2018/11/19 Indiana Pacers vs. Utah Jazz @ Bankers Life Fieldhouse (NBA Basketball)②

 試合が始まった。ジャンプボールはユタ・ジャズが取ったが、インディアナ・ペイサーズはSFボヤン・ボグダノビッチ(背番号44)がスティールして、Cマイルズ・ターナー(背番号33)が最初の得点を入れる。すかさずジャズは、PGリッキー・ルビオ(背番号3)が切り込んですぐに返す。この日ジャズは、ルビオが絶好調だった。さらにボグダノビッチがレイアップを決めて4-2とするが、そこからゲームは膠着。お互いシュートミスが続く、ジャズの脅威の3ポインター、SFジョー・イングルス(背番号2)の調子も今日は良くないようだ。それでもイングルスのフィンガーロール、PFデリック・フェイヴァーズ(背番号15)のジャンプショットで4-6とジャスがリード。さらにボクダノビッチがインサイドへドライブした時にボールをはたかれて、そのまま速攻に転じられ、Cルディ・ゴベール(背番号27)のダンクで4-8に。しかし、ジャズも波に乗れるわけではなく、エース、SGドノヴァン・ミッチェル(背番号45)は全くいいところがない。ペイサーズは、ボグダノビッチとPGダレン・コリソン(背番号2)の得点で8-8の同点に。両チームともディフェンスは好調で、ミスショットからジャズは、ルビオのアリウープパスからゴベールがダンクして8-10に。ペイサーズは、ターナーフリースローをもらうが1本外して9-10となる。
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 再び1分ほど膠着状態が続き、お互いディフェンスが利いて、シュートが入らない。ペイサーズは、SFタイリーク・エヴァンス(背番号12)がインサイドへ切り込むがはじき返され、ボールを外のボグダノビッチに渡すと、合わせたスリーポイントが決まって、12-10と逆転する。さらにペイサーズはコリソンがスティールし、再びボグダノビッチが3ポイントを撃つ。これは外れるが、コリソンがリバウンドを取り、ラインの外に出る直前にボグダノビッチにパス。ボグダノビッチは周りを見回しながら、コーナーに入ったコリソンにパス、スリーポイントシュートが決まる。これで15-10。たまらずジャズはタイムアウトを取る。
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 ペイサーズはそこから3ポイントが決まり始まる。セカンドユニットになったジャズは、SGアレック・バークス(背番号10)がジャンプショットを決めて15-12と2点を返すが、ペイサーズは、なんとCマイルズ・ターナーが3ポイントを決めて18-12。なんとセンターのターナーも、3ポイントを撃つようになったのだ、これには驚いた。PFドマンタス・サボニス(背番号11)のフリースローで1点を加え19-12となった後は、インサイドのサボニスが、外のタイリーク・エヴァンスにボールを渡し、エヴァンスが3ポイントを決める。これで22-12と10点差に。残り3分を切って、再びサボニスがフリースローをもらい今度は2本決めて、24-12とダブルスコアに。ジャスは、SFロイス・オニール(背番号23)がレイアップを決めて24-14にするのが精一杯。さらにトップにいるサボニスが、後ろのPGコーリー・ジョセフに渡し、サボニスがディフェンスのスクリーンとなり、ジョセフが3ポイントを決めて、27-14。結論から言うと、これでこの試合の流れはもう決まっていたかもしれない。
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 残り約1分半、ペイサーズは、サボニスのフックシュートで29-14と15点差に。ジャズは、ようやくドノヴァン・ミッチェルのこの日初めてのシュートが決まり、29-16。さらにSFジェイ・クラウダ―(背番号99)の3ポイントが決まり、29-19と10点差まで追い上げるが、ペイサーズはコーリー・ジョセフ(背番号6)のジャンプシュート(31-19)、ルーキーPG、アーロン・ホリディ(背番号3)のフリースローを加えて、32-19で第1クォーターが終了。割と接戦を期待していただけに、随分拍子抜けした感じである。
