2020/01/09 David Byrne's American Utopia @ Hudson Theatre, NYC

明けて1月9日、木曜日。翌日は帰国日なので、実際に旅を楽しめるのはこの日がラストということになる。最後の日の夜に入れていたイベントは、ブロードウェイに行くことである。ブロードウェイといっても、本場のミュージカルを見るわけではない。
 
チケットを取っていたのは、デヴィッド・バーンの『アメリカン・ユートピア』である。あの伝説のバンド、トーキング・ヘッズのフロントマン、デヴィッド・バーンがブロードウェイのハドソン劇場をなんと16週間も押さえて(実質4カ月)、ほぼ毎日、公演を行っているというものである。これはライブなのか、ミュージカルなのか、よくわからないという評判があって、そもそも私はミュージカルを楽しめない人間で普段ならブロードウェイの劇場など行かないのだが、こんな機会はないだろうと意を決して見ることにした。以前、ニューヨークに来た時、クラシックのコンサートではなかったが、カーネギー・ホールに行ったような感覚である。

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この頃から始まったライブの新しい形式として、アーティストは大規模なワールドツアーを行わず、1か所の劇場を長期で押さえて、そこで連日の公演を行うのが、流行りつつあったように思う。きっかけはマドンナのマダムXツアーで、ロサンゼルスの同じ劇場で10公演以上行うものだった。ロサンゼルス以外もある程度の主要都市でも行ったが、同じように劇場を何日も押さえて、公演をするという形だった。
 
1日や2日ですぐさま別の都市に移動する形だと、お金と移動の手間がかかる。同じ劇場で行うと、美術費や交通費の節約になるし、スタッフにも都合がいい。スタジアムクラスで一度に何万人のファンを集めることはできないが、1つの決まった劇場で公演をやるならば、アーティストの体力がきついのは事実だが、より自身のコンセプトを体現できるものが作れるし、観客もわざわざここに来てでも見たいというコアなファンを集めることができる。これはこれで理にかなったシステムかもしれないと思ったものだ。当時はまだコロナはなかったので、そんなことは考えもしなかったが、むしろコロナ禍以降のライブとして、これは有名アーティストには適したシステムかもしれない。
 
マドンナのようなスタジアムツアーを行うアーティストだけでなく、インディロックバンドのヨ・ラ・テンゴもニューヨークのボワリー・ボールルームを約10日ほど押さえて連日の公演を行っていたから、このシステムは主流になっていくんだと思っていた。そんな中で、デヴィッド・バーンがブロードウェイの劇場で4か月もの公演を行うというのも、そんな流れに属するものだと思っていた。もっとも彼の場合は、ブロードウェイのような公演がしたくて、あえてやったことなのだろうとは思ったが。
 
トーキング・ヘッズというバンドが注目されだした80年代初期は、私はまだ小さかったのでよく知らない。ちょうど洋楽を聴き始めたのが、アルバム『リトル・クリーチャーズ』や『トゥルー・ストーリーズ』の頃で、すぐにファンになって、昔のアルバムも聴き始めた。特に興味を持ったのは、彼らがアフリカ音楽やファンクミュージックに影響されていたことで、ただのニュー・ウェイブではない、独特のリズムや言葉の言い回し、デヴィッド・バーンの狂気のようなボーカルスタイルにひかれた。それこそ『リトル・クリーチャーズ』や『リメイン・イン・ライト』は今でも聴くアルバムである。
 
一方で、デヴィッド・バーンの個性の強すぎるボーカルは、私には特に沈んだ時にはうざく、やりすぎ感を抱くこともあり、表裏一体であった。彼のトーキング・ヘッズを解散した後のワールドミュージックに傾倒したソロ活動は、あまりフォローしていなかった。むしろ、メンバーのティナ・ウェイマスとクリス・フランツによるトム・トム・クラブの方が好きだったことを覚えている。
 
それはそれとして、トーキング・ヘッズやデヴィッド・バーンを聴く層には、ただのおしゃれやファッションで聴いている、バカなのにインテリぶった奴らが大勢いて、そいつらとは本当に合い入れなかったのをおぼえている。そいつらはブラック・ミュージックなんて聴きやしない、パンクテクノ一派だった。その話はここではもうしないが。
 
そのデヴィッド・バーンのハドソン劇場で行われる『アメリカン・ユートピア』。ポスターなどでは、ユートピアの書体が逆さまになっていて、これは彼なりの逆説のユートピアという意味らしい。タイトルは、彼の2018年に発表したソロアルバムが元になっているのだが、この公演のために結成された11人の凄腕ミュージシャンとともにダンスや音響、照明など凝った演出で楽しませてくれる公演ということだ。想像されるのは、1984年の映画にもなった『ストップ・メイキング・センス』との違いであるが、あえてここは予備知識を入れずに、見に行くことにした。

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もちろん公演自体は夜なので、それまではニューヨークを満喫する。午前中は、NBAストアやNHLストアに出かけ、昼には、今回もスケジュールの都合でゲームを見ることのできなかったブルックリン・ネッツのホーム、バークレイズ・センターへ。ネッツのショップに行くと、当時はまだケヴィン・デュラントが復帰していなかったが、ジャージなどはほぼデュラントのものが揃っており、まだ試合に出られない選手が一押しのアイテムになっているという悲しさ。まさか当時はネッツが、現在のようなスター選手を集めた軍団になるとは予想もしなかった。

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途中で、日本食スーパーのサンライズマートに立ち寄る。もう日本で手に入る商品は、何でも手に入るだろうというお店だ。おにぎりや弁当なども手作りのものが売られていて、何も日本と変わらない。せっかくなので、カツ丼を買って帰る。たまたまニューヨークに来た日本人や単身赴任者にとっては絶好の味方だが、真剣にニューヨークに勉強にしに来た日本人にとっては、こんなところに来てしまうと、生活がたるんで堕落してしまう店だろうなと思った。
 
午後、これまで車でニューヨークを走っていた時には行けなかった、ストリートバスケの聖地、ラッカーパークへ行ってみた。初めて来て見ると、こんなところなの?という印象。さすがに平日の昼下がりにプレイしている人間はいず。近くに駐車場はなさそうだったので、地下鉄で来るのが賢明だとわかった。今度はゲームが行われている時に来ようと思った。

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夜食とケーキなどを買って、ホテルに戻り、夜になってハドソン劇場へ向かう。ホテルからは歩いていける近さ。ハドソン劇場は1903年に建造された古い建物である。ブロードウェイの劇場とは言ったが、そもそもミュージカルの有名作品が数々上演された劇場ではなく、テレビスタジオとして有名だったところのようだ。アメリカの普通のライブとは違って、時間通りに始まるはずなので、行く方としては楽である。

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格式の高い劇場とした感じは予想通りで、客はお金持ちそうな白人の男女ばかりである。昔、ロックやってました的なやんちゃそうな人も見当たらない。この日のチケットはハドソン劇場のオフィシャルサイトで買った。チケット交換サイト、StubHubなどでも売っていたのだが、値段は変わらなかったのでやめた。オフィシャルサイトで購入すると、チケットの仕様も独特なので、プリントするのがちょっと面倒くさかった。買ったのは1階席の後方、右側のブロックで、値段が安くなった変わり目の最前を選んだ。約150ドル、ライブと考えると高いが、劇場が劇場だし、そんなもんなんだと納得。これはカーネギーホールの時もそう思ったのだが、2階のメザニン席の方が料金が高かったりした。オーケストラピットを作るクラシックのコンサートなら、そこの方が音もいいのだろうが、今回はそんなコンサートではないし、見やすさなら1階席だろうと。椅子は布張りの木製の良さげなもので、パンフレットが置かれていた。舞台にかかっている幕のデザインが、おしゃれだなと思ったが、これはこの公演のために作ったものではないらしい。

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ほぼ時間通りに幕が開いて始まった。舞台は、シャンデリアカーテンと呼ばれるものが下がった、ただの箱のような空間で、余計な装飾やセットは一切ない。ずいぶん簡素なものだな~という印象。これが音楽とダンスと照明でどこまで変わるのかと、懐疑的になる。デヴィッド・バーン含むミュージシャン12人は、全員同じグレーの上下スーツだが、足は裸足である。意味ありげではあるが、何も説明されないからわからない。後から考えても、裸足に何の意味があったのだろうという思いしかない。ここは現実世界ではないという表現なのか。だとしたら、あまりにもちゃっちいくないか。演奏は全て生であるが、音はワイヤレスで飛ばしていてケーブルを介さないので、ミュージシャン達は、舞台を自由に動き回ることができる仕様だ。

