。攻めあえぐ形となったオハイオ、スリーを撃ちたいが躊躇し、C.J.ウォーカーがドライブに切り換えフローターを撃つが、外れる最悪の結果に。リバウンドもアウトにならず、メリーランドが確保。さらにドリブルするダリル・モーセルに、ブロッキングファウルを取られたD.Jカートン。ダリル・モーセルのフリースローは1本しか決まらなかったが、60-50と再び10点差に。残りは2分を切り、1分54秒。
オハイオは、アンドレ・ウェッソンがトップからスリーを撃つが、外れる。リバウンドを取ったメリーランド、ボールを持った選手が、時間をかけてドリブルし、パス回しでディフェンスから逃げ回る。ここで、アンソニー・コーワンが一瞬の隙をついてゴール下に上がっていたジェイレン・スミスにアリウープパス。スミスのダンクが決まり、62-50。会場に大きな歓声が上がる。残り1分16秒。ここで、この試合は完全に決まった感があった。ただ、肝心なここの写真がうまく撮れず。
オハイオ州立は、D.J.カートンがディフェンスに囲まれプレッシャーの厳しい中、フローターを沈めて、62-52。次のメリーランドの攻撃は、ファウルで止める。だが、アンソニー・コーワンのフリースローは2本とも入って、64-52とさらに点差が広がる。残り56秒。
オハイオは、D.J.カートンが3ポイントを外すが、リバウンドをケイレブ・ウェッソンが取り、反対側のコーナーに走り込んで待っていたD.J.カートンに再びボールが渡り、今度はスリーが決まった、64-55。これで9点差、残り42秒。タイムアウトを取るオハイオ州立。C.J.ウォーカーを下げて、ジャスティン・アーレンズ(F、3年、10)を入れた。
メリーランドの攻撃をファウルで止めるオハイオ州立。アンソニー・コーワンのフリースローは1本しか決まらなかったが、65-55に。メリーランドのディフェンスがきびしく、オハイオはスリーを撃たせてもらえず、デュエイン・ワシントンJr.のジャンパーも外れる。またもメリーランドの攻撃をファウルで止めるしかないオハイオ。アンソニー・コーワンのフリースローは2本とも入って、67-55。残り18秒。D.J.カートンのドライブからのダンクは、ジェイレン・スミスのディフェンスで入らず。さらにドライブからのレイアップも止められ、得点は入らず。これで試合終了。メリーランドがホームで連勝を飾ったゲームだった。2018-2019シーズンまでさかのぼると、ホームのxfinityセンターでは12連勝となった。
主なスタッツとしては、メリーランドがアンソニー・コーワンが20得点、6リバウンド、ジェイレン・スミスが11得点、7リバウンド、2ブロック、ダリル・モーセルが10得点、3アシスト、2スティール、エリック・アヤラが9得点、4リバウンド、4アシスト、ドンタ・スコットが7得点、5リバウンド、アーロン・ウィギンスが7得点、4リバウンドといったところ。
オハイオ州立は、ケイレブ・ウェッソンが15得点、9リバウンド、3アシスト、2スティール、4ターンオーバー、アンドレ・ウェッソンが14得点、5リバウンド、2スティール、D.J.カートンが14得点、3アシスト、3ターンオーバー。デュエイン・ワシントンJr.が7得点、4リバウンド、3ターンオーバーといったところ。ウェッソン兄弟で29点と得点の半分以上を稼ぎ、D.J.カートンを合わせた3人で得点のほぼ8割を占める形になった。
フィールドゴール成功率は、メリーランドが45.7%に対し、オハイオが35.3%。3ポイントに至っては、メリーランドは8/18で44.4%、オハイオは5/27で18.5%という数字。オハイオは試投数も多いが、この数字が勝負を分けたと言っていいだろう。メリーランドのディフェンスは相手のスリーを確実に封じていた。リバウンド(36対39)やファウル(16対22)、アシスト(13対12)、ブロック(5対4)スティール(3対6)の数などは、ほとんど変わらない。ターンオーバーはメリーランド16本、オハイオ14本と双方多めだが、それぞれがディフェンスで踏ん張り、攻守交代が目まぐるしく変わる見ごたえのあるゲームであった。
この後、メリーランド大学は、アイオワ大、ウィスコンシン大に敗れたものの、快進撃を続け、結局シーズンを24勝7敗で終えたのは、先の記事でも述べた通り。一方、オハイオ州立大は、次戦もアウェイでインディアナ大に敗れ、さらにペンシルヴェニア州立大、ミネソタ大、ウィスコンシン大、アイオワ大などにも敗れて失速、シーズン最終戦のパデュー大戦はコロナで中止となり、21勝10敗でシーズン終了となった。
双方とも同じビッグ・テン・カンファレンスの所属チームであり、ちなみに両者は2月23日に今度はオハイオ州立のホームで再戦し、今度はオフェンシブなゲームとなり、79-72でオハイオ州立大が雪辱を果たした。メリーランドは、アーロン・ウィギンスが3ポイントシュート6本決めるなど20得点を稼ぎ奮闘するも、ジェイレン・スミスが8得点に抑えられてしまった。オハイオに前半だけで8/16の50%と、スリーポイント攻勢を許してしまい、追い着くことができず完敗。カンファレンス優勝争いを続けるメリーランドに見事ストップをかけた形となった。