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 第2クォーター開始早々、サボニスが3ポイントを決めて35-19。ペイサーズの選手はみんな3ポイントを撃つのだからおもしろい。さらにアーロン・ホリディ、PFサディウス・ヤング(背番号21)のシュートで39-19と20点差に。ジャズはクラウダ―が3ポイントを返して39-22とするが、またもヤングがレイアップを決め、ジャズはフリースローで2点を返し、41-24に。ペイサーズは、SFダグ・マクダーモット(背番号20)がダンクを決めて、43-24と突き放す。この人は大学時代得点王にもなった選手だが、クレイトン大学という地味な大学出身で、卒業するまでプロにならなかったこともあり、なかなか評価されない人だ。
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 残り9分を切ったところで、ジャズでこの日、一人気を吐いているPGリッキー・ルビオが逆襲を始める。3ポイントを決めて43-27とすると、中に入ってレイアップを決めて、43-29。さらにフリースローで1点追加し、43-30となり、ペイサーズタイムアウト。そこからディフェンスの攻防が続き、ペイサーズは、ボクダノビッチがジャンプシュートで45-30
とすると、ルビオが再び3ポイントを決めて、45-33。さらにフリースローを2本沈めて、45-35にした。それでもペイサーズはジャズの追撃を許さず、ターナーの豪快なブロックでボールを奪うと、コリソンがドライブで切り込んで、47-35。そこからさらに1分半以上の攻防が続く中、またもルビオが3ポイントを決めて、47-38。ついに点差は10点を切った。さらにここでイングルスがこの日初めての3ポイントを成功させ、47-41に差を詰める。ここで再びインディアナタイムアウト
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 残り3分を切り、ここでペイサーズターナーが奮闘する。フローターを決めて49-41とすると、さらにジャンプショットを決めて51-41と、再び10点差に広げる。ジャズは、Cデリック・フェイヴァーズとミッチェルがフリースローを1本ずつ入れて、51-43に。残り1分半、タイリーク・エヴァンスが中に切り込んでレイアップを決めると(53-43)、ジャズはすかさず速攻でロイス・オニールが決め(53-45)、ペイサーズは、サボニスのジャンプショット(55-45)、ジャズはドノバン・ミッチェルのレイアップシュート(55-47)、それでもペイサーズは残り30秒で、サボニスがダンクを決め、57-47となって前半終了。結局10点差は縮まらず。
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 後半、第3クォーターになってからも、双方ディフェンスが良く、ミスショットが続く。最初の得点は、スティールからのトランジションで、走り込んだボグダノビッチに合わせたペイサーズだった(59-47)。しかし、ジャズはミッチェルがフローターで返し(59-49)、また膠着状態に。約2分間で点が入ったのは、ジャズのゴベールのフリースロー1本のみ(59-50)。そこから均衡を破ったのはペイサーズ、ペイントエリアから外へ走り抜けて、ボールを受けたボグダノビッチのステップバック3ポイントだった(62-50)。すると、負けずにジャズのルビオもスリーを沈め(62-53)、さらにターナーが応酬しレイアップを決めて追いつかせない(64-53)。
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 再び約1分得点の入らない状態が続く。ここでも均衡を破ったのは、ボクダノビッチだった。レイアップを決めて66-53。本当にこの人はマイペースだから頼もしい。チームの調子は関係なく、自分のリズムで決めてくれる。現フィラデルフィア・76ersのトバイアス・ハリスみたいな感じだ。すると、ここからペイサーズの猛攻が始まる。タイリーク・エヴァンスの3ポイント(69-53)、サディウス・ヤングのターンアラウンドフックシュートで71-53に。しかし、またもここで一人調子のいいルビオが立ちはだかる。インサイドへ入れないと思ったら、外へ抜けてステップバック3ポイント(71-56)、ゴベールのフリースローの1点をはさみ(71-57)、フェイクのミドルシュートを決めて71-59とする。ペイサーズは、またもボグダノビッチが2点シュートで返すが(73-59)、さらにルビオがジャンプシュートを決めて73-61に。ヨーロッパ人の二人の応酬はなかなかおもしろかった。 