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当初はライブなのかミュージカルなのか、よくわからないものを想像していたが、結論から言うと、普通のライブだった、時々ダンスショーというくらいのものである。私としては『アメリカン・ユートピアというテーマに即した寸劇やスキット的なものが挟まれる形で、音楽が進行していくのかと思っていたが、時折、デヴィッド・バーンの詩の朗読だったり、客席に語りかけるような部分はあったものの(選挙についての話とか)、ほぼ音楽演奏のみがシチュエーションを変えて、時にはダンス的な振付を交えて繰り広げられるだけであった。いわゆるストーリー性のあるものは皆無だ。デヴィッド・バーンの訴えかけたいメッセージは、楽曲の選曲と歌詞で判断しろということなのだろうか? むしろ、そのようなメッセージみたいなものがあるのかということすら疑問になってきた。それもそうだ。集まっているのはミュージシャンばかりで、彼らは役者ではない、彼らが演出家・振付師の意図通りに動いていることがすごいのであろう。

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幕が開いてすぐの①曲目”Here”(アルバム『アメリカン・ユートピア』の曲)は、いきなり客席の方を見て、机に座っているデヴィッド・バーンから始まった。机の上に何が置いているのか、最初はわからなかったが、デヴィッド・バーンが持ち上げて歌っているのを見ると、脳の模型であった。何だよ、それ。確かに歌詞は、脳の話をしていたようだけど、これってそんな歌だったっけ?という思いと、一体、何を見せられているのかという思いが交錯した。そして、コーラスのミュージシャンが現れて、脳の模型と机を引き取って、カーテンの奥からミュージシャンが続々と登場し、2曲目からは普通のライブになるという感じ。とはいえバンドには7人のパーカッショニストがいたので、アフロビートの曲を彼らの演奏で体感するのは最高ではあった。

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③曲目の”Don't Worry About The Government”(トーキング・ヘッズの曲)は、5人のミュージシャンが正方形のスポットライトに照らされた場所に立っている。曲の節目でミュージシャンたちが規則正しく移動し、スポットライトも同じように変わる。それで四角のボタンが移動しているように見える。コーラスの人間は、時折ダンスをし始めるという演出。これはこれで統制のとれた素晴らしいパフォーマンスではあるが、なぜこの曲でこれなのか、ガバメントに統制されたというイメージなのか、特に説明はないので、こちらは良く受け取って、そう想像するしかないものでしかない。

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⑭曲目の”I Dance Like This”(アルバム『アメリカン・ユートピア』の曲)は、暗闇の中で曲が始まり、照明が点滅して明転すると、曲を弾いているキーボードのミュージシャン以外は、全員床に横たわっている。これは皆、死んでいるというイメージなのか? キーボーディストが、荒廃した世界を彷徨っているイメージなのかと思っていたら、同じく横たわっていたデヴィッド・バーンが起き出して歌い始める。すると他のミュージシャンもそれぞれ起き出して演奏を始めていくという演出。曲のサビでデヴィッド・バーンがぎこちない奇妙なダンスをすると、それに呼応して動くミュージシャンがいる。客席からチラホラと笑いが漏れる。
注目を呼び起こす演出ではあるが、これに何の意味があるのか、正直わからない。この曲は、人が死ぬことを歌っているわけではないし、荒廃した世界を歌っているわけでもない。歌詞には、別の次元という言葉が出てくるので、それらしきものを見せたかったということなのだろうが、ここに至る導入の説明があるわけではないのでわからない。途中、曲が止まっても、全員がロボットのように踊り続けるので、客席から笑いが上がるが、その後は、照明が点滅することで、ストップモーションで動いているかのように見せる演出になった。これって『ストップ・メイキング・センスでもあったよなと思いながら、最後はデヴィッド・バーンにだけスポットが当たり、1人になってしまう展開である。
 
ただ、いわゆる芝居的な演出というのは、ほんとにこれくらいであって、あとはミュージシャン達が踊りながら移動していくとか、固まって同じ動きをするとか、それくらいのものである。曲によっては、ダンスの演出もなく、ミュージシャンはただ体を動かしているだけの感じにしか見えない曲もあった。
 
今回、私が観た回は、リピーターはほとんどおらず、初めての人間ばかりだったようだ。⑬曲目の”Born Under Punches (The Heat Goes On)”(トーキング・ヘッズの曲)で、バンドメンバーの紹介が始まり、ようやくほとんどの観客が席から立ちはじめてノリ始めたように思う。そして、スマホで写真も撮り始めた。劇場がおごそかだから、どこまでノッて楽しんでいいのかなって感じがあったようなのは確かだった。

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今回の楽曲であるが、アルバム『アメリカン・ユートピアの曲からというより、約半分、全21曲中9曲がトーキング・ヘッズの曲であった。歌詞は、特別に変えているわけでもないし、オリジナルと同じだったはず。やはり、というか当たり前であるが、トーキング・ヘッズの曲を演ると、客席は盛り上がる。私なんかは、一部ならともかくそんなにがっつりトーキング・ヘッズのヒット曲を網羅するのね、とちょっと冷めた感じにもなった。結局、客が盛り上がるのもわかっててデヴィッド・バーンは選曲しているのなら、『ストップ・メイキング・センスと何が違うのかということになってくる。35年前とやってることは変わらないよ。それも芸術だと言えばそうかもしれないけど、私のようにどうやって楽しめばいいかわからなくなった人間もいる。だったらジェリー・ハリソン、クリス・フランツ、ティナ・ウェイマスらメンバーと一緒に演っている姿の方が見たいし(デヴィッド・バーンは彼らと永遠にいがみあい続けるつもりなのだろうか?)、凄腕のミュージシャンではあるが、デヴィッド・バーンからすればひよっ子の何でも言うことを聞いてくれるミュージシャンたちと演るより、バーニー・ウォーレル(すでに故人となってだいぶ経つね)やアレックス・ウエア―、スティーヴ・スケールズたちとの、一筋縄ではいかないミュージシャンたちとの演奏の方が緊張感があったし、あの頃の方が良かったとも言える。

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これを機に、1984年の映画『ストップ・メイキング・センスを見直してみた。これはあくまで映像作品であり、ライブと比較するべきではないと思うが、この時は客席にセットも作っていたり、ミュージシャンのバックスクリーンに文字が出るとかの演出もあったよなと。確かにこの時も芝居的なくだりなどはなかったけどね。最初、カセットテープの音だけで歌を合わせて、その後、ベースやドラムが入り、バンド演奏になっていくという演出も、この時は新しかったかもしれないが、今では特別珍しいものでもなくなってしまったし、今の若い人はこの作品をどう見たらいいんだろうと思ってしまうのではないかと感じた。あらためて知って驚いたのは、ジョナサン・デミは。別アングルのカットは、別の回の公演で撮っていたことだ。だから映像でカメラが一切見切れなかったのねと。何回、同じ公演を撮っていたんだと。
 
からしても、この時聞いた『ワンス・イン・ア・ライフタイム』も、今回の公演で聴いた『ワンス・イン・ア・ライフタイム』も、正直、特別何も変わるものではないんだよなと思った。35年以上の時をそれぞれに感じろということなのか。だとしたら、何なんだ? 『ストップ・メイキング・センス』では、デヴィッド・バーンはあえてバカでかいスーツを着て歌っていて、それを脱いだりしたのが印象に残っていて、この時もこれが何の意味を持つのかわからなかったけど(それこそストップ・メイキング・センスということなのだろうか)、これは演出としては最高のものだったと思ったのだ。だとしたら、今回の『アメリカン・ユートピア』は一体何なんだと疑問ばかりが残る。

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 今回のライブで、結局盛り上がるのはトーキング・ヘッズの曲ばかりということがわかったのだが、後からセットリストを見てみると、デヴィッド・バーンのソロ時代のそれぞれのアルバムからも最低1曲はピックアップされていて演奏されていたので(それこそファット・ボーイ・スリムと組んだ曲、セント・ヴィンセントやブライアン・イーノとの共作アルバムまで)、彼のキャリアを総括できるものにもなっていたようだ。
 