メリーランドはこの敗戦が響き、ホームのxfinityセンターでミシガン州立大に敗れ、ホームの連勝も17試合でストップ。さらにラトガーズ大に敗れ、シーズン24勝7敗で終了となった(この後半の3敗が痛かった、あと1つでも勝っていればね…)。前に記したが、ビッグ・テン・カンファレンスは、同カンファレンス所属校同士の対戦成績が14勝6敗で、ミシガン州立大(全米ランキング9位)、メリーランド大(同12位)、ウィスコンシン大(同17位)が三つ巴で並ぶ史上稀に見る大混戦となったのだが、結局、コロナ禍によりカンファレンス優勝決定トーナメントは中止、さらにマーチ・マッドネスと呼ばれる全米チャンピオンを決めるNCAAトーナメントも中止になってしまった。この年のトーナメントは本当に見たかったなとつくづく思う。
通年、大学生のドラフト評価が最終的に決まるのはNCAAトーナメントであり、そこでその選手のクラッチ力などが大きく判断されるのだが、結局、レギュラーシーズンの実績だけで見極められることになってしまったのであるが、メリーランド大のジェイレン・スミスは、2020年のNBAドラフトで1巡目10位、フェニックス・サンズに指名された(ちなみに前年の八村塁は1巡目9位)。まさかこんな評価が高くなるとは思わなかった。これで彼がNCAAトーナメントで活躍する姿を見せられていたら、もっとすごいことになっていただろう。まだNBAでは目立った活躍を見せれていないが、今後に期待したい。4年生のポイントガードだったアンソニー・コーワンは、ドラフト2巡目にかかるかもしれないとされていたが、結局、指名はされず。それでもGリーグのメンフィス・ハッスル(昨年、渡邉雄太が所属していたところ)に入団したようなので、力が認められれば、NBAに上がってくることがあるかもしれない。
オハイオ州立大のケイレブ・ウェッソンは、1巡目ではないものの、2巡目の指名は濃厚とされていたが、彼も指名されなかった。その後、ドラフト外入団でゴールデンステート・ウォリアーズと契約したようだが、カットされ、今はGリーグのサンタ・クルーズ・ウォリアーズでプレイしているようだ。彼も認められればNBAで見ることがあるかもしれない。
その他、私が見た選手で言えば、ミシガン州立大の4年生のポイントガード、カシウス・ウィンストンは2巡目53位指名でまさかのワシントン・ウィザーズに入団。それこそ彼は、前のシーズンのNCAAトーナメントで活躍して評価を上げた人物なので、もしNCAAトーナメントが昨シーズンも行われていれば、ミシガン州立大は簡単には敗退しないだろうし、もっと評価を上げていたかもしれない。さらにミシガン州立大で言えば、フォワードの3年生のゼイヴィア・ティルマンが2巡目35位で指名され、メンフィス・グリズリーズで早くも大活躍を見せるおもしろい存在となっている。
オハイオ州立大と言えば、驚いたのは、この日素晴らしい活躍を見せていた1年生のガード、D.J.カートンである。オハイオ州立は、メリーランド戦以降、負け試合が増えて失速したことは述べたが、その責任を取らされる形ではないようだが、チームは今シーズン、フロリダ州立大から転校してきた3年生のガード、C.J.ウォーカーを先発にしてチームを組み立てようと変えたようで、D.J.カートンは2月1日のインディアナ大戦から一切、出場しなくなった。そして、メンタルヘルスの問題でチームを去ることが発表され、マーケット大に転校することが明らかになった。
ポジション争いは熾烈なもので、多くはケガだったりするのだが、それでチームとの関係が気まずくなって転校することはよくあることであるのだが、それにしても高校時代、アイオワ州のミスターバスケットボールに選ばれたスーパースターで、1年生からスターターだったポイントガードが転校である。なかなかの事件である。とはいえ、マーケット大もバスケの名門であり、ドウェイン・ウェイドやジミー・バトラーなどを輩出した学校である。彼はもう新シーズンからプレイを始めているようで(普通は転校したら1シーズンはプレイできないはずだが、メンタルヘルスみたいな事情が考慮されたのか)、また頭角を現すことになれば、NBAに入る日もやってくるかもしれない。
そして、新シーズンは、コロナ禍で一部の試合はキャンセルや延期となっているが、オハイオ州立大は、C.J.ウォーカーを中心に、デュエイン・ワシントンJr.とE.J.リデルが成長し、なかなかの好調ぶりを見せているが、メリーランド大の方は、絶不調。大事なゲームをことごとく落とし、優勝争いできるレベルに達していない。アーロン・ウィギンスはエースとしてふさわしい活躍がなかなかできておらず、このままでは、来シーズン、NBAドラフトにかかるかどうかも微妙といえる状況だ。
話は戻って、この日はナイトゲームだったなので、試合が終わったら辺りはもう真っ暗である。メリーランド大学の周りは本当に何もないので、そのまますぐにホテルに帰った。今日でワシントンDCは最後、明日からはニューヨークに入る。