2014/11/9 Detroit Lions vs. Miami Dolphins @ Ford Field (NFL Football)

 
 翌日、再びデトロイトへ移動する。この日は日曜日なのでフォード・フィールドでデトロイト・ライオンズの試合がある。アーリーチェックインをリクエストしていたなじみのクラウン・プラザへ。フォード・フィールドの近くは駐車場が安いことは知っていたのだが、かといって、デトロイトは、ダウンタウン以外のところに泊まったところで、そこの近くにショッピングモールとかがないと何もすることがないのだ、そしてダウンタウンにもこれといって何かがあるわけでもない。だったらダウンタウンを周遊しているモノレール、ピープル・ムーヴァーの駅の近くで泊まった方が便利なので、結局クラウン・プラザにすることにした。

 フォード・フィールドはもう3回目か4回目か、ここはほんとに行きやすくて大好きなところだ。ドームだから寒くもならない。隣にタイガースのコメリカパーク(こっちの方が目立ってるが、中に入ったことはない)があって、これでバスケットチームのホームアリーナも近くにあれば最高なのだが、デトロイトにはそれがない。ピストンズのホームはオーバーンヒルズにあり、デトロイト市内から1時間ほどかかる。それを思うとやっぱりフィラデルフィアは全て揃っていていいところだ。
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 本日の対戦相手はマイアミ・ドルフィンズ。チケットはStubHubで取った。いつもの通り1ヶ月前にくらいだと6列目だって取れてしまう。このシーズン、ライオンズは期待されていたので、160ドルくらいだったから儲けものだったと思う。まあ、この日の相手がドルフィンズだからということも大きいが。今や外国人でもチケットマスターのエクスチェンジ(売買交換サイト)で、チケットを売買することができるからうれしい。この日のゲームに関しては、チケットエクスチェンジの方が、より真ん中でいい席が取れたのだけれども、StubHubでは外国人はチケットを買うことはできても売ることはできない。一方チケットマスター・エクスチェンジでは、外国人でも買ったものを再び売ることができるので、しょうがないから同じく160ドルくらいで買ったこちらのチケットを売った。早くから安くチケットを購入して売れば儲けにもなる。実際250ドルくらいの値段を付けても買ってくれたので、なんやかんやと100ドル近く得したことになった。不思議な感じだ。
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 本日の相手、マイアミ・ドルフィンズは長らく低迷しているチームだから、楽勝かと思いきや、全然そんなことなかった。だからフットボールはおもしろい。この日は怪我で休んでいたメガトロンことカルヴィン・ジョンソンが復帰して、会場は盛り上がっていた。こんな日のゲームを見ることができたということはついているのだろう。

 試合開始早々、おもしろいプレーを見た。ライオンズの攻撃から始まった試合だったが、いつもの通りQBスタッフォードは立ち上がりが遅く、パントで終わろうとした時、トリックプレイでパンターがパスをして、24ヤードも稼ぐという事態に。ドルフィンズ相手だからこういうプレイが出た(できた)のかどうかはわからない。とにくかくにもライオンズはフィールドゴール圏内に進み、3-0で幸先よく先制した。そして、次のドルフィンズの攻撃時には、DTダムコング・スーのサックが炸裂。いつの間にかスーのサックが出た時、会場のBGMで「スーーーー」というSEが飛び出すようになっていた。そんなスーもこの年でライオンズからいなくなってしまうんだが(しかもドルフィンズへの移籍ときたもんだ)、悲しいもんだ。そしてドルフィンズの攻撃をパントにした後、ビッグプレイが飛び出す。スタッフォードからメガトロンへの49ヤードタッチダウンパスが成功。久々のホットラインが機能し、大歓声がこだまする。これで10-0。会場には楽勝ムードが漂う。以降は両軍とも沈滞した攻撃で、第1クォーターが終了。
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 第2クォーターになってもしばらく動きはない。そろそろ追加点をとらないとまずいんじゃないのと思ったところの終盤、ドルフィンズに自陣19ヤードまで攻め込まれた中、ビッグプレイが飛び出す。ドルフィンズQBライアン・タネヒルのパスをJ.Ihedigboがインターセプト、そのまま70ヤードもゲインして、一気に敵陣31ヤードまで迫った。
会場は大歓声に包まれる。しかし絶好の追加点のチャンスに、スタッフォードのパスが逆にエンドゾーンインターセプトされてしまう。メガトロンがターゲットのパスだった。先ほど49ヤードのタッチダウンパスを許したドルフィンズのCB Grimesの失敗の借りを返す活躍だった。そうなると流れはドルフィンズへと傾く。タネヒルはショートパスを駆使して敵陣まで進み、フィールドゴールを返して10-3で前半は終了した。
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 後半早々、ライオンズは相手の攻撃をファンブルリカバー、流れが変わるかに見えたが、相変わらずランもパスのちぐはぐな攻めが続き、得点に至らない。むしろ、ドルフィンズの方がショートパスを有効に使い、フィールドゴールを返して、10-6と迫る。次の攻撃から、ようやくスタッフォードのパスも決まり出し、ライオンズも敵陣まで侵入。フィールドゴールを狙うが、そこに予期せぬ展開が待っていた。なんとフィールドゴールがブロックされ、こぼれたボールはドルフィンズのディフェンスに渡り、なんとそのまま58ヤードも運ばれ、自陣3ヤード地点でやっと止めるという最悪の状況に。そして、タネヒルはその好機をWRマイク・ウォレスへのタッチダウンパスへとつなげ、なんと10-13と逆転されてしまったのだ。そして、第3クォーターが終了。
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 第4クォーター、ライオンズは相手のペナルティーなどもあって進めた好機に、50ヤードフィールドゴールを決めて、13-13の同点に。しかし、ドルフィンズはタネヒルのショートパスでじりじりと進み続け(スローモーションのように、そんなに通されるものなのかとイライラする感じ)、再びフィールドゴールを決められ13-16と引き離される。
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 残り約3分、このまま終わってしまうのかと思ったところで、ライオンズの攻撃の一挙手一投足に観客が連動するかのような一体感が見えた。メガトロン、WRゴールデン・テイトにパスを投げ分け、なかなかパスが通らないながらも、徐々に進んでいくライオンズ攻撃陣。2ミニッツウォーニングに入り、なんとか敵陣に入る。決め手を欠きながらも、会場もどこかで必ずやってくれるのではないかという安心感もあったライオンズのファン。そして、ついにスタッフォードのパスが、エンドゾーンリディックに通りタッチダウン、20-16と逆転。気が付くと、時間は残り30秒ちょっとだった。いやー、ヒヤヒヤさせてくれるわって感じである。すでにタイムアウトを使い切っていたドルフィンズには、成すすべなく、スコアは変わらず試合終了となった。
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 QBスタッフォードは280ヤード、2タッチダウンパス、1被インターセプト。メガトロンは113ヤード、1タッチダウン、ゴールデン・テイトは109ヤードのレシーブという及第点の活躍を見せたが、ランはジョイケ・ベルが44ヤード止まり、鳴り物入りで加入したはずのレジー・ブッシュはこの日も活躍できずわずか20ヤード、チーム全体でも60ヤードを超える程度。ちなみにドルフィンズに至っては、チーム全体で50ヤードしか走れていない。確かにパントばかりが印象に残るゲームで、振り返れば単調だったなと思うのだった。