しかし、全く違う毛色の曲が1つあった。 このライブで一番盛り上がった”バーニング・ダウン・ザ・ハウス”(トーキング・ヘッズの曲)のすぐ後に、短い曲紹介とともに演奏された曲、⑱曲目の”Hell You Talmbout”である。これは、デヴィッド・バーンの曲ではない。他の演奏された曲は、すべて彼が作曲者として関わった曲であったが、この曲は全く違う。今やブラック・ミュージックで、ビヨンセ以降、最も影響力のあるアーテイストであり(最近は女優の方で有名になってしまったが)、私も大ファンであるジャネール・モネイの曲で、単なるカバーなのであった。

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この曲はジャネール・モネイの2013年のセカンドアルバム『ジ・エレクトリック・レディー』の限定版に入っていた曲だが、曲のタイトル ”Hell You Talmbout” は”What the hell are you talking about?” という意味ということもあり、彼女はこの曲を、白人警官による不当な取り調べや暴力などによって殺害された黒人の被害者たちの名前を叫ぶ、ゴスペル調のプロテストソングにアレンジにして、2015年に再リリースし、ライブや事件が起こった土地で歌い始める活動を行うと盛り上がっていき、いわゆる後のブラック・ライブズ・マター運動のテーマみたいになった曲である。

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まさかこんな曲を、デヴィッド・バーンがこのライブで演るということ自体に驚いたのである。おまけにこれまでギターやベースを演奏していたミュージシャンたちも全員打楽器に変えさせて、迫力のあるパフォーマンスにしてみせた。今回のミュージシャンたちは全員アフリカ系ではないし、多国籍であるから、この曲の背景をどれだけ肌で感じている人間がいるのかわからないが、だからこそ意味があるのかもしれないと思った。
 
この曲がいいなと思ったとしても、いわゆる白人のミュージシャンで、実際にライブで演奏するまでに至る人間がどのくらいいるだろうか? 自身の音楽性との乖離という問題もあるだろうし、私はすぐには思いつかない(U2のボノならできるか、レッチリのフリーならできるかとか考えてみたらいい)。これこそワールドミュージックを追求してきたデヴィッド・バーンだからこそできる芸当であり、彼のフットワークの軽さである。これまで何やかんやと述べてはきたが、だからこそ私は彼を憎めないのであり、支持し続ける理由でもある。
 
しかも、このライブは2020年1月であり、アメリカでは白人警官による黒人への暴力は何度も話題になっていた出来事であるだろうが、ジョージ・フロイド氏が殺害されたのは2020年の5月であり、いわゆるブラック・ライブズ・マター運動が世界的に盛り上がるのは、まだ少し先の話であるということだ。だから、ブラック・ライブズ・マターにしても、やはりデヴィッド・バーンみたいな白人の理解者が、ファンである白人層、中間層に訴えかけることにこそ、大きな意味があるんだろうなと思ってしまった次第である。
 
この『アメリカン・ユートピア』だが、その後、あることで大きな話題になった。スパイク・リーがこの舞台を映像化することになったというニュースである。もう『アメリカン・ユートピア』で検索しても、この映画化されるニュースしか出てこないほどだ。このことで、さらにジョナサン・デミが『ストップ・メイキング・センス』を映像化したのと、大きく比較されることになったのであるが、考えてもらいたい。スパイク・リーが映像化を引き受けたのは、デヴィッド・バーンの友人ということもあるだろうが、ライブで”Hell You Talmbout”の曲をやっていたからであろう。多分、トーキング・ヘッズの曲をやっているだけのライブでは受けなかったと思うし、そういう意味でスパイク・リー色の強い、ジョナサン・デミとは全く違う映像にはなるだろう。

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とかく、この舞台(ライブ)は、多くの人間がなぜか手放しで絶賛しているコメントが多いのだが、そこは何をもって、その人間がそう言っているのか、しっかり見定めて判断しないと、ただ、この作品を見るだけなら、後悔することになるかもしれないよ。
 
ライブは最後、全員が出てきて、㉑曲目の”Road To Nowhere”で盛り上がって終わる。結局、最後もトーキング・ヘッズなのであった。この曲は『ストップ・メイキング・センス』の時代にはなかったけどね。私には、68歳になろうとするデヴィッド・バーンがこんなに動けるんだということ、彼は舞台に大人数を集めて、大声で歌うライブが何よりも好きなんだということだけは、よくわかった。

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これで、私の今回の旅は終わりになる。ニューヨークではレンタカーをやめて、乗り合いバスにしたので、翌朝は早朝の飛行機ではなかったのに、朝5時に出発する羽目になったけど。これが、まさかその後コロナのために、1年間もアメリカに行けないことになるなんて思いもしなかった。そして、1年間海外に行かなかったのに、お金が全然貯まっていないこと、むしろ前より生活が苦しくなっていることに絶望を感じているところである。
 
 

2020/01/08 Motion City Soundtrack : Don't Call It A Comeback 2020 @ Webster Hall, NYC

明けて1月8日。この日はニューヨークへ移動だ。ワシントンDCでは、スポーツ観戦ばかりで、音楽のライブを見ることがなかったので(ライブハウスの数も実際少ない)、多分ライブに飢えることになるだろうと思って、旅の終盤はニューヨークでの予定を入れた。
 
早朝の飛行機にはしなかったので、時間の余裕がある。ニューヨークへは飛行機で1時間半の距離だから、車で行こうと思えば行けるのだが、車なら3時間4時間コース、しかもこの辺りの移動は、州境をまたいで、有料道路が多く金が意外にかかる、そしてマンハッタンに入るとなると渋滞だから、飛行機で移動できるなら、それが最高の選択だった。
 
ついに5日間いたワシントンDCを離れる。やはりレンタカーを返す時になると、旅情がこみあげてくる。飛行機は、国際線と一緒にブッキングしたので、ユナイテッド。追加料金もほぼかかっていない。ニューヨークは、ラガーディア空港に着く。ラガーディアに行くことは意外と多い(ちなみの帰りの国際便はJFK空港発である)。ニューヨークに着いたのは3年ぶりということになるだろうか。
 
ニューヨークに着く時には、なぜかニューヨークの曲が聴きたくなる。私が好きなのは、Jay-Z & Alicia Keysの”Empire State of Mind”だが、この前の旅でフリートウッド・マックのライブに行ったこともあって、まだマックバブルは続いていて、ニューヨークの曲と言えば、意外と多くの人に忘れられている”Empire State”なのである(1982年のアルバム『ミラージュ』収録曲、リンジー・バッキンガム作曲)。ほんとにこういうクセのある曲が好きだ。すでにこんな話題をするほど、自分の頭は音楽モードになっている。

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今回は基本、マンハッタンのみの移動のつもりなので、ニューヨークではレンタカーを借りないことにした。そうなると考え方も楽になる。街中の移動は地下鉄で十分だし、空港からの移動は、乗り合いのワゴンバスを利用することにした。昔はブルーヴァンと呼ばれたシャトルが多かったように思うが、今はもうないようだ。今回利用したのはエアーリンク・シャトルというもの。エクスペディアで出発前から申し込めたので、楽だった。空港のカウンターで電話をしないといけないのが面倒なのだが、そんな大変なものではなかった。同じ方面のホテルの4~5人が一緒に乗り込んで、順番にホテルを回って降りていく仕組み。それで約2000円だから安い、ただし所要時間は約2時間。その順番はドライバー次第だ。幸いにも一番最後ではなかった。
 
というのも、今回のこの時期、マンハッタンのホテルが意外と安かったからだ。そう。普通にマンハッタンに泊まれるならば、レンタカーなんていらない。マンハッタンのホテルだけは、旅行サイトは数あれど、それぞれがコネの効くホテルがあったりするので、時間があるならこまめに調べるべきである。トリバゴに全てをゆだねるのは間違っている。この時期はどこも安かった。無理して、ニュージャージーやブルックリンに泊まる必要はなかった。この前調べた穴場のロング・アイランド・シティを探す必要もなかった。マジソン・スクエア・ガーデンに行くのに直結しているペンシルベニアホテルだって安かったのだが、ちょうどニューヨーク・ニックスNBA)はロードに出ていて、ニューヨーク・レンジャーズNHL)は1試合ホームゲームがあったのだが、この観戦はあきらめた。
 
