2017/11/3 OUTRAGE! IS NOW while DEATH FROM ABOVE are on tour! @ Saint Andrew's Hall

ピストンズのゲームを見た後、売店に寄りたかったので、すでに22時を回っていたかと思うが、この日はもう一つ予定があった。Saint Andrew's Hallというライブハウスで行われるDEATH FROM ABOVEというバンドのライブである。開場時間は夜7時からとなっているが、すぐ7時に始まるわけはないはずで、前座のバンドがいくつかあったとしても、もう終わっている可能性もあるので、ダメもとで行くだけ行ってみることにした。同じダウンタウンではあるが、ちょっと離れているので、車でないと行くのは難しい。会場前まで行って、やってなかったら帰ればいい、そんな気持ちだった。

そのように思ったのも、アメリカのライブハウスのチケットは安くて、これも30ドルくらいだった。ちなみにticketmasterで買うと、行けなかった場合の保険をかけることもできるのだが、それだと10ドル以上余計に取られるので、バスケットの試合を見た後でも見れなかったとしても仕方ない金額ということで、stubhubで安くなっているものを買ったのだ。

デトロイトには決してライブハウスは多くはない。中でも、なぜこのDEATH FROM ABOVEというバンドに行こうとしたかというと、カナダ出身の2人組のバンドで、ベースとシンセサイザーJesse Keelerと、ドラムをたたいてボーカルをするSebastien Grainger というギターのいない編成がおもしろいと思ったし、ロックバンドではあるが、wikipediaではノイズロック、ダンスパンクと称されていて、実際に本当にダンサブルで凝った曲もあることが興味深かったからだ。

彼らは2001年に結成ということで結構古く、2006年に一度解散したものの、2011年に再結成、実は日本盤CDも発売されていて、サマソニに来たこともあるらしい。言われてみれば、確かに名前は聞いたことはあるようなバンドで、ただ実際にはちゃんと聴いたことはなかった。2017年には新曲とアルバム(タイトルは『OUTRAGE! IS NOW』)もリリースして、そのタイトルを冠したツアーで全米を回っているというところだった。 

まだ駐車場にはかなり車が止まっていたので、ライブは終わってないかもしれないと思い、係員に聞いたところ、まだやっているというので、意を決して行くことにした。逆に言うと、ならば、もう少し早く出るべきだった。一体、何時から始まったのだろう?
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このSaint Andrew's Hallというライブハウスも、本当にいつから建っているの?と思えるほど古風な建物で、それこそ昔は社交ダンスなどのダンスホールに使われたりしていたんじゃないかと思えるほど、趣きのあるホールだった。後で調べてみると、なんと1907年に作られた地域の集会場だったところらしく、1980年にライブハウスになった所で、イギー・ポップポール・サイモンニルヴァーナレッド・ホット・チリ・ペッパーズもライブを行ったことのあるまさに歴史あるホールだった。こういう昔の建築物を壊さずに使っているアメリカのライブハウスは各地に色々とあって、どこも本当にすばらしいと思う。なかなか日本では考えられないことだからね。
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急いで中に入ると、大音響が鳴っていて、すでにライブはクライマックス的な感じだった。もちろん日本のライブハウスのアホみたいなシステム、後から料金を取られるドリンク代などというものもない。ホール内はほぼ満席で、客層はほとんど全員白人、なおかつオタク系の男子多し、ただ女子もパラパラといるのが救いか。
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DEATH FROM ABOVEの過去の曲や新作は、残念ながら行くまでにほとんどフォローできなかったので、具体的な曲名はわからなかったが、この時に聴いたのはシンセや電子音を生かした曲ではなく、ハードロック的な曲がほとんどだった。驚いたのは、このようなライブもサポートを入れず、2人だけで演っていたこと(もちろんトラックは別に用意してあったが)。2曲終わって、一旦2人ははけた。でもこれで終わりということではないらしく、客も帰らないので、アンコールがあるということかと思っていたら、しばらくしてまた2人が登場。再び演奏が始まった。このアンコールでも、曲はやはりロック系のハードなもの主体で、それほどおもしろいと思った曲はなかったかな。
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結果、5、6曲は聴けたので、損をした感じはなく、むしろよかった。ステージには彼らのシンボルマークの、背景に象の鼻をした2人の人間の顔が描かれたものがあり、照明の効果でも映えるように施されていた。彼らがもう少し有名になって、ステージにお金がかけられるようになったら、アートワークにも凝ったステージにするんだろうなというのも見えてきて、期待を感じさせるものではあった。
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最後にライブハウスの外観を撮っている時に事件が起きた。自分の持っているデジカメがレンズが出たまま戻らなくなり、完全に動かなくなってしまったのだ。わざわざアメリカに来ている時にこういうことが起きるか?っていう感じだが仕方がない。途中、運転している時にカメラを入れていたリュックが座席から落ちた時に衝撃を与えてしまったということなのかもしれない。これは海外旅行保険でなんとかなるのかな?と思いつつ、これまで7,8年使ってきたパナソニックのデジカメはもう使えないのかと落胆。画面は引けなかったけど、結構使い安かったのに。旅行の時には必ず使っていた想い出のデジカメなのに。

結果、0時すぎにイプシランティの部屋に戻る。やはり家には誰もいず。ネコ2匹だけがうれしそうに迎えてくれた。そんなことだけでも楽しいもんだなと思ってしまう。明日にはお別れだけどね。翌日は早朝から空港に行って、フィラデルフィアまで移動だ。