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 第3クォーターは残り5分となり、サディウス・ヤングがゴール下を抜けて、リバースレイアップを決めると(75-61)、ジャズはゴベールがアリウープパスを受けてダンク、これで75-63に。ここから両者、一進一退の展開となる。ペイサーズはコリソンがルーズボールを取ってレイアップを沈め77-63。ジャズはルビオがフェイドアウェイを決め、77-65。ペイサーズはサボニスがレイアップを沈めて、79-65に。

 残り2分を切り、ジャズはアレック・バークスがフィンガーロールを決めて79-67。ここでペイサーズを救ったのは、ルーキーのアーロン・ホリディだった。トップからいきなりスリーを撃って決め(82-67)、ジャズのクラウダ―がスリーを返すと(82-70)、今度はジャンプショットを決めて突き放した(84-70)。この頃のホリディは、頼もしいルーキーといった感じだったが、シーズン通して見たら、結局オラディポがいなくなった後もプレイタイムが増えることはなく、不完全燃焼だったのであった。このクォーターの最後の見せ場は、サボニスから渡されたボールをダンクしたサディウス・ヤング、86-70で第3クォーター終了。まあ、ここでペイサーズファンは、今日は負けることはないと思っただろう。

 第4クォーターはジャズの得点から始まった。PGダンテ・エクサム(背番号11)のフィンガーロールで86-72。ペイサーズはそれに対抗して、ゴール下に走り込んだダグ・マクダーモットが、サボニスからパスを受けてレイアップ(88-72)、サボニスのディフェンスを交わしたレイアップショット(90-72)と続く。しかし、ジャズはクラウダ―が3ポイント(90-75)、フェイヴァーズのアリウープダンク(90-77)で追いすがる。ここでまたペイサーズのルーキー、アーロン・ホリディが救世主に。中に切り込んだマクダーモットがキックアウト、外で待つホリディが3ポイント(93-77)を決めた、さらにサディウス・ヤングのシュートで95-77と突き放す。
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 1分ほど点の入らない攻防が続く中、ジャズはゴベールのアリウープレイアップ(95-79)、ペイサーズはマクダーモットのジャンプショットしか決まらない(97-79)さらに1分半双方譲らない中で、残り7分、ようやく試合が動き出す。ペイサーズは、コーリー・ジョセフのレイアップ(99-79)、ジャズはルビオがゴベールに合わせたダンクショット(99-81)、そしてここでボグダノビッチのスリーが炸裂し102-81、再び点差が20点以上に開いた。ここで試合は決まったかという感じだった。
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 ジャズは隙が見出せず、PGラウル・ネト(背番号25)のレイアップが決まったぐらい(102-83)。ペイサーズはまたアーロン・ホリディが躍動し、ジャンプショットで104-83、さらにフリースローをマクダーモットが2本、ホリディが1本決めて、107-83とする。残り4分になって、ディフェンスを引っ掛けたサボニスが3ポイントを決めて、110-83とこの日最大の27点差が開いた。
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 ジャズは完全に試合を捨ててサブメンバーの状態に。SGグレイソン・アレン(背番号24)がスリーポイント(110-86)、エクペ・ウドー(背番号33)がアリウープダンクを決めて、110-88とするが、後が続かない。ペイサーズは、アーロン・ホリディが相手のスリーのミスショットリバウンドから一気に速攻でレイアップを決め、フリースローももらって113-88に。さらに次のプレイでは、インサイドに切り込んでダンクを決めて115-88。会場から歓声が上がる。ベンチで見ていたオラディポも立ち上がって熱狂する。この頃は有望なルーキーだったのにね。