そこで選んだのが、DCでも泊ったPODというホテルチェーンのタイムズスクエアあるホテルだった。こういうはしごもおもしろいなと思った(割引がきくわけではない)。泊った部屋は、2段ベッドのある部屋、マンハッタンのホテルにしては狭苦しさは感じない。何しろ古すぎるホテルはたくさんあるマンハッタンで、ここは実は新しくて清潔だった。ただ、大仰なエントランスからスケルトンのエレベーターに乗って2Fのフロントに入るのだが、一旦出かけて夜に戻った時に、そのエレベーターが2機とも故障して待たされ、従業員に案内されて業務用のエレベーターで上がることになったのは勘弁だった。地下鉄の駅も近くて、歩いてすぐの場所に、おいしい総菜がテイクアウトできるデリもあったので、良かったなと思った。

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話がずれたが、この日行くのはライブである。私が選んだのは、モーション・シティ・サウンドトラックというバンドの再結成ライブであった。モーション・シティ・サウンドトラックは、ミネソタ出身のロックバンドだが、私が初めて知ったのは、2007年のサンフランシスコにいた時だった。当時、ダウンタウンにあったヴァージン・メガ・ストアで、外の壁のショーケースに出たばかりの3枚目のアルバム『Even If It Kills Me』のピンクとブルーのアルバムジャケットと同じディスプレイが形作られていて、なんかカッコイイなと思ったのだ。それこそ最初は「モーション・シテイ」という映画のサウンドトラックかなくらいに思っていた。そのまま店に入って試聴機でアルバムを聴いて、バンドだということを知り、一聴してこれは間違いないと思って、そのまま買って帰った。 

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音楽はそれこそウィーザーにも通ずるパワーポップというべきジャンルであり、メンバーのルックスのさえなさもウィーザーとの共通点と言ってもいいだろうが、彼らの曲の特徴は全体に響いているムーグ・シンセサイザーであり、これが実に心地いいもので、ライブに行くと、ずっと跳ね回っていることになる楽しいものにちがいないと確信できた。歌詞は抑圧された人間の悩みや叫びだったりするのが多く、ウィーザーと似ているところでもあるのだが、彼らほど変態的な歌詞があるわけではなく、こちらはさわやかである。

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もちろんサンフランシスコにいる間には彼らのライブを観る機会はなく、その後、ファーストアルバム『I Am The Movie』セカンド『Commit This To Memory』も後から追いかけて大ファンとなったのだが、彼らの来日公演を始めて観れたのは、4枚目の『My Dinosaur LIfe』の時だったと思う。フェスでも見たかもしれないが、その時の記憶はない。そして、何より彼らが無期限休止を発表した2016年の最後の来日公演もクラブ・クアトロで観たのが鮮明に記憶に残っている。
 
それから3年以上経って、再始動となる復活ライブが行われるのである。そもそも休止になったのは、バンド間の倦怠感などもあったのだろうが、ボーカル/ギターのジャスティン・ピエールに娘が生まれて、プライベートを優先させるみたいな側面があったので、復活はいずれあるのかなという含みは感じられたものであった。ただ、休止前の2016年は来日公演も行われるほど、日本のプロモーターはバックアップしていたにもかかわらず、今回の再始動ライブは、日本ではほとんど話題にもならず、来日なんてありえない感じになっていたのが、とにかく残念だった(活動休止前の来日公演を主催していたスマッシュは、今回、完全無視であった)。だからこそ、日本に来ないなら、アメリカに行って観てやると思ったのである。
 
ちょうどそのモーション・シティ・サウンドトラックの再始動ツアーのニューヨーク公演にタイミングを合わせて、チケットを購入していたのだ。会場はウェブスター・ホール。ニューヨークでライブに行こうと探すと、必ず目に止まる老舗のライブハウスであるのだが、実は私はこれまでなぜか一度も行ったことがなかった。
 
ウェブスター・ホールは調べてみると、1886年に建設されたとんでもない古い建物である。何度か火事に遭っており、改装もされているのだが、ニューヨーク市文化遺産的な場所になっているようだ。古くは舞踏会や集会場であったのだが、おもしろいのはレコーディング・スタジオが併設されていた時期があり、レイ・チャールズやエルビス・プレスリーやフランク・シナトラも使ったらしい。ライブハウスになってからは、今も活躍するほとんどのアーティストはニューヨーク公演ではここを使っているというとんでもない場所だ。日本で言えば日比谷公会堂みたいな場所になるのか、でも日比谷公会堂は今もしょっちゅうライブで使われるわけではないし、そもそも日比谷公会堂の方が建物としては新しいのだが。
 
ホテルからウェブスター・ホールまでは地下鉄で約20分。でも最寄りの駅からは少し歩かないといけないので、それなりの防寒の格好をしていないといけなかった。車で行ければ、駐車場に止めて、薄着で走って会場に入ることもできるのだが、そういうわけにはいかない。ライブの開始は20時となっていたが、20時には始まらないだろうという前提で、一応19時過ぎに出る。会場のある11ストリート界隈は、ダウンタウンの下町である。そんなに高層ビルとかもないので、夜になると店や会社もやっていないので、結構辺りは暗い。ウェブスター・ホールのネオンは目立ってすぐにわかった。でも実際にここに車で来たら、近くに駐車場もなかったので、結構苦労しただろうなと思った。

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入ってみると、ほんとに古い建物だった。それこそ昔、舞踏会をやっていたんだなと思うような趣のある歴史ある建築。同じマンハッタンにあるライブハウス、ボワリー・ボールルームと似た感じだった。フロアには客はぎっしりとは埋まっておらず、まだ当分始まらないような様子だった。防寒着のままだったのですぐに暑くなり、これをなんとかしたいとクロークに預けることに。しかし、考えることは皆同じで、クロークに預ける列がとにかく長く、階段を上がって3階まで続いていた。いつまで待つんだろうと思いながら、待ってる客も慌てるそぶりもないので、まだしばらく始まるわけもない、こんなもんなんだろうと自分を納得させる。日本のライブハウスみたいにコインロッカーがあればいいのだが、ここにあるとずいぶん不釣り合いだなと思いつつ。せめて整理券発行するとかできないのかなと思いながら、1時間以上は待っていたと思う。

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ようやくクロークに預け終わって、フロアに戻ると、客は明らかに詰まっていた。そろそろ始まりそうかなという感じがしたので、そのままここで待つことに。結局、前座のバンドの演奏はなかったように思う。ここは3階建ての結構大きい建物で、クラブとして使う時はそれぞれのフロアで別の音が鳴っていたりするらしく、音響のもれは結構少ないようであり、待っている間にバンドの演奏らしき音は聞こえなかったように思う。今回のチケットはチケット交換サイトのStubHubで買った。確か80ドルちょっとくらいで、原価はもう少し安いのだろうが、このモーション・シティ・サウンドトラックのツアーは6日ボストン、7日ハンティントン(ニューヨーク州)で、10日、11日とニュージャージーに行ってしまうので、マンハッタンの公演はこの8日だけなのである。もちろんソールドアウトにはなっていたし、値段は決して高くないだろう。 

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ライブハウスにはフリーのWI-FIもないので、時間を持て余すかと思ったが、kindleで買っていた本は開けたので、読書して待つことに。まわりは白人客ばかりなのは当然で、アジア系すらほぼ見かけなかったのだが、話をそばだてて聞いていると、大学生みたいな若い奴らが多いんだ。しかも女の子の多さにもビックリ。日本でのライブのようにもっさい男ばっかりとは違うなと。BGMが消えて、照明が暗くなり、メンバーが登場したのは、21時40分くらいだった。妥当な時間であり、むしろ良心的な時間に始まったのではないか。まあ、もうここからは周りと一緒にジャンプしまくっていたので、記憶を戻すのに大変だ。

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1曲目は”Attractive Today”。2枚目のアルバム『Commit This To Memory』の①曲目である。ライブではおなじみの曲ではあるが、最初にこの曲を持ってくることは、まあ彼らの再始動という意味では最適なものであり、会場は上がる上がる。2曲目は ”Everything Is Alright”。 2枚目のアルバム『Commit This To Memory』の②曲目、リアルに次の曲である。おそらく通常ならば、ライブの後半でやっていた最高に盛り上がる曲をここで持ってきた。もうイントロからぶち上って、ここからはほとんど覚えていない。全てはオールライト、これまであったことなんて大したことない、このために自分は生きてきたんだと思わせてくれる曲、周りからも合唱が響いた。

