Dallas Cowboys vs Philadelphia Eagles @ Lincoln Financial Field 2011/10/30(NFLアメリカンフットボール)

 昨日の悪天候から次の日は一転して快晴となった。道路にはところどころにまだ雪は残っていたが…。しかし大雪の爪あとは大きかったようで、近所のBEST BUYなどが停電で休業になっていたことにビックリ。泊まっていたホテルは何も影響なかったのだが、局地的には結構大変だったようだ。
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 この日はフィラデルフィアに行くつもりだった。フリーウェイのドライブはウソのように快適で、1時間足らずで着いてしまった。フィラデルフィアは昔からの街なので、ダウンタウンは道が狭いため、一方通行が多く、信号がなかったりもするので、交差点での別方向からの対向車との譲り合いとかが面倒くさく、ドライブするには厄介だったりする。しかも、ホテル代とか駐車場代などの物価が高い。ニューヨークとほとんど変わらないんじゃないだろうか。この日泊まったホテルは、その中でも特に安かったのだが、それもそのはずだった。多分70年代とか80年代にできたホテルが、そのまんま残っている感じ。まんまるい円柱形の高層ホテルで、当時は実におしゃれだったんだろうが、今となっては使いづらいだけ。家具とか設備は当時のものそのままだろうという古さ。エレベーターは動くのが、実にスピードが遅くしかも一機は故障しているときた。自販機はあるのだが、一切動いているものがないという始末。フロントにいた南米系のお姉さんはかわいかったが。
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 それは置いといて、この日フィラデルフィアにやって来たのは当然フットボールイーグルスを観るためである。今シーズン、オフにCB Nnamdi Asomugha(ナムディ・アソムーハ)、CB Dominique Rodgers - Cromartie(ドミニク・ロジャース・クロマティ)、DE Jason Babin(ジェイソン・ベイビン)など次々と大型の戦力補強を成し遂げ、ドリームチームと呼ばれたが、思うように勝てず失速。そんなドリームチームもだが、去年大活躍をして見事復活を遂げた、QB Michael Vick(マイケル・ヴィック)を生で観てみたいと思ったのが、そもそも今回の旅のきっかけなのであった。当然ながらチケットはすでに完売しており、Ticketmasterticket exchangeで選んだ安めの座席をなんとか購入。絶好の席ではあったが、軽く200ドル超え。東海岸のチームのスポーツチケットはとにかく高い。
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イーグルスのホームスタジアムはリンカーン・フィナンシャル・フィールドという。ダウンタウンからちょっと離れた川に近い立地で、すぐ隣にバスケットやアイスホッケーの行われる、ウェルズ・ファルゴ・センターや、野球の行われるシチズンズ・バンク・パークが隣接しており、スタジアム系はすべて一ヶ所にそろっているという、全米の都市の中でも珍しい、観戦に便利な街なのである。
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この日までイーグルスは2勝4敗、本日は、バイウィークをはさんで、ホームに同ディヴィジョン、NFC東地区のライバル、ダラス・カウボーイズを迎えての一戦である。これまでの試合結果を見ていると、マイケル・ヴィックはケガで出られない可能性も多々あったはずだが、この日は休みをはさんでの万全の状態で出場。この時ばかりは自分の幸運に感謝した。そして試合が始まり、興奮は一気に加速する。
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この日の試合は、今シーズンのこれまでのイーグルスの試合とはうってかわったものだった。とにかくヴィックのパスはとにかく決まりまくる。28本中21本成功で、計279ヤード、2TD。RB LeSean McCoy(ルショーン・マッコイ)は走りに走り、なんとキャリアハイの185ヤード(2TD)である。ディフェンスはQB Tony Romo(トニー・ロモ)に4サック、CBアソムハの技ありの1インターセプションなど、ほぼ何もさせず。最終スコアは34-7でまさにイーグルスの圧勝。相手はまぎれもなくカウボーイズなのだが、NFLのチームなのかと疑うほど、練習試合かと思うほど、イーグルスがすべてを支配するゲームであった。
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スタッツ上では、カウボーイズのQBロモは203ヤードを投げていたことになっていて、それを見て驚いたが、第4クォーターに苦しまぎれに投げたような70ヤードのロングパスタッチダウンが決まったのが大きいだけだった。ちなみにカウボーイズの得点はこれだけ。なんとか完封負けを防いだような感じ。ボールポゼッションタイムは、イーグルスが42分9秒、カウボーイズが17分51秒と、カウボーイズはほんとに何もできなかったことがよくわかる。QBロモは、またリーダーシップの欠如を指摘される結果に。しかし、そんな試合でもただ1人まともに仕事をしていたのは、4サックをあげた、OLBのDeMarcus Ware(デマーカス・ウェア)。この人は知らぬ間に穴を見つけてQBを捕える。ほんとにスゴイとしかいいようがない。
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ということでイーグルスファンにとっては、日頃のうっぷんが晴れる最高の試合だったわけで、初めて観るイーグルスの試合としては大変ラッキーなものだったと思うのだが、正直、観る人間にとっては、退屈になるほどでもあった。
 
 
イーグルスの試合を観ておもしろいなと思ったのは、タッチダウンを取るたびに、お決まりのテーマソングが流れること("Fly Eagles Fly")。歴史ある曲なのだろうが、ずいぶん古風で牧歌的な感じが微笑ましい。イーグルスの試合を観に行ったら、かけ声のところを地元ファンと一緒に合唱しよう! これで君も立派なイーグルスファンだ。この日は試合後に駐車場で熱狂的ファンがバーベキューなどをしている、いわゆるテールゲートパーティーに誘われ、残り物のソーセージなんかをいただいた。初めての経験で楽しかった。
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それだけこの日の試合は、イーグルスにとって、残りシーズンの行方に希望を灯す最高のゲームだったわけだが、結局その後も勝ち星を伸ばせず、QBヴィックはケガで数試合を欠場、ヴィックの復帰後、意地を見せるものの、プレイオフにすら出場できないという結果に。来年、このドリームチームは全く様変わりをするかもしれないが、この試合を通しで観た限りは、希望を見せてくれたように思うのだが。
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