音楽雑誌が総括した「2006年のベストアルバム」を自分なりに総括してみる! その②「ロッキング・オン」

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 ということで、予告した通り各音楽雑誌が総括した「2006年のベストアルバム」を、引き続き自分なりに総括してみるわけである。

 「ロッキング・オン」(株式会社ロッキング・オン) 2007年2月号

 第1位『ステイディアム・アーケイディアム』 Stadium Arcadium
     レッド・ホット・チリ・ペッパーズ Red Hot Chili Peppers
 第2位『ホワットエヴァー・ピープル・セイ・アイ・アム、ザッツ・ホワット・アイム・ノット』 
     Whatever People Say I Am, That’s What I’m Not
     アークティック・モンキーズ Arctic Monkeys

 この雑誌の不思議なところは、まあ編集部が総括して決めたベストアルバムなんだということはわかるんだけれども、結局なぜその作品を1位にしたのかとか、なぜそれが選外になったのかということが、全く説明もされずに終わっていることだ。編集部が合議制で決めたのか、それとも各ライターが付けたランキングを集計したのかもわからない。最後に申し訳ない程度に「2006年ロック振り返り対談」なんてものがあるのだが、そこにも1位にした理由として明確に示されるものもなく、今年の音楽シーンはこうだったよね、なんてことをグダグダ話しているだけ。もしかして「今年の音楽シーンはこうだったから、なんとなく1位はこれだよね?」ってただ決めちゃったってことなのか?

 基本的にこのロッキング・オンのライターは、この雑誌でしか書かない人が多く、そういう意味では無名な人々である。でも署名記事として書く以上、その個人個人がどういう好みでモノを聴いていたかというのを、それぞれ総括して示してほしい気がするが。何が不満かと言うと、それぞれ人によって、これは好きだがこれはもうひとつだったなんてものがあるわけで、結局総括のわりには、その辺が全く反映されていない。結局一つの作品について、一人のライターがコメントするだけじゃ、アルバムレビューと一緒やっちゅーの。

 ランキング1位と2位は「クロスビート」と逆になっただけ。なので私のコメントとして言うべきことは変わらないが、散漫なものを圧倒的情報量と言ってみたり、印象が残らない楽曲群を透き通ったロックだと言ってみたり、ほんとにけっこうなことである。2006年はロック回帰の年だったと言うけど、そう思っていた人が実際どんだけおるんでしょうかね? チャートが音楽シーンをすべて反映するとは言わないけど、上位はほとんどR&Bやヒップホップだったんですけど。イギリスはともかくアメリカはね(日本だってそうやったんちゃう? 少なくともロックではないよ、ロックでは)。