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ここからは記憶をたどっていくことになるが、3曲目は”Broken Heart”。3枚目のアルバム『Even If It Kills Me』の⑧曲目だが、シングルカットされたので、ライブではよく演奏される曲。4曲目は”Disappear”。4枚目のアルバム『My Dinosaur Life』の④曲目だが、これもシングル曲であった。シングル曲はとりあえずやっていくのかと思ったが…。5曲目は”It Had to Be You”。 これも3枚目のアルバム『Even If It Kills Me』の③曲目で、大好きな歌いやすい曲が来た。思えば、この曲もシングルカットされていたのね。モーション・シティ・サウンドトラックは、シングル曲といっても特別ヒットしたわけでもないので、ミュージック・ビデオが作られた曲という印象が自分の中ではあるだけだ。

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すると、6曲目は”When "You're" Around”。また2枚目のアルバム『Commit This To Memory』に戻った(③曲目)。7曲目は”Her Words Destroyed My Planet”。また4枚目のアルバム『My Dinosaur Life』の曲だ(③曲目)。そうそう『My Dinosaur Life』ならやっぱりこの曲でしょ。思えば、この曲もビデオを作ってたシングルだなと。確か一番ビデオは凝っていて、ジャスティンはダンスも踊ってたなと。8曲目は”A Lifeless Ordinary (Need a Little Help) ”。 また『My Dinosaur Life』の曲だ(②曲目)。この曲もシングルである。

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 A Lifeless Ordinaryというと、ダニー・ボイルの映画『普通じゃない』であり、ASHが担当したその主題歌を思い出すが、ジャスティンはタイトルだけ映画からインスパイアされたもので、映画とは関係のないものだと言っているが、私はこのタイトルの曲は、本家のASHよりこちらの方がはるかに好きだ。あらためて4枚目のアルバム『My Dinosaur Life』も、これはこれでいいなと思う。私的には、シンセがほとんど聴こえなくなったアルバムであり、あまり好きではなかったのだが。モーション・シティ・サウンドトラックが、唯一メジャーのコロムビアから出したアルバムであり、彼らの絶頂期であったわけだし、ビデオにも金がかけられて、決して売れなかったアルバムでもないが、結局コロムビアとは関係がこじれてしまい、ここから彼らのキャリアは大きく変わったなと、バンドの過去を想起させられてしまった。
 
9曲目は”Last Night”。3枚目のアルバム 『Even If It Kills Me』に戻った(④曲目)。このアルバムでは最も叙情的な曲かもしれない。今回再始動ということなので、キャリアの曲をまんべんなく振り返るのかと思ったら、ずいぶん時期が偏っている気がするなと思っていたら…。

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10曲目に”My Favorite Accident”。ここでついにファーストアルバムの『I Am The Movie』の曲(⑤曲目)が来た。この曲もシングルだ。私はやっぱりこのようにシンセが暴れまわる曲が大好きなんだと納得する。11曲目は”Make Out Kids”。またも2枚目『Commit This To Memory』である(⑥曲目)。続いて12曲目も、”Time Turned Fragile”で2枚目からの曲(⑦曲目)。なんだろう、やっぱり私が高揚するのは、初期の曲なんだよなと思う。

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13曲目は”Point of Extinction”。また3枚目の『Even If It Kills Me』である(⑪曲目)。この曲も嫌いじゃないけど、そんなにライブではやってないよなという印象。なんか意味があるのかなと思っていたら…、14曲目は”Modern Chemistry”。1枚目の『I Am The Movie』である(⑨曲目)。ここでまたファーストなのかよとかき乱される感じを味わっていると…

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15曲目は”This Is for Real”である。 3枚目の『Even If It Kills Me』の象徴的な曲(②曲目)。この曲があったからこそ、モーション・シティ・サウンドトラックを聴きはじめたと言っていい曲である。この曲が流れる前までは、もう体の節々が痛くて、ヘトヘトであったが、もうそんなことは関係なく、はしゃぎまくる。どうせなら 『Even If It Kills Me』の①曲目の”Fell in Love Without You”も聴きたかった。イントロから何から一番盛り上がる曲のはずなのに、残念ながら私はこの曲をライブでは聴いたことがない。

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16曲目は”Even If It Kills Me”。 3枚目『Even If It Kills Me』のタイトルトラックである(⑬曲目)。いや、何だろう、楽しかった時も、もう終わりか~という思いがこみあげてくる。17曲目は”Hold Me Down”。2枚目の『Commit This To Memory』のラストトラック(⑫曲目)。シングルではあるが、2枚目で一番しんみりする曲を演って、メンバーはステージからひけた。

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会場は盛り上がり続ける。何せ、ほぼ4年ぶりのライブであるから仕方ないだろう。こんなに熱心なファンがいることに驚きであった。しかも皆私よりははるかに若い連中である。アメリカの文化の底の深さに感嘆する。拍手の鳴りやまぬ中、メンバーは意外と早く再登場した。アンコールではあるが、果たしてどれだけ演るのだろうか? 
 
1曲目(18曲目)は”Worker Bee”。最初のギターの音で歓声が上がった。まさかの4枚目『My Dinosaur Life』(①曲目)から来た。後からネットを見ると、他の会場では意外にこの曲は演っていなくて、ラッキーな体験だったことに気づいた。続いて2曲目(19曲目)は、”L.G. FUAD”。2枚目『Commit This To Memory』の⑧曲目で、シングルにもなったが、ライブでは定番の曲。 ”L.G. FUADって何やねんと思って、調べた記憶がある。"Let's Get Fucked Up and Die"のことである。至福の時間がこのまま続くかと思ったら、3曲目(20曲目)の冒頭のボーカルが聞こえた時に悲鳴があがる。”The Future Freaks Me Out”、ファースト『I Am The Movie』の③曲目であるが、この曲はライブの最後に演る曲として有名だからだ。

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そして、この曲が終わって、メンバーは集まり観客に挨拶をして去った。やはり、これで最後なのか。会場はまだ拍手は鳴りやまないが、ライブは終了。全20曲の復活ライブだった。キャリアを総括するライブなんだろうと思ったが、5枚目のアルバム『GO』や、6枚目の『Panic Stations』からの曲は1曲もなかった。メンバーにとっても振り返りたくない過去なのだろうか。それでも、さすがにツアー後半からは、”True Romance”(『GO』の②曲目、シングル曲)は演りはじめたようだが。
 
ファーストの『I Am The Movie』からはわずか3曲というのも意外だった。
”Cambridge”(①曲目)も”Capital H”(⑩曲目)も”Red Dress”(⑪曲目)もナシだった。ましてや”Back To The Beat”(アルバムデビュー前のシングル)なんて、あったのかみたいな感じである。ちなみに今回のツアーのタイトルは『Don't Call It A Comeback 2020(これをカムバックとしないでくれ)』であったのだが、これは彼らのファーストアルバム 『I Am The Movie』の⑦曲目に、同じタイトルの曲、 ”Don't Call It a Comeback ”があるからこそ、こう名付けたのだろうが、結局、この曲だって演らなかった(調べてみると、他のどこの会場でもである)。一体どういうことなの?って感じである。壮大なジョークとでも言いたいのだろうか、でも、そんな偏屈なバンドでもないはずなんだけどね。

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さすがに汗びっしょりになったので、物販で売っていたロンTを買って、トイレで着替えた。多分、クロークでの引き取りにも待たされたが、もうよくおぼえていないが、ほんとにコレ何とかならないのと思った。ニューヨークの地下鉄はいつまでもやっているので、そのまま乗ってホテルに帰る。深夜1時くらいだったと思う。日本もこんな風にならんかね。当時はコロナではなかったから状況も違うが、まさか終電が繰り上がってしまうことになるとはね。ちなみに私は翌日もこのままニューヨークに滞在なのである。

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モーション・シティ・サウンドトラックは、この再始動ツアーが終わった後、2020年7月にシングル”Crooked Ways”を出しただけで、他の動きはまだない。もし、コロナがなければ、別の動きがあったのかわからないが、この時感じた、まだ終わっていないという彼らの思いが新たに示されることを切に願っている。
 
