ドラマ「ギャルサー」 何かこれ根本的に間違ってるやろ?

 また一体何がしたいのかわからないドラマが登場した。

 アメリカ・アリゾナの大平原でずっと暮らしていたのだが、なぜかインディアンの娘を捜しに突然渋谷に来たテンガロンハットのカウボーイな男シンノスケが、藤木直人演じる主人公だ。

 まあこの設定も何だかなぁとは思うが、それは置いておこう。そんなカウボーイな男なのに普通に日本語を話して、当たり前のように日本で行動していることも不自然だと思うが、その辺のディテールのおもしろさはほとんど描かれていない。そもそも何で藤木直人なのか? それこそもっと外人チックな役者とか純日本人体型の役者とかで遊ぼうと思えばいくらでも遊べるのにね。
 
 まあ藤木直人を使うことはいろんなしがらみがあって、しゃーないんでしょう。だとしても、やり方にとってはTOKIOの長瀬とかのように遊べたはずなのに、全くはじけ感がないのだ。下手にイケメンを引きずっているので、ほんとにつまらねーのだ。脚本がクドカンと違うとここまでひどいのかということがよくわかる。

 まあこの何だかなーという設定も、これが逆にシュールさを遊ぶコメディならば、十分わかる戦略なのだが、このドラマは今どきのギャルの描き方にイジメを持ってきたりして、変に感動させたりギャルを更正させようみたいな手法を持ってきてしまっているところが根本的に致命的に失敗してしまっている。そもそもこんなあほらしい設定のドラマの中で、何であえて意図的に感動の要素などを持ってこようとするのか? もっとはじけてわけわからん方向に持っていった方が絶対におもろいのにね。古田新太がいる意味がないでしょう。かわいそうだわ。

 結局コメディがしたいのか?(その割には全く笑えないし)、ギャルのドラマがしたいのか?(これもそんな奴おれへんやろみたいな当たり前というか見え見えの展開ばかり)どちらにも中途半端なんですよね。「女王の教室」や「野ブタをプロデュース」の枠だったから、そうせざるを得なかったとしか思えない。何かイジメとか入れられないのとか? 感動するところが何もないんじゃないの? なんてプロデューサーのわけわからない発言をそのまま受け入れたらこうなってしまったみたいな見本のようなドラマですな。

 これがそんなプロデューサーの下らない発言なんかなくて、脚本家の書いたシナリオどおりだったとしたら、ほんとにこの脚本家はバカですな。どこから出てき来た人かは知らんが。

 あとすごいなと思うのは、下記の公式ホームページに掲示板があるんだけど、見事なまでに否定的な意見がまるでないこと。さすが、日本テレビ。見事な情報操作です。
 
 http://www.ntv.co.jp/gal/