(NHLアイスホッケー)ニューヨーク・レンジャース vs シャークス NY Rangers vs San Jose Sharks @Madison Square Garden 2011/10/31
翌31日は、フィラデルフィアではゲームや大したイベントがないようで、ニューヨークに出ることにした。この日はマディソン・スクエア・ガーデン(MSG、以下ガーデン)で、ニューヨーク・レンジャーズのホッケーのゲームがある。しかし、いまさらニューヨークのホテルに泊まるのは、その次の日の予定もあり、面倒くさいので、ホテルはフィラデルフィアのままにして、日帰りすることにした。ただゲームが終わってから、ドライブして帰るのは、大変だなーと思ったので、ここは1つ経験ということで、鉄道のアムトラックを利用することにした。そもそもアムトラックのニューヨーク市マンハッタンの駅、ペンシルベニア・ステーションの地上階にこそ、ガーデンがあるのである。だからとにかく便利なのだ。
今やこの大陸横断鉄道であるアムトラックのチケットもインターネットで買える。だが、その実際は想像を絶するものだった。行きの便は、駅に着いてみると1時間半遅れという事態だった。さすが、アメリカの鉄道である。ここで動じてはいけない。おかげで、駅近くの24時間あいている駐車場を探して、止め直すことができ(帰りは23時を過ぎる感じで、ほとんどの駐車場は閉まってしまう)、ついでにフィラデルフィア市内観光もできたわけだ。
結局、ニューヨークに着いた頃には、もう夕方で、とりあえず占拠デモが報じられたウォール・ストリートは見ておきたいと思ったのだが、この日は月曜日だということもあったのか、それらしき人々はいず…。ただウォール街は柵できっちりと区切られており、警官も常駐している実にものものしい雰囲気だった。今、思えば、デモ隊の基地になっていたズコッティー・パークやゴールドマン・サックス本社の方にも足を延ばしておけばよかったなと思った(当時はまだ強制撤去される前だった)。
ということで、マディソン・スクエア・ガーデンに着いた頃は、ほぼ真っ暗という時間だった。約4年ぶりのガーデンだが、何も変わっていない感じ。そこまでよくおぼえていないのだが。この日、ニューヨーク・レンジャーズは、サンノゼ・シャークスを迎えての試合。まさかシャークスの遠征を追いかけるような形で、この旅でアイスホッケーを2試合観ることになるとは思わなかった(それもこれもNBAがゲームをやっていないからで、当時は開幕すらも危ぶまれていた)。
この日は、突発的な事情でここに来れなくなる事態があるやもと思ったので、チケットは2階席を購入していた。それでなくてもガーデンのチケットは高い。ただ、やはりホッケーは2階席で観るもんじゃないなと、あらためて納得。そもそも競技で扱うパックがかなり小さいものなので、なかなか臨場感をもって追えるもんじゃない。
ゲームは、いきなり乱闘から始まった。Sharksの方はおなじみ?のRyane Clowe(29、LW)、Rangersの方はよく見えなかったが、Brandon Prust(8、LW)だったようだ。そもそもこの2人に何か因縁があったのか、チーム間に因縁があったのか(そもそもカンファレンスがちがうから、最大年間2試合しか試合がないのだが)、その辺の関係性がよくわからないまま、ゲームが進むことに。
第2ピリオドに入り、ようやくSharksらしいゴールが出た。サイドフェンス越しのパック争いで倒れ込んだ2選手から抜け出たパックを拾い、3対2の万全の態勢で攻め込む形からのLogan Couture(39、C)のゴールで2-2の同点に。ここからSharksハイパーオフェンスの本領発揮かと思いきや、見られたのはここまでだった。第2ピリオド終盤、5分もたたない間にRangersに悪夢の3連続ゴールを決められ、まさにアッという間に2-5に。Ryan Callahan(24、RW)はそのうち2ゴールを決めた。ハイライトを見てもわかるが、Sharksゴーリー、Antti Niemi(31、G)の完全に死角をついた技ありのショットばかり。これで試合は終わったと言ってもよかった。
あらためてメンバーを見て思ったのは、Rangersは昔、見た時とずいぶん選手も様変わりしたなあーということだった。ただ、生え抜きではないが、今やエースとなっているMarian Gaborik(10、RW)は、この試合ではいいところなし。今シーズンから加入したBrad Richards(19、C)もこの日は見るべきところはなかった。なぜだか不思議に思ったのは、生え抜きのスターであるはずのBrandon Dubinsky(17、C)(しかもアメリカ人)が登場したり、活躍するたびに、客席からブーイングが起こっていたこと。彼は、何か過去にチョンボでも犯したのだろうか? 確かに今年は例年に比べたら成績は落ちているのかもしれないが、それほどのものではない。結局、理由もわからないまま、ゲームは過ぎていった。NHLはちゃんと色々チェックしていないと、ほんとにわからなくなる。
ちなみに1月中旬の現在、Sharks、Rangersとも、ディヴィジョン首位をひた走っており、今シーズンは絶好調な感じ。両チームがファイナルで対戦するようなことになれば、おもしろさも倍増するわけだが…、決してそんな風にいかないのがNHLである。