 
 

2020/01/07 University of Maryland Terrapins vs. Ohio State University Buckeyes @ Xfinity Center (NCAA Basketball②)

NCAAカレッジバスケットボール。メリーランド大学テラピンズが、ホームのxfinityセンターにオハイオ州立大学バックアイズを迎えた1戦。ともにビッグ・テン・カンファレンスの首位を争うチーム同士の対戦は28-22とメリーランドの6点リードで前半を終了。

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後半は両チームともスターターを戻して始まった。ボールを持ったメリーランドは、ペイントのジェイレン・スミスがポストアップからフックシュートを放つが外れる。これが後半最初のシュート。リバウンドをオハイオのケイレブ・ウェッソンが取る。

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オハイオは時間をかけて攻める。最後はD.J.カートンがドライブからのレイアップを沈めて最初の得点をあげた、28-24。変わってメリーランドは、ダリル・モーセルがボールを取られそうになりながらも、外のアンソニーコーワンに渡し、同じようにゴール下までドライブしながらのレイアップが決まって、30-24。オハイオはアウトサイドからアンドレウェッソンのスリーが入り、30-27に。メリーランドはハンドオフでのパス回しを繰り返す中、アーロン・ウィギンスが強引にドライブする中で、ファウルをもらいフリースローを得る。1本は外したが、1点を追加して31-27。オハイオはペイントでボールをもらったケイレブ・ウェッソンが、走り込んできたアンドレ・ウェッソンに渡し、技ありのレイアップとなり、31-29。メリーランドは、またもトップでボールをもらったアーロン・ウィギンスがドライブをしながらのフェイクを入れたレイアップが決まり、33-29、両者全く譲らない展開である。

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だが、この後オハイオは、D.J.カートンがテクニカルファウルを取られたようで、メリーランドにフリースローが与えられる。メリーランドのアンソニーコーワンがフリースローをするが、1本は外すも、1点を追加し34-29。なおもメリーランドの攻撃が続き、ダリル・モーセルがディフェンスのD.J.カートンをはじき飛ばし、離れたタイミングでレイアップを放ち、36-29に、ファウルはなし。オハイオはローポストでボールをもらったケイレブ・ウェッソンがダンクを試みるが、ファウルで止められる、それでもフリースローを2本とも沈めて、36-31に。

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メリーランドのアーロン・ウィギンス、オハイオアンドレウェッソンがともにシュートを外し、メリーランドはダリル・モーセルに代わり、エリック・アヤラ、オハイオはデュエイン・ワシントンに代えて、C.J.ウォーカーを入れてきた。メリーランドはジェイレン・スミスがレイアップを外すと、オハイオは、C.J.ウォーカーがスリーポイントを外す。アーロン・ウィギンスがファウルを取られ、ここでタイムアウト、残り時間15分39秒。客席には、巨大なメリーランドの旗が出てきた、どんだけでかいんや。

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オハイオはなおもスリーポイントで攻勢をかける。だがD.J.カートンのシュートは外れる。そんな中、メリーランドのドンタ・スコットがコーナーでボールをもらって、ドリブルしながらペイントでのターンアラウンドジャンパーを沈め、38-31と再び7点差に。

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オハイオ州立は、ケイレブ・ウェッソン、ルーサー・ムハンマドが3ポイントを放つが、これも決まらない。メリーランドは、アーロン・ウィギンスを下げて、セレル・スミスJr.、オハイオは、アンドレ・ウェッソンとルーサー・ムハンマドを下げて、デュエイン・ワシントンJr.とE.J.リデルを入れてきた。双方、ディフェンスが功を奏し、ターンオーバーを奪い合うが、得点は入らずそのまま。オハイオ州立は一瞬の隙をついて速攻をかけるが、D.J.カートンのレイアップをエリック・アヤラが止めて、得点させない。その後、攻め上がったメリーランドは、ジェイレン・スミスがゴール下でケイレブ・ウェッソンと交錯して倒されたのを見て、アンソニーコーワンがすかさずスリーポイントを放つ。これが決まって41-31の10点差に。会場から大歓声が巻き起こる。残り12分58秒。

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しかし、ディフェンスの攻防で、ジェイレン・スミスがテクニカルファウルを取られた。デュエイン・ワシントンJr.がフリースローを1本入れて、41-32に。メリーランドはジェイレン・スミス、ドンタ・スコットを下げて、チョル・マリアル、リッキー・リンドJr.を、オハイオはケイレブ・ウェッソンとD.J.カートンを下げて、アロンゾ・ギャフィニーとルーサー・ムハンマドに代えた。オハイオは相変わらず3ポイント攻勢を変えない。デュエイン・ワシントンJr.が撃つが外れる、オフェンスリバウンドをE.J.リデルが取るが、レイアップはリッキー・リンドJr.にブロックされる、そのこぼれ球を取ったD.J.カートンがレイアップを放つが、これも阻まれる。まさにメリーランドのディフェンス全開である。

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それでもオハイオ州立大は、デュエイン・ワシントンJr.がドライブからのフローターを外すも、そのリバウンドが自身のところに戻り、プットバックを決め、41-34とする。しかし、メリーランドはエリック・アヤラがゴール下に切り込み、レイアップを沈め、さらにファウルももらってフリースローで1点追加の3点プレイ、またも44-34の10点差に。ここでオハイオ州立がタイムアウト残り11分41秒。スクリーンには、メリーランド大OBの選手たちのビデオコメントが入る。アトランタ・ホークスにいるケヴィン・ハーターの姿も見えた。会場には、同じくメリーランド大OBで、ボルティモア・レイヴンスで活躍したワイドレシーバー、トーリー・スミスも来ていたようだ。メリーランドは、チョル・マリアル、リッキー・リンドJr.、エリック・アヤラを下げて、ジェイレン・スミス、ドンタ・スコット、ダリル・モーセルを戻した。

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タイムアウト明け、オハイオはE.J.リデルが、ペイント中央でフェイクを入れてのジャンプシュートで44-36とする。だが、ルーサー・ムハンマドの放つ3ポイントは入らない。ただ、メリーランドの速攻、ドンタ・スコットのレイアップをブロックするなど、ディフェンスも踏ん張ってはいる。オハイオはアロンゾ・ギャフニー、ルーサー・ムハンマドを下げて、ケイレブとアンドレのウェッソン兄弟を戻した。メリーランドはセレル・スミスJr.を下げて、アーロン・ウィギンスを戻す。

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メリーランドは、アンソニーコーワンの3ポイントは外れるが、オフェンスリバウンドを取って攻撃が続く、再び外のコーワンにボールが戻ると、今度はドライブからのレイアップが決まり、46-36と突き放す。オハイオは、デュエイン・ワシントンJr.スリーポイントは外れるが、リバウンドをケイレブ・ウェッソンが取り、そのままローポストからのレイアップを沈めた、さらにジェイレン・スミスからファウルをもらい3点プレイとなり、46-39と差を詰める。するとメリーランドが、ハイポストでボールをもらったドンタ・スコットがゴール下でフリーになったジェイレン・スミスにパス、見事にダンクが決まって、48-39。さらに、デュエイン・ワシントンJr.のミスショットのリバウンドを取ったジェイレン・スミスが、相手からファウルをもらい、フリースローを得る。1本は外したが、1点を追加して、49-39と再び10点差に。オハイオはE.J.リデルを下げて、D.J.カートンを戻した。

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次のオハイオの攻撃で、ジェイレン・スミスはディフェンスファウルを取られて、ジョシュア・トマイックと交代。だが、プレイ再開のスローインで、投げ入れられたボールを、ダリル・モーセルがスティール。速攻に転じたアーロン・ウィギンスが縦パスを受け取ると、そのままダンクを決めた、51-39と12点差まで広がった。それでもオハイオ州立大は、ケイレブ・ウェッソンがペイントでボールを受け取ると、ディフェンスが2人いたにもかかわらず、間をぬってレイアップを決めてくる、51-41。やはりジェイレン・スミスがいないとダメなのか。

