2013/12/1 Indiana Ice vs. Cedar Rapids Rough Riders @ Bankers Life Fieldhouse (USHL Ice Hockey)

 ルーカス・オイル・スタジアムへ行った後、 チェックインした目の前のホテル、ホリディイン・ エクスプレスに戻り、 さらに夜にもう一つ行くべきところがあった。それは、 バンカーズ・ライフ・フィールドハウスである。そう、かつては、 カンセコ・フィールドハウスと呼ばれた、NBAインディアナペイサーズのホームである。今回の旅程では、 残念ながらスケジュール的にペイサーズのゲームを見ることができ なかったのだが、 そのホームアリーナに入れるものなら見ておきたいと思った。 グッズショップだってやってるだろうと思ったしね。
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 この日はUSHLというアイスホッケーリーグの試合が行われ ていて、そのチケットもチケットマスターで取っていたのだ。 料金は24ドルだった。安いね~。インディアナ・ アイスという地元のチームと、セダー・ラピッズ・ラフ・ ライダーズというアイオワのチームのゲームである。 今回の旅程では、 残念ながらNHLのゲームの1試合も見れなかったので、 なんとかアイスホッケーのゲームも見たかったというのもある。
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 USHLはU.S. Hockey Leagueの略で、アイスホッケーの独立リーグである。 USリーグとはいうけれど、 所属チームはアメリカ北中部の街のチームだけで18チームで構成されている( NHLこそフロリダなどにもチームがあるが、 実は日常的にホッケーをできる地域となると限られているのだ)。 それこそホッケーのリーグはカナダにもあるし、 NHLの2軍のようなAHLみたいなリーグもあり、 実にややこしい。それを統一する大会があるわけではないし、 交流戦もあるわけではない。 中でもUSHLは、20代までのジュニアの選手限定のリーグのよう で、そこから大学に行ったり、 優秀な選手はNHLのドラフトにかかったりするという有望な選手が 集められているのだ。
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 インディアナにはNHLのチームはないけれど、 バスケしかないわけではなくて、 ホッケーの愛好者もいて、インディアナ・ アイスというチームがあるわけだ。この チームは2008- 09シーズンにUSHLのチャンピオンになっているらしくなかな か強豪なチームのようである。後でわかったことだが、2013- 14のこのシーズンもチャンピオンとなっており、 はからずも自分は優勝したチームの試合を見たこととなったわけで ある。そして、 今シーズンのNHLドラフトには3人の選手が指名されたようである。
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 バンカーズ・ライフ・ フィールドハウスは1999年にオープンしたアリーナであり、 決して新しくはない。 入ると出迎えるのはペイサーズの選手たちの巨大な姿である。 躍進を続ける最近のペイサーズ。 やはり無理してでも見ておくべきだったなと後悔する。中には、 ペイサーズの歴史のコーナーもあり、そこにはレジェンド、 レジー・ミラーをはじめとした選手たちの残した功績も見てとれる。 ミラータイムという数々の逆転劇と、唯一のNBAファイナルに進出 した1990- 2000シーズンが、この場所で行われたのか
と思うと感慨深い。
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 思えば、ペイサーズは結局、あと一つ駒が足りないところで勝利を引き寄せられなかったのだろう。戦力が足りない中、選手たちの努力による成長で勝ってきた。そもそも、いの一番に注目される生粋のスーパースターはいつの時代もいなかった。2003-04シーズンは最高勝率の61勝を記録したのにファイナルに進めなかった。そう考えれば、今シーズンは最大のチャンスだったはずだ。アンドリュー・バイナムが全く計算外だったということもあるだろうが、ポール・ジョージがプレイオフ前に大不調に至ったような脆さを考えると、グレンジャーが復帰してから、すぐにトレードするよりももう少しポール・ジョージと共存する期間があっても良かったのではないか? 来シーズンは、とても今年ほどの戦力を望めないだろう。グレンジャーの代わりに入ってきたエヴァン・ターナーと、彼と確執があったとされる生え抜きのランス・スティーヴンソン、将来有望な二人は結局、どちらも残ることなくペイサーズを去ってしまった。一体何をしているんだろう。チーム自体に問題がないとは思えない。
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 ホッケーのゲームに戻ろう。やはりローカルなホッケーゲームということもあり、観客席はガラガラだった。逆にいうと、どこでも好きなところから見られるという特等席だ。しかし、バスケットボールのアリーナが普段、ホッケーに使われていないにもかかわらず、氷を張ったアイスホッケーアリーナに変えることができる技術には関心する。ガラガラと言いながらも、熱狂的なファンはいて、常にかぶりつきの席に陣取っていて、壁のプラスティック板を叩いて、選手たちを鼓舞している。いかに彼ら熱狂的ファン以外の人物をホッケーに向かわせるかがカギだと思うのだが、そこに特別気を配っているようには思えない。
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 ゲームに関して言うと、これまでNHLばかり見てきた自分にとっては、スピードも遅く感じ、ダイナミックな動きや見せる動きに欠ける気がした。その選手がいるだけで空気が変わるような支配的な選手がいないのだ。今更ながらNHLには世界最高峰の選手たちが集まっているリーグなのだと納得した。ゲームはインディアナが終始押している展開。第1ピリオド終盤に1点、第2ピリオドに1点追加。第3ピリオドにセダー・ラピッズに1点を返されるものの、ダメ押しの1点をパワープレイで追加し、そのまま3-1でインディアナ・アイスの勝利。シュートの数もインディアナは倍くらい放っていた。逆にチーム力にこれだけの差があっていいのと感じるくらいだった。後にわかったことだが、この日1アシストを決めた選手に今年のドラフトでニュージャージー・デビルスに指名された#Joshua Jacobs という選手がいたらしい。この日見ただけでは、それほどの選手とは全く気づかなかった。そもそもNHLと違って知っている選手が一人もいないし、特別興味を引いた選手がいなかったから、なかなか見づらいものである。
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 ゲームの合間と終了後に、アリーナのグッズショップに行った。そこは当たり前だけど、ペイサーズのグッズばかり。今度はペイサーズのゲームを見に来ようと誓う。ショップの壁にジョージ・ヒルとロイ・ヒバートを比較する等身大パネルが置いてあった。レジー・ミラーもグレンジャーもヒバートもそうだが、ペイサーズの名選手は、インディアナとは何の関係もなかった選手が多い。その中でジョージ・ヒルインディアナポリスの出身である。これだけバスケットボールが盛んな地で、なぜ地元出身の選手をこれまで積極的に取ろうとしなかったのか。ジョージ・ヒルをあえてスパーズからトレードして獲得したように(実はその時の交換相手がカウイ・レナードだったのだが…)、地元出身の選手をもっと取ろうとした方がペイサーズは盛り上がる。試合会場の盛り上がり方はすごいもんだ。ジョージ・ヒルインディアナポリス出身のマグニフィシェント・セブンと呼ばれた選手の一人で、その他の選手たち(エリック・ゴードン、コートニー・リー、ジョッシュ・マクロバーツなど)もほぼもれなく現在もNBAで活躍している。何とか新たな切り札を使ってでもペイサーズが再び甦らせてほしいと思うものである。
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 なぜか帰りの便もシカゴへのローカル便が遅れて国際線への乗り継ぎができず、荷物だけがさらに遅れて、後で自宅まで送られて帰ってくるという事態に。こんなことならシカゴまでレンタカーで移動すりゃよかったと思う。3時間くらいかかったはずなんだけど、それでも乗継便に間に合えるように行けたよ。ほんとに今回の旅では、荷物に呪われていた。来年もインディアナに行くかな?