デトロイト上陸!⑥(Columbus Blue Jackets vs Detroit Red Wings @ Joe Louis Arena NHL Nov.28)

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  28日、ジョー・ルイス・アリーナで行われたNHLアイスホッケー、デトロイト・レッドウィングスコロンバス・ブルージャケッツの試合。先制したのはブルージャケッツの方だった。

 一度止めたパックをリバウンドを押し込まれて先制0-1。実はこの日まで連敗していたレッドウィングス、ここでどうなってしまうのか?と嫌な予感を抱いた人も多かったように思う。

 しかしその後パワープレイ(相手側がファウルを犯しペナルティボックスに入り自軍の方がリンクにいる数が多い状態)からZetterbergが決め同点1-1、さらに第2ピリオドに入りHudlerが決めて勝ち越し2-1と、確実な攻めを見せて安心させてくれたものの、ブルージャケッツのロシア人ディフェンス、Tyutinのミドルシュートで同点2-2に追いつかれてしまう嫌な展開に。

 そんな雰囲気を見事に変えてくれたのが、今年からレッドウィングスに加入した、かつてオタワ・セネタースのスターだったマリアン・ホッサだった。第2ピリオド終了間際に強烈なスラップショットを魅せてくれて3-2と再び勝ち越した。

 しかし第3ピリオドに入ってすぐ、再び状況は一変する。ロシア人ディフェンス、Tyutinがセンターライン付近から打ったロングショットがものの見事に決まり、再び同点3-3に。そんな驚くほどの強烈なショットではなかったので、レッドウィングスゴーリー、オズグッドは見えていなかったのか?と思うほどだった。これにはレッドウィングスファンの観客からもブーイングが起こったほどだった。昨シーズン後半は神がかり的活躍を見せたオズグッドだったが、悪いクセというか危なかっしさがまた出て来たかという印象だった。アイスホッケーはほんとにわからない。これでまたわからなくなった。

 その後は一進一退の攻防が続き、誰もがオーバータイムを確信しはじめた残り2分頃、その流れを変えたのが再びマリアン・ホッサだった。相手ゴール近くからのフェイスオフからの技ありのショットで勝ち越し4-3。こうなると完全に勝利モード。最後はブルージャケッツの全員攻撃をかわし、エンプティネットにショットが入り、5-3で終了。スコア以上にハラハラするゲームだったのだ。

 このゲームのプレイヤー・オブ・ザ・ゲームはもちろんホッサ。レッドウィングスはやはりこのようなベテランを使って再生させるのがうまい。それこそかつてのブレンダン・シャナハンやブレット・ハルやクリス・チェリオスしかりである。ホッサはセネタースを離れてから活躍ができず衰えたかと思われた選手だったのに、今やレッドウィングスのポイント(得点とアシストを足した数)リーダーなのだからすごい。

 このゲームを見て思ったのはレッドウィングスのディフェンスはやはり安定しているということ。ゴール前に1対1にさせてしまった数は明らかに違っていた。それでもレッドウィングスが連覇するのかといえば疑問である。オズグッドの不安定さもそうだが、ワンチャンスをどれだけ生かせるかとなると、このゲームは何とかホッサに助けられたが、なかなかのヤバさを感じたのは事実だ。ホッケーはそれだけわからない。それこそNHLは97年98年にレッドウィングスが連覇して以来、どのチームも連覇していないのである。

 初めてジョー・ルイス・アリーナに来て思ったことは、もうだいぶ前からなくなったものだが、もっと前に来て自分もリンクにタコが投げ入れられるのを生で見たかったなと思ったこと。そして今年はもういないドミニク・ハシェックを見れなかったことを後悔した。そんなことを言うなら、スティーヴ・アイザーマンも見たかったし、いっぱいありすぎるのだが、何でいままでデトロイトに来なかったのかと、そればかりを嘆いていた。決まりはしなかったものの見ることができた、次はもう生で見ることはないかもしれないリドストロームのロングシュートを心に焼き付けた。そして私は帰国した。