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メリーランドは、ドンタ・スコットがペイントで体勢を崩しながらも放ったレイアップが入って、53-41に。オハイオは、C.J.ウォーカーがやはり3ポイントを外す。さらにディフェンスでケイレブ・ウェッソンがファウルを取られるが、アーロン・ウィギンスがフリースローを外して、何とか持ちこたえた。メリーランドはジェイソン・トマイックを下げて、ジェイレン・スミスを戻す。

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オハイオ州立大は、変わらずアウトサイドに3人もしくは4人がいて、ローポストにケイレブ・ウェッソン1人がいる形。ケイレブはボールを受け取ると、ポストアップからターンアラウンドのレイアップを沈めて、53-43。さらに次の攻撃では、ハイポストにアンドレウェッソンが入りボールを受け取ると、ディフェンスはケイレブから離れられず、アンドレそのままジャンパーを放って、53-45と差を詰めてきた。

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メリーランドは、ダリル・モーセルがディフェンスのタイミングを外して、レイアップを放つが失敗。オハイオアンドレウェッソンのペイントでのジャンプショットを外すと、ダリル・モーセルはならばとスピンをしながらのレイアップを沈めた、55-45。すると今度は、アンドレウェッソンがペイントでレイアップを決めて、55-47と、双方譲らない展開に。ここでタイムアウト、残り5分36秒。

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メリーランドは、アーロン・ウィギンスに代えて、エリック・アヤラを入れる。アンソニーコーワンがドライブ中にファウルをもらい、フリースローを獲得。2本とも沈めて、57-47に。ところが今度はエリック・アヤラが、ローポストでボールをもらいシュートしたケイレブ・ウェッソンに対してファウルをし、フリースローを献上。1本しか入らなかったものの57-48に。エリック・アヤラは、名誉挽回と3ポイントを撃つが外れる。それでもオハイオ州立の攻撃に、ドライブするデュエイン・ワシントンJr.の前に立ちはだかり、オフェンスファウルをもぎとったエリック・アラヤ。しかし、次の攻撃でも撃った3ポイントはまたも外れてしまう。どうも今日は調子が悪いね。

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デュエイン・ワシントンのパスミスのターンオーバーでボールを奪ったメリーランド。アンソニーコーワンのドライブでゴール下に攻め込み、反対側のジェイレン・スミスに渡すが、スミスのシュートは、今度は逆にケイレブ・ウェッソンにブロックされた。速攻に転じたオハイオ州立に対し、ダリル・モーセルがファウルで止める。オハイオは、デュエイン・ワシントンJr.のフリースローが2本とも決まり、57-50。メリーランドは、ドンタ・スコットに代えて、アーロン・ウィギンスを戻した。残り3分27秒。

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オハイオ州立は、フルコートプレスでディフェンスでプレッシャーをかけてきた。メリーランドはあわてず時間をかけて攻める。ダリル・モーセルがアウトサイドのエリック・アラヤにパス。スリーはまたも外れるが、ゴールへ飛び込んだアーロン・ウィギンスがリバウンドを取り、プットバックダンクを沈めた、59-50。
 
オハイオは、ケイレブ・ウェッソンがスリーを撃つが外れる。リバウンドもメリーランドに取られる。メリーランドはパス回しに時間をかけるが、アンソニーコーワンがペイントのジェイレン・スミスにパスしようとしたボールがはじかれてターンオーバー。オハイオは速攻をかけるが、メリーランドの戻りが速くてストップ。攻めあえぐ形となったオハイオ、スリーを撃ちたいが躊躇し、C.J.ウォーカーがドライブに切り換えフローターを撃つが、外れる最悪の結果に。リバウンドもアウトにならず、メリーランドが確保。さらにドリブルするダリル・モーセルに、ブロッキングファウルを取られたD.Jカートン。ダリル・モーセルのフリースローは1本しか決まらなかったが、60-50と再び10点差に。残りは2分を切り、1分54秒。
 
オハイオは、アンドレ・ウェッソンがトップからスリーを撃つが、外れる。リバウンドを取ったメリーランド、ボールを持った選手が、時間をかけてドリブルし、パス回しでディフェンスから逃げ回る。ここで、アンソニーコーワンが一瞬の隙をついてゴール下に上がっていたジェイレン・スミスにアリウープパス。スミスのダンクが決まり、62-50。会場に大きな歓声が上がる。残り1分16秒。ここで、この試合は完全に決まった感があった。ただ、肝心なここの写真がうまく撮れず。

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オハイオ州立は、D.J.カートンがディフェンスに囲まれプレッシャーの厳しい中、フローターを沈めて、62-52。次のメリーランドの攻撃は、ファウルで止める。だが、アンソニーコーワンのフリースローは2本とも入って、64-52とさらに点差が広がる。残り56秒。
 
オハイオは、D.J.カートンが3ポイントを外すが、リバウンドをケイレブ・ウェッソンが取り、反対側のコーナーに走り込んで待っていたD.J.カートンに再びボールが渡り、今度はスリーが決まった、64-55。これで9点差、残り42秒。タイムアウトを取るオハイオ州立。C.J.ウォーカーを下げて、ジャスティン・アーレンズ(F、3年、10)を入れた。
 
メリーランドの攻撃をファウルで止めるオハイオ州立。アンソニーコーワンのフリースローは1本しか決まらなかったが、65-55に。メリーランドのディフェンスがきびしく、オハイオはスリーを撃たせてもらえず、デュエイン・ワシントンJr.のジャンパーも外れる。またもメリーランドの攻撃をファウルで止めるしかないオハイオ。アンソニーコーワンのフリースローは2本とも入って、67-55。残り18秒。D.J.カートンのドライブからのダンクは、ジェイレン・スミスのディフェンスで入らず。さらにドライブからのレイアップも止められ、得点は入らず。これで試合終了。メリーランドがホームで連勝を飾ったゲームだった。2018-2019シーズンまでさかのぼると、ホームのxfinityセンターでは12連勝となった。

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主なスタッツとしては、メリーランドがアンソニーコーワンが20得点、6リバウンド、ジェイレン・スミスが11得点、7リバウンド、2ブロック、ダリル・モーセルが10得点、3アシスト、2スティール、エリック・アヤラが9得点、4リバウンド、4アシスト、ドンタ・スコットが7得点、5リバウンド、アーロン・ウィギンスが7得点、4リバウンドといったところ。

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オハイオ州立は、ケイレブ・ウェッソンが15得点、9リバウンド、3アシスト、2スティール、4ターンオーバー、アンドレ・ウェッソンが14得点、5リバウンド、2スティール、D.J.カートンが14得点、3アシスト、3ターンオーバー。デュエイン・ワシントンJr.が7得点、4リバウンド、3ターンオーバーといったところ。ウェッソン兄弟で29点と得点の半分以上を稼ぎ、D.J.カートンを合わせた3人で得点のほぼ8割を占める形になった。

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フィールドゴール成功率は、メリーランドが45.7%に対し、オハイオが35.3%。3ポイントに至っては、メリーランドは8/18で44.4%、オハイオは5/27で18.5%という数字。オハイオは試投数も多いが、この数字が勝負を分けたと言っていいだろう。メリーランドのディフェンスは相手のスリーを確実に封じていた。リバウンド(36対39)やファウル(16対22)、アシスト(13対12)、ブロック(5対4)スティール(3対6)の数などは、ほとんど変わらない。ターンオーバーはメリーランド16本、オハイオ14本と双方多めだが、それぞれがディフェンスで踏ん張り、攻守交代が目まぐるしく変わる見ごたえのあるゲームであった。

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この後、メリーランド大学は、アイオワ大、ウィスコンシン大に敗れたものの、快進撃を続け、結局シーズンを24勝7敗で終えたのは、先の記事でも述べた通り。一方、オハイオ州立大は、次戦もアウェイでインディアナ大に敗れ、さらにペンシルヴェニア州立大、ミネソタ大、ウィスコンシン大、アイオワ大などにも敗れて失速、シーズン最終戦のパデュー大戦はコロナで中止となり、21勝10敗でシーズン終了となった。
 
双方とも同じビッグ・テン・カンファレンスの所属チームであり、ちなみに両者は2月23日に今度はオハイオ州立のホームで再戦し、今度はオフェンシブなゲームとなり、79-72でオハイオ州立大が雪辱を果たした。メリーランドは、アーロン・ウィギンスが3ポイントシュート6本決めるなど20得点を稼ぎ奮闘するも、ジェイレン・スミスが8得点に抑えられてしまった。オハイオに前半だけで8/16の50%と、スリーポイント攻勢を許してしまい、追い着くことができず完敗。カンファレンス優勝争いを続けるメリーランドに見事ストップをかけた形となった。

