NBAゴールデンステート・ウォリアーズ vs インディアナ・ペイサーズ Golden State Warriors vs Indiana Pacers @Oracle Arena 2009/11/30

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 明けて30日になり、ようやく落ち着いてきた。この日は夜にオークランドでゲームがあるが、それまでにサンフランシスコのダウンタウンにも行っておきたいと思っていたのだが、今回は車がある。この日も泊まっていた場所は、スタンフォード大学近くのパロ・アルト。サンフランシスコのダウンタウンには車で行くと厄介なことは目に見えているし、正直オークランドまでドライブしてそのまま夜帰って来るのも面倒くさいし、何かいい方法がないかと思っていたら、最善の方法が見つかった。

 途中のMilbrae(ミルブレー)という街の駅前駐車場に止めておくのだ。ここなら歩いてすぐにBARTの駅があって、そこからサンフランシスコのダウンタウンオークランドにも行ける。どうせ車で行ってもダウンタウンの駐車場やアリーナのパーキングで金をとられるのだから、料金的に変わらないだろうと思っていたら、このMilbraeの駅前駐車場はめちゃくちゃ安かった。確かに止めた時間の昼前には、もう空きは1、2台しかなかったので助かったのだが、ここに止める人間の気持ちがよくわかった。近くのホテルに勝手に止めてたら罰金とられたりしたかもしれないし。

 サンフランシスコのダウンタウンはこれまでと変わらずだったが、ヴァージンメガストアが閉店していたのには寂しさを感じた。CDやゲームソフトはBEST BUYやKマートなんかで買えばいいんだろうけど、あそこにはあれがあるもんって感じやったから。空いた所はその時、店は入ってなくて、家具の展示ディスプレイになってたけど、今はどうなっているのか。ダウンタウンはさらに夜になってからも開いてる店が少なくなったーという印象。いつも買っていたグローサリーがなくなっていたりとか。商売はどこでもきびしいってことか。

 そしてオラクル・アリーナである。ここに来るのは3回目になる。もう大体どの辺の席が見やすくてお得かなんてのもわかってきた。今回のチケットは85ドルだが、こんなにいい席なのというくらい見やすかった。ちょうどコーナーになっている所なので、グループでは使いづらい場所なのだが、1、2人で見る分には全然関係ない。

 実は見には来たが、今のゴールデンステート・ウォリアーズにはほとんど何の思い入れもない。もうあの3年前、プレイオフで第1シードのダラスを破った頃の奇跡のチームの影はどこにもない。当時のメンバーで今も残っているのは、モンタ・エリス(8 Monta Ellis)とアンドリス・ビードリンス(15 Andris Biedrins)ぐらいしかいない(アズブイケもいたか。7 Kelenna Azubuike)。結局、ビードリンスもアズブイケもこの試合は出場せず。少し前に新型インフルの影響とかで、ロースター8人で戦ったみたいなニュースがウォリアーズでは聞こえてきていたかと思うが、この日は10人いたようだ。

 リチャードソンがいなくなり、バロン・デイビスがいなくなり、ピートラスも、ハリントンも数々の使える選手が去り、そして今年はステーヴン・ジャクソンまでいなくなってしまった。これで一体どうすればいいのか? ドン・ネルソンは話題になるチームづくりにはたけている人だと思うが、長続きさせたことがない。ランTMCの時代からそうだ。ダラス・マーベリックスでもそう。自分のところの選手の価値を見極めきれず、チームケミストリーも無視して、放出してしまう(それはネルソンのせいだけではないだろうが)、その後チームは空中分解である。そんな今のウォリアーズの指揮官が、まだネルソンであることが不思議なのだが、彼のモチベーションはどこにあるのだろうか?

 今日のゲームに関して言えば、相手はペイサーズである。どちらも実に地味なチームで、これまでの成績も負け越しで先が見えない点で似通っている。普通ならこのカードはわざわざ見ないと思うが、私の場合、日程が合うのがここしかなかったので仕方がない。逆に言うと、ウォリアーズの勝ち試合が見えるかもしれないということだ。ちなみにNBAではホームのチームが白地のユニフォームを着るので、コートのデザインからではわかりにくいかもしれないが、黄色のユニフォームの方がアウェイのペイサーズである。

 試合は相変わらずのウォリアーズ的展開である。ほとんどディフェンスをしているのかという感じでとにかく撃ちまくる。ショットクロックぎりぎりまで保って放ったシュートなんて皆無だったんじゃないだろうか? 普段のペイサーズのゲーム展開がどういうものなのか詳しくは知らないが、この日のペイサーズは、ウォリアーズのラン&ガンにまんまと乗ってしまった。それでも前半はずっとペイサーズのリードで進む。この辺がウォリアーズの調子の悪さなのだろうか? 

 しかし第3クォーターになり、アンソニー・モローや、C.J.ワトソンの3ポイントが立て続けに決まり出す。するとそれに応じてペイサーズも3ポイントで応戦するが、こちらは決まらない。第3クォーター終了間際にはモローのシュートでついに逆転。明らかにペイサーズが焦り出したところで、第4クォーターすぐにエリスが3ポイントを決め、エリスの得点ショーが始まる。その後ペイサーズはミスやファウルが続き、リードが完全に逆転した形でウォリアーズが126-107で勝利した。

 終わってみれば、エリスは45点(キャリアハイだということを、その日のESPNで言っていた)、アンソニー・モローとC.J.ワトソンがともに18点。コーリー・マゲッティが14点、アンソニーランドルフが12点。実はモローとワトソンはドラフト外入団の選手である。いい選手を見つけてきたということかもしれないが、数々の選手を放出したにもかかわらず、代わりにもらった選手は使えず、ドラフト外の選手に頼り切っている(頼らざるを得ない)ウォリアーズって何なのよ??? もし彼らがいなかったら、どうなってたんやって思うよね。

 マゲッティに関しては、騒がれた時代は今は昔、ただの人になってしまったようだ。シュートをしないのか、しようとしないのか、なぜかやる気が感じられなかった。第4クォーターも終盤になってようやくシュートを打ち出したといってもいい(第4クォーターだけで12点)。しかしよくスタッツを見ると、ほとんどエリスがベンチに下がってからなのよね。やる気がないというよりも、エリスとうまくいってないというか、仲が悪いんじゃないのかと思ったのだが、どうだろうか? キャリア的にはマゲッティの方が全然先輩やからね。不満もあるんでしょう。

 ペイサーズの方は、グレンジャーが22点。ダンリービーが22点、ダンテ・ジョーンズが21点。なんとダンリービーとジョーンズはスターターではない。エースはグレンジャーかもしれないが、脇役が実にうまく機能しているようだ(というかもうちょっとうまい使い方あるやろって感じだが)。特にフィットしていると思ったのが、PGのT.J.フォード。この日は17点、6リバウンド、4アシスト。司令塔として、もっと評価されてもいい人だと思った。ちなみにダンリービーとトロイ・マーフィー(この日は調子が悪かったのか4得点だったがスターターである)はともに2006-2007のプレイオフを経験した元ウォリアーズである。何だかなー、どうなってんだと思うのもわかるだろう。

 この日は勝つには勝ったが、ウォリアーズは現在未だ20勝にも到達しておらず、パシフィック・ディヴィジョン最下位。ネルソンは今期で終わりじゃないかと思っているが、その先は果たして見えるようになるのだろうか。