2014/11/6 The Black Keys TURN BLUE World Tour @ The Forum

 ステイプルズセンターを急いで後にして向かうのは、ブラック・キーズのライヴが行われる、ザ・フォーラムである。そう、かつてレレイカーズのホームであった「グレイト・ウエスタン・フォーラム」である(当時クリッパーズのホームは別のところにあった)。まだつぶれていなかったのである。実はここには一度だけ来たことがある。学生時代にアメリカを2ヶ月旅行した時に、帰る直前にレイカーズのゲームのこの会場でチケットを買って見た(多分、ナゲッツ戦だったと思う)。建物の形は、写真やそれこそゲームなどで何度も見ていたのでおぼえているが、自分がここに来たことの記憶はこれっぽっちもない。今も使われているということは、内部などは改装などしているかと思うのだが、そんなこともわからないほど、全くおぼえていない。
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 それほどここに来ること、ブラック・キーズのライヴを楽しみにしていたのだ。実は、空港に着いてすぐダウンタウンに移動する時に、このフォーラムに事前に寄って写真まで撮っていた。ここ一年はブラック・キーズばかり聴いていた。ただの白人ロックバンドではない、ブルースやR&B,ヒップホップにも造詣が深いバンド、そんなところが聴いてひしひしと伝わってきた人たちだったからだ。
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 ライヴが行われるのは、チケット上では20:00となっていた。でも、前座でジェイク・バグが演ることは発表されていたし、ブラック・キーズが始まるのは、早くて21:00、アメリカのライブだからどうせ始まるのは遅れるだろうし、22:00前くらいから始まるのであろうとたかをくくっていたのが、失敗だった。ジェイク・バグも見たかったが、キングスのホッケーも見たかったし、そこは仕方ないかと思っていたのだが、ステイプルズ・センターを出て、フォーラムのあるイングルウッドまでは約30分。着いた頃は21:00を余裕で過ぎてしまっていた、すでにブラック・キーズのライヴは始まっており、聞いたところによると、もう半分は過ぎていたという。大失敗であった。
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 フォーラムはでかくて、音響も良くて、チケットはアリーナではないけど、見やすい横からのスタンド席だったのだが、何せ聴きたかった”Howlin' for you”や"Gold on the Ceiling"は完全に終わっていたという最悪の結果に。ブラック・キーズをナメてたね~。完全に時間通りに始める人たちらしい。10曲も聴けなかったのが惜しかったと思うか、見れただけでもラッキーだったと思うか。あまりにも遅く着いたので、駐車場の係員がすでにいず、駐車代が取られなかったことだけはラッキーだったが。ヒップホップのライヴばかり行っていると、遅く始まるのが当たり前になっていたから、もう一度アメリカのライヴ事情を見直す必要が出てきた。
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 悔しいからTシャツだけはなんとしてでも購入する。日本ではほんとに人気のないブラック・キーズだが、全米では巨大スタジアム級で何万人も集めるバンドになっていることに感動。地味な本人たちに反して、アルバム「ターン・ブルー」のイメージの催眠術で使われるようなサークルが回る仕掛けや、巨大なモニターが何台もあるほど金がかけられたステージ。客に携帯のライトを付けさせてなんていう演出もあり、置いてきぼりの感じは一切ない、みんなが合唱している実に楽しいライブではあった。そして客に思い思いに写真や動画も撮らせる。これこそライブだろう。それが宣伝になり集客になることもわかっている。そういうことがアーティストの意向にきちんと委ねられており、どこかの日本のライブとは大違いだ。
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 この数ヶ月後、ブラック・キーズは来日公演が決まったものの、ドラマーのパトリック・カーニーの肩の怪我により中止となり、またしてもちゃんと見れないという結末になるのだった。