2014/11/9 Detroit Red Wings vs. Tampa Bay Lightning @ Joe Loius Arena (NHL Ice Hockeyl)

 11/9(日)この日は、夜にジョー・ルイス・アリーナにてNHLホッケーのレッドウィングスのホームゲームがあるので、ホテルに戻ってほぼすぐに移動することに。ジョー・ルイス・アリーナはもう何回目だろうか。今回のチケットは、チケットマスターで取った。今やアメリカのゲームのチケットは、座席を細かく指定して取るのが当たり前になっている。一つ一つの座席の微妙な値段を検討して、ここならいいとか悪いとかを決めて取る。そういうことが、オフィシャルのサイトで集約してできることの素晴らしさに感動する。一方、日本でこういう形でチケットというのが取れるようにならないものだろうかと思う。もちろんスポーツとライブのチケットはちがうが、日本では二次的にチケットを入手するのが、ほんとに難しいし、面倒くさい。ダフ屋が横行するとか暴力団の利益になるとかいう弊害が指摘されるとは言うが、チケットマスターのようにオフィシャルサイトで集約されて、値段が完全にわかるように透明であれば、特定の誰かが不当に利益を得るようなことはないわけだからいいのではないだろうか。
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 プラチナチケットというものができるのは必然だ。多くの人が求める興行があるが、それができる興行主には物理的な限界があり、需要すべてを満たすことはできない。そもそも数ヶ月も先の興行のチケットを、それが手に入るかどうかもわからない、多くが抽選で決まるシステムには、できるだけの可能性を考えて、限界まで申し込もうとするのは当然である。日本の興行の主催者はおかしい。何ヶ月も先の予定も見えないイベントを、全ての個人的な予定よりも優先させて行ける人間がどれだけいると思っているのか? そんなもん公務員や専業主婦やニートででもなきゃ無理だろう。それを本人確認できないと入場もさせないとか、そんな横暴が許されるところがナメている。そんなことをするならば、どうしても行けなくなった場合に定価などで払い戻しできるシステムを作るべきなはずだが、そういうことは一切しないのだ。ホントにクソである。ある意味、こいつらの方が暴力団まがいではなかろうか? 頼むからチケットマスターみたいにオフィシャルサイトでいいから売買サイトを作ってくれよと思う。

 ずいぶん話が逸れたが、ジョー・ルイス・アリーナである。この格式高いアリーナであるが、今回ちょっと違和感を感じた。これまでこのアリーナでは、試合の途中で観客がアリーナ内に入って来ようとしても、プレイが止まるまで入れさせないように制止する係員がいたのだ(多くはおじいちゃんみたいな人)。今回は、何かそれがなくなったようで、試合が動いているのに、入ってくる客たちが多数いた。もう、そのシステムはなくなったのかな?、確かにおじいちゃんみたいな人たちはいなくなった気がする。さびしいものだ。
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 試合に戻ろう。この日の相手はタンパベイ・ライトニング。私などは2004年にスタンレーカップを制したヴィンセント・ルキャバリエ、マーチン・セントルイスゴーリーのニコライ・ハビビリンの時代を思い出すが、もちろん現在、このチームはかつての栄光のチームとは様変わりしており、暴れん坊、スティーヴン・スタムコス率いる新たな強豪チームとなっている。そして2010年からGMは、あのレッドウィングスで一時代を築いたスティーブ・アイザーマンなのである。そういう意味でも、このゲームは特別な意味があるのだ。

 第1ピリオド、フランゼンのゴールで先制したレッドウィングスだったが、そこから抜群の運動量とパワーを誇るスタムコスに引っ張られたタンパベイの猛攻が始まる。第1ピリオド後半のパワープレイでスタムコスの後方からのスラップショットで同点にされると、第2ピリオド早々にはゴールポストに直撃するシュートで逆転される。あまりにもスピードが速いシュートで、ポストに直撃してアウトしたように見えたので、そのまま試合も続行したので、レッドウィングスファンはホッとしたのだが、結局審判が試合を止めてビデオ判定でゴールが認められる事態になった。レッドウィングスは何とかタンパベイを制するのに精一杯の印象、この時点でシュート数はタンパベイはデトロイトのほぼ倍になっていたと思う、そしてタイラー・ジョンソンのゴールで1-3と突き放される。
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 どこかで巻き返しをはからなければならないレッドウィングスは、後半のパワープレイ時にダレン・ヘルムの入ったの?というウソのようなゴールで1点を返し、2-3で第2ピリオドが終了。第3ピリオドに入り、ゴーリー、ハワードの好セーブもあり、タンパベイの攻撃を何とかしのいだデトロイトは、終盤にグスタフ・ナイクイストのシュートでついに同点に追い付き、会場は最高の盛り上がりを見せた。しかし、今度はタンパベイは、モメンタムを持って行かれないように引き伸ばしにかかり、試合はオーバータイムへ。
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 オーバータイムに入っても一進一退の攻防が続き、Gハワードは27本にもなるタンパベイのシュートを防ぎきり(デトロイトのシュートは20本、10本の差があった)、決着は付かず、試合はシュートアウトに入る。ついにホッケーのゲームを見て以来、初めてのシュートアウトを見ることになった。しかし、初めて生で見るシュートアウトというのに、ライオンズのゲームから引き続きで、デジカメのバッテリーは完全に切れて写真は撮れなくなってしまった。そんなもんだ。
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 ただ、このシュートアウトはアッという間に終わってしまった。先攻ナイクイストの一本目が明らかにタイミングをはずしたようなミスショットで失敗すると、タンパベイは、この日2アシストを決めて調子に乗っていたライアン・キャラハンが技ありのシュートを決めて0-1とする。結局、決まったシュートはそれだけで、デトロイトは後の2人、トーマス・タタール、ダレン・ハイムが決められず、終了。ようやく追いついてあれだけ盛り上がった空気を全く活かすことなく敗戦となってしまった、後味の悪いゲームとなった。それがシュートアウトの怖さでもある。ただ、ホッケーの場合は、ポイント制で、勝利が2ポイントで、オーバータイム負け(シュートアウト負けも含む)でも1ポイントは入るのだが、それにしても惜しいものだ。

 結局、このシーズン、タンパベイは50勝24敗8オーバータイム負けの成績で、第3シードでプレイオフ進出、デトロイトは43勝24敗14オーバータイム負けで、第6シードでプレイオフ進出。そしてプレイオフで両チームは再び対戦することになる。そして、4勝3敗でタンパベイが勝利。タンパベイはそのまま勝ち続けスタンレーカップ決勝まで進む、2004年以来11年ぶりの進出を果たしたのだ(決勝でシカゴ・ブラックホークスに2勝4敗で敗れた)。