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 ジャズは、グレイソン・アレンがダンクを決めるが(115-90)、ペイサーズはファウルをもらいマクダーモットがフリースローを2本決めた(117-90)、そして残り1分、ペイサーズもサブメンバーとなり、ジャズはウドーのダンクシュート(117-92)、ペイサーズはPF、T.J.リーフ(背番号22)のレイアップ(119-92)、ジャズはエクサムフリースロー2本(119-94)、最後はマクダーモットがレイアップを決めて121-94で試合終了。
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 何というか予想外のペイサーズの圧勝で、第2クォーターからずっとリードを保ったまま追いつかれることもなく、試合としてはどうもおもしろくはなかった感じである。ペイサーズはボグダノビッチが21点でトップ、ドマンタス・サボニスとアーロン・ホリディが19点で続いた。サボニスはリバウンドとアシストもともに9つでチームトップ、あわやトリプルダブルという活躍であった。
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 ジャズは、ゲームを見てわかる通り、リッキー・ルビオ1人が気を吐き、28得点、中でも3ポイントを6本中5本決めていた。続くのは、ジェイ・クラウダ―が14点、ルディ・ゴベールが12得点、11リバウンド。しかし、ドノバン・ミッチェルはわずか7得点、ジョー・イングルスは5点、5アシストという低調ぶりだった。

 チーム別に見ると、リバウンドが、ペイサーズ44、ジャズが36。うちオフェンスリバウンドが、ペイサーズ11に対して、ジャズは3といかに取れていないかがわかる。フィールドゴール%は、ペイサーズが52.7%、ジャズが48.6%とそれほど変わらないが、試投数がペイサーズ93、ジャズ74と、ユタがいかにシュートが打てていなかったかがわかる。3ポイントの%は、ペイサーズが48%、ジャズが44%で、ルビオのおかげであまり変わらない。アシスト数はペイサーズ35、ジャズ26。スティール数はペイサーズが13、ジャズが6。ブロックだけは、ペイサーズが3でジャズが10と多かったが、ほとんどにおいてペイサーズが圧倒していた。ターンオーバー数は、ペイサーズが9に対してジャズが18。ペイサーズの中と外を使い分けるオフェンスが有効で、リバウンドも取れたということになる。

 結局、オラディポは12月に復帰するも、1月に再びヒザを痛め、残りシーズン全休に。今年はオールスターにも出れず。ペイサーズはこのままではプレイオフに出れるのか?とも言われたが何とか乗り切り、プレイオフには出たものの、ヤニス・アデトクンポ率いるミルウォーキー・バックスには全く歯が立たずスイープ負け、早々とシーズンが終わった。オラディポがいなくなった後は、アーロン・ホリディでは務まらず、ポルジンギス絡みのトレードでニックスに入団しなかったウェズリー・マシューズが活躍できる場を求めてペイサーズに加入したものの、結局マシューズもオラディポの代わりとなるような爆発力は生まなかった。マイルズ・ターナーはリーグ有数のセンターになると言われながら、インパクトを残せず。元来、地味な選手が多いので、大舞台ではなかなか活躍ができない。ペイサーズは、オラディポを越えるくらいのスーパースターがもう一人いなければ浮上できないという弱点を露呈してしまった。そこそこの選手はいて、層は厚いから大負けすることのないチームだけに、結局それでいいんじゃないかとなってしまうのがペイサーズでもある。だから優勝もこれまでできなかった。ペイサーズは、これからオラディポをどのように扱っていくのか、ポール・ジョージのようなことがないようにと、それだけが気がかりだ。
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 オラディポを見れなかった分、会場のショップでTシャツを買って部屋に戻る。バンカーズフィールドハウスから歩いて1分の部屋。こんなところに住めたら、また別のおもしろい人生が待っているのになぁとも思う。シーズンチケット買えないかな?
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