2013/11/29 Detroit Pistons vs. Los Angeles Lakers @ Palace of Auburn Hills (NBA Basketball)
なんだかんだとミシガン大学を出たのは17時30分を過ぎていた 。ここからオーバーンヒルズへと移動するわけだが、 普通だったら2時間あれば余裕で着くはずなのだが、 暗くなるとフリーウェイの連結ポイントや入口がわかりづらく何度も間違え てしまい、 かといって初めての道を間違えたまま突っ切ってしまって、結局戻 らざるをえなくなってしまったりで、パレス・オブ・ オーバーンヒルズに着いた時はもう試合が始まっていた。 ほんとに情けない。以前来た時もそうだったが、 ミシガンは結構道に迷う。しかし、毎回毎回ハーツのカーナビには悩まされる。いい加減バージョンアップしてくれないものだろうか。こちらとしてはこのほかに選択肢がないのだから仕方がない。自分でカーナビを持って行って付けるわけにもいかないだろうし。
二度目のザ・パレスは、中がずいぶん変わったように見えた。 ロビーがかなり広くなって内装のデザインも変わったたようだ。 以前見たバッドボーイズ時代の展示はもうなくなったのか…。 まあ今回見に来たのは、 新生ピストンズを確認しに来たわけでもあるので、 そこは確かに気にするべきことではないのだが…、なくなってしまったのならさびしいね。
今季デトロイト・ピストンズには、 前ホークスのエース、ジョッシュ・ スミスと前バックスのPGブランドン・ジェニングスが加入。 そして2004年の優勝の立役者チャンシー・ ビラップスが再び古巣に帰ってきた。 優勝を狙えるに値する戦力が揃った補強とすら言われ、 大躍進が期待されている。果たしてその見方は正しいのか。
しかし、この日までの戦績は6勝10敗。まだチームとして、うまく機能できていないような状況なのであろう。 今日の対戦相手はロサンゼルス・レイカーズである。だが、 コービーはケガでいない。 そろそろ今季のメンバーでどれくらいできそうなのか見えてくる頃 で、ちょうどいいゲームだろう。
今回の席はチケット交換サイトStubHubで購入。ネットで購入して、そのままプリントアウトできるのだから、本当にありがたい、便利な時代である。座席は真ん中にあるクラブレベルであった。
席についた時は、試合は第1クォーター半ばまで進んでいた。 何に驚いたかと言えば、ブランドン・ジェニングス(背番号7)の細さである。 身長も決して高くないし、 よくあれでケガをしないなと心配になるほどなのだが、 それでも自分で何度も切り込んでゴールを決めるのだから、すごいと しか言いようがない。残念ながら、ビラップスはケガで今日も欠場であった。
コービーがいなくても、今日のレイカーズは手強かった。 なかなかリードを広げさせず、確実に追い付いてくる。 その要因は3ポイント攻勢である。ウェズリー・ジョンソン(背番号11)、ショーン・ウィリアムス(背番号3)、そしてジョーダン・ ファーマー(背番号1)の3人が確実に決めて追いついてくるのである。気になったのは、ニック・ヤング(背番号0)の曲者ぶりである。 ボールのあるところに必ずからんできており、 ディフェンスを仕掛けてくる、気が付いたら自分がフリースローをもらっていたりする。ちなみにジョーダン・ ファーマーはかつてUCLAのエースであり、ニック・ ヤングはUSC出身、ともにLA育ちで、カレッジ時代は対戦したこともあるお互いをよく知っている間柄で、ともに今季からレイカーズに加入した(ファーマーは出戻り)。やはり 名門チームには地元出身選手の持つモチベーションが、 大きく左右する。ずっとリードしていたはずのピストンズは、前半終了した時点で56-55とリードされての折り返しである。
ちなみにハーフタイムショーに登場したのは、TLCのチリだった。NBAのハーフタイムショーで歌があるのは初めてだったが、こんなところに出てくるのかと思いながら、安っぽいステージだったこともあるが、こんなにオーラがないものかというのが正直な感想だった。余談である。
後半になっても、やはり、ピストンズ内のケミストリーはうまく作用していなかった。第3クォーターに踏ん張って、87-77と10点差をつけたのだが、レイカーズにやはり3ポイント攻勢をかけられ、第4クォーター残り2分は99-99と同点に追いつかれ、続くファーマー、ヤングのシュートでリードを奪われ、 完全に追いかける展開に。 まだシーズン序盤ということもあるのだろうが、 ジェニングスが全てを仕切るというわけにもいかなかったのだろうか。104-101の時点で、3ポイントシュートをうったときのファールでもらったフリースローを3本中2本も外してしまい、同点になるチャンスを失ってしまう。すると今度は、ピストンズでは自分が前から頑張っていたんだと言わんばかりに ロドニー・スタッキー(背番号3)が変な意地を見せたりする。 自分一人でボールを持ちすぎて、 最後は無理な体勢でシュートを撃ってしまって台無しという繰り返 し。この人は才能はあるのだが、クラッチシュートは撃てない。 リーダーとして人を引っぱる器でもないのだろう。 おまけにその間に立つべき存在であるジョッシュ・ スミス(背番号6)が、今日はシュートが大ブレーキという絶不調だった。
104-102で迎えた最終プレイ。 入れば同点というチャンスに最後を託されたのは、ジョッシュ・ スミスだった。しかし、シュートを決めるどころか、オフェンシヴ・チャージを取られて、レイカーズにボールが渡ってしまう。相手はニック・ヤングだった。これで試合は終わったようなものだった。スタッキーがファールを仕掛けるも、ヤングがフリースローを2本とも決めて、106-102で試合終了。 コービーのいないレイカーズにホームで敗れてしまうという 最悪の展開に。
レイカーズは、ウェズリー・ジョンソンが6本、ショーン・ウィリアムズが6本、ジョーダン・ファーマーが2本と3ポイントだけで42点、なんと成功率は45.2%であった。パウ・ガソルは13点、12リバウンド、2ブロックと特別目立ったものではなかったが、ウェズリー・ジョンソン27点、ショーン・ウィリアムズ20点、ジョーダン・ファーマー13点、ニック・ヤング12点と、普段なら脇役である人物に食われた格好である。彼らをずっとマークするわけにはいかなかったのだろうが、もうちょっと何とかならなかったのか。
一方、ピストンズは、スタッキーが22点、グレッグ・モンローが19点、ジェニングスが19点、アンドレ・ドラモンドが13点と悪い成績ではない。ジョッシュ・スミスは19リバウンド、5スティール、2ブロックとディフェンスで奮闘したものの得点は8点どまりだった。リバウンドはスミスの19本に続き、ドラモンド11本、モンロー8本、チームトータル55本で、レイカーズの44本を上回っていた。数字としては悪くないだけに、改善するとならば、あとはチームとしての機能の問題でしかないのだろう。アウトサイドならアウトサイドで対抗するとか、その時々による作戦の対応ができていたとは思えない。ビラップスがコート内にいれば、そこの問題がなくなるのか、まだわからないが期待するしかないのか。