NCAAカレッジバスケ スタンフォード大学カーディナルvsポートランド州立大 Stanford Cardinal vs Portland State Vikings @ Maples Pavilion

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 この日サンフランシスコ市郊外、キャンドルスティック・パークでのアメフト(NFL)の49ersのゲームが終わってから、再びスタンフォード大学に向かった。Maples Pavillion(メイプルズ・パビリオン)、スタンフォード・カーディナルのバスケットチームのホームコートで、ここでこの日バスケットの試合があったからだ。

 2年ぶりのMaples Pavillionなのだが、しかし閑散としてるね。この日はナイトゲームだったこともあり、会場前にすら人がそれほどいず、ほんとに今日ゲームがあるのか、日にちをまちがったのかすら疑うほどだった。そもそも2年前に見たデイゲームの時でも閑散としていたものだが…(スタンフォード大は敷地が広くて、歩いている学生の集団などにはなかなか出くわさない)。

 中に入っても、観客もほんとに少ない。スタンフォードの男子バスケットはそんなに人気があるわけではないが、かといってチケットが売れていないわけではない。私が買ったチケットはupperのセクションで値段は29ドル、すでにネットではそこしか買えなかったのだ。おそらくほとんどはシーズンチケットでさばけてしまうのだろう。何と言っても11月末12月はカレッジバスケットのシーズンが始まったばかり。こんな日にまで見に来るのは、よっぽど熱狂的なファンかヒマな奴だろう。しかもこの日の対戦相手、ポートランド州立大は明らかに格下のチーム、いわゆるプレシーズンゲームみたいな位置付けのものであるはず。

 でもマーチングバンドは相変わらず元気だ。ツリーのマスコットも踊りまくっている。具体的にいた人物は特定できなかったが、昨日フットボールの試合にいた奴らと同じメンバーなのだろう。彼らもほんとに色んなスポーツのゲームを行ったり来たりで忙しいねー。

 この日のゲームは予想通りというか、一度もリードされることなく何ら危なげなく83-64でスタンフォードの勝利。見る側としてのゲームはつまらないものであった。今年のスタンフォードのエースは、4年生のフォワードLandry Fields(ランドリー・フィールズ、背番号2番)。彼が25点、次期エースの2年生ガード、Jeremy Green(ジェレミー・グリーン、背番号45番)が19点をあげた。基本的にスタンフォードは彼らエース2人がほぼずっと試合に出づめで、ほとんどの得点を彼らが稼ぎ出すわけだ。大方カレッジバスケットはそんな形だろう。個々人の能力差がありすぎるからである。

 私がたまたま2年前に見たチームは、共に7フィートの身長を誇るブルックとロビンの双子のロペス兄弟のツインタワーがエースだった時で、その当時はそんな情報を知ることもなく見たのだが、その迫力に圧倒され、スタンフォードの男子バスケットって結構強いのねと驚いたものだった。事実この年はカレッジバスケットの全米一を決める春の祭典NCAAトーナメントに出場し、16強(sweet 16)にまで勝ち残り、ブルックとロビンの兄弟は二人ともNBAドラフトで指名され、現在も活躍している。

 まだシーズンのほんの序盤の段階であったが、その当時と比べると明らかに小粒感は否めず、この日見ただけでも心配になるほどだった。控え選手の中で気になる選手はいないかとも思ったが、捜すのもつらかった。微妙な年がこれからも続くのかという予感があった。

 昨年度のチームもパッとしない成績だったようだが、実際その後、今年のチームはもっと悪いと言ってもいいだろう。1月の段階で勝率5割以上を何とか越している状態である。とにかくアウェイで全く勝てないと言ってもいい状況がつらい。負け試合のスタッツを見ると、エース2人はコンスタントに20得点できているゲームがほとんどなので、その他の選手がついていけていないということなのか? 

 ちなみにPS3のビデオゲーム、NCAAバスケットボール10の色々な人が作った実名のロースターを見てみると、レイティングでは所属するパシフィック10(Pac-10、西海岸の有力校10校)カンファレンスの中では、スタンフォードは大体2位とか3位くらいの実力がつけられているんやけどね。過大評価なのか、今の成績が実力なのか? 悲しいところである。

 最終のPac-10カンファレンスのトーナメントが終わるまではわからないが、NCAAトーナメントには今年も出られそうにもないかなという感じなのがさびしい。これから成績が改善するとも思えないしね。Landry Fieldsもドラフトにかかることもないだろうし。

 ということで、いつになるかわからないが次回は女子バスケットの試合も見てみようと思った次第である。何せスタンフォードの女子バスケットチームは、男子と違って、無類の強さを誇っているのだ。ここ20年間でPac-10チャンピオンになること17回(2000年代から9連覇を続けている)、さらにNCAAトーナメント4強が5回、8強が4回、16強が2回。そして全米チャンピオンにまで登り詰めたのが2回、準優勝が1回というものすごい成績である。逆に考えると、以下に全米一を勝ち取るというのが難しいことだということがわかる。なんと今シーズンも1月現在、未だに1敗しかしていないのだ。

 とにかくスタンフォードのMaples Pavilionに来ると、この女子バスケットチームの栄光のバナーがやたら目立つのである。何となく女子チームの試合の時の会場の雰囲気にちがいがあるのかどうか知りたいものだなと。しかしこの男女の格差は何なのか? バスケットは男子と女子じゃ全く別のスポーツと言われたりもするが、正直指導者の交流とかでも、何とかならんもんなのかと思った。