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メリーランドはこの敗戦が響き、ホームのxfinityセンターでミシガン州立大に敗れ、ホームの連勝も17試合でストップ。さらにラトガーズ大に敗れ、シーズン24勝7敗で終了となった(この後半の3敗が痛かった、あと1つでも勝っていればね…)。前に記したが、ビッグ・テン・カンファレンスは、同カンファレンス所属校同士の対戦成績が14勝6敗で、ミシガン州立大(全米ランキング9位)、メリーランド大(同12位)、ウィスコンシン大(同17位)が三つ巴で並ぶ史上稀に見る大混戦となったのだが、結局、コロナ禍によりカンファレンス優勝決定トーナメントは中止、さらにマーチ・マッドネスと呼ばれる全米チャンピオンを決めるNCAAトーナメントも中止になってしまった。この年のトーナメントは本当に見たかったなとつくづく思う。
 
通年、大学生のドラフト評価が最終的に決まるのはNCAAトーナメントであり、そこでその選手のクラッチ力などが大きく判断されるのだが、結局、レギュラーシーズンの実績だけで見極められることになってしまったのであるが、メリーランド大のジェイレン・スミスは、2020年のNBAドラフトで1巡目10位、フェニックス・サンズに指名された(ちなみに前年の八村塁は1巡目9位)。まさかこんな評価が高くなるとは思わなかった。これで彼がNCAAトーナメントで活躍する姿を見せられていたら、もっとすごいことになっていただろう。まだNBAでは目立った活躍を見せれていないが、今後に期待したい。4年生のポイントガードだったアンソニーコーワンは、ドラフト2巡目にかかるかもしれないとされていたが、結局、指名はされず。それでもGリーグのメンフィス・ハッスル(昨年、渡邉雄太が所属していたところ)に入団したようなので、力が認められれば、NBAに上がってくることがあるかもしれない。

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オハイオ州立大のケイレブ・ウェッソンは、1巡目ではないものの、2巡目の指名は濃厚とされていたが、彼も指名されなかった。その後、ドラフト外入団でゴールデンステート・ウォリアーズと契約したようだが、カットされ、今はGリーグのサンタ・クルーズ・ウォリアーズでプレイしているようだ。彼も認められればNBAで見ることがあるかもしれない。
 
その他、私が見た選手で言えば、ミシガン州立大の4年生のポイントガード、カシウス・ウィンストンは2巡目53位指名でまさかのワシントン・ウィザーズに入団。それこそ彼は、前のシーズンのNCAAトーナメントで活躍して評価を上げた人物なので、もしNCAAトーナメントが昨シーズンも行われていれば、ミシガン州立大は簡単には敗退しないだろうし、もっと評価を上げていたかもしれない。さらにミシガン州立大で言えば、フォワードの3年生のゼイヴィア・ティルマンが2巡目35位で指名され、メンフィス・グリズリーズで早くも大活躍を見せるおもしろい存在となっている。
 
オハイオ州立大と言えば、驚いたのは、この日素晴らしい活躍を見せていた1年生のガード、D.J.カートンである。オハイオ州立は、メリーランド戦以降、負け試合が増えて失速したことは述べたが、その責任を取らされる形ではないようだが、チームは今シーズン、フロリダ州立大から転校してきた3年生のガード、C.J.ウォーカーを先発にしてチームを組み立てようと変えたようで、D.J.カートンは2月1日のインディアナ大戦から一切、出場しなくなった。そして、メンタルヘルスの問題でチームを去ることが発表され、マーケット大に転校することが明らかになった。
 
ポジション争いは熾烈なもので、多くはケガだったりするのだが、それでチームとの関係が気まずくなって転校することはよくあることであるのだが、それにしても高校時代、アイオワ州のミスターバスケットボールに選ばれたスーパースターで、1年生からスターターだったポイントガードが転校である。なかなかの事件である。とはいえ、マーケット大もバスケの名門であり、ドウェイン・ウェイドやジミー・バトラーなどを輩出した学校である。彼はもう新シーズンからプレイを始めているようで(普通は転校したら1シーズンはプレイできないはずだが、メンタルヘルスみたいな事情が考慮されたのか)、また頭角を現すことになれば、NBAに入る日もやってくるかもしれない。

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そして、新シーズンは、コロナ禍で一部の試合はキャンセルや延期となっているが、オハイオ州立大は、C.J.ウォーカーを中心に、デュエイン・ワシントンJr.とE.J.リデルが成長し、なかなかの好調ぶりを見せているが、メリーランド大の方は、絶不調。大事なゲームをことごとく落とし、優勝争いできるレベルに達していない。アーロン・ウィギンスはエースとしてふさわしい活躍がなかなかできておらず、このままでは、来シーズン、NBAドラフトにかかるかどうかも微妙といえる状況だ。
 
話は戻って、この日はナイトゲームだったなので、試合が終わったら辺りはもう真っ暗である。メリーランド大学の周りは本当に何もないので、そのまますぐにホテルに帰った。今日でワシントンDCは最後、明日からはニューヨークに入る。
 

2020/01/07 University of Maryland Terrapins vs. Ohio State University Buckeyes @ Xfinity Center (NCAA Basketball①)

午前中にセグウェイツアーに参加して、夕方にメリーランド大学へ向かう。2回目となると余裕なもので、せっかくなら大学構内を探索しつつ、カフェテリアやブックストアを訪れたり、可能ならば大講義の授業があれば聞いてみたいくらいに思っていたが、なんだかんだと薄暗くなる時間帯に達してしまった。しかもメリーランド大学も、他のアメリカの大学同様バカでかく、スタジアムがある区域と、学術棟などがある区域はあまりにも離れていて、歩いて行ける距離じゃない。これをまた車を出して、別の駐車場に止めて、また戻ってきて駐車場に止めなきゃいけない煩雑さを考えると、いやもういいわとあきらめてしまった。
 
この前と同じようにパーキングのチケットもインターネットで買っていた。私たちのような一般の人間が買えるパーキングの場所は、フットボールスタジアムのキャピタル・ワン・フィールドの隣にあるパーキングビルであり、そこからバスケットが行われるアリーナ、Xfinityセンターまでには、歩いて約15分はかかる。それも丘を越えて川を渡ってみたいな道のりで、行くだけでも面倒くさく、途中の大学の建物に入って寄り道して楽しむことも考えたが、まずは目的地までの道を確認しておかないと、建物の中に入って歩いた後では、戻ってきた時に方向を迷ってしまう恐れもあったので後回しにしたら、Xfinityセンターに着いた頃には、周りは完全に暗くなってしまったので、もう余計な探索はやめにした。

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ということで、2度目のXfinityセンターである。本日の対戦相手は、オハイオ州立大学バックアイズ。オハイオ州の州都コロンバスにある名門大学で、アメリカンフットボールでは全米最強校の1つであるが、バスケットボールだって、なかなかに強い。メリーランド大学が今季この日まで全米ランキング12位、13勝2敗なのに対して、オハイオ州立大は全米ランキング11位の12勝3敗と前評判はこちらの方が高い。それは12月21日に強豪ケンタッキー大学に勝利したことが大きいのだが、ただ、12月29日にウエストヴァージニア大、1月3日にウィスコンシン大と直近カードで連敗しており、さらにメリーランド大にまで負けると大きくランキングを下げる可能性がある。いずれにしても全米必見の好カードに違いないのである。

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オハイオ州立大バックアイズのエースは、ドラフト指名が濃厚とされている3年生の万能型センター。ケイレブ・ウェッソン(3年生、背番号34)である。地元オハイオ州出身で、高校時代にオハイオ州のミスターバスケットボールに選ばれた逸材、身長は6フィート9インチ(205cm)と決して高くはないが、スピードがあり、スコアリングはもちろん、リバウンドも取るし、ブロックもうまく、3ポイントシュートも得意というオールラウンダーの逸材、メリーランド大のジェイレン・スミス(PF、背番号25)とよく似たタイプであるが、ジェイレン・スミスは線が細いので心許ないが直接対決がどのようになるか、興味が沸いてくるというものである。さらに兄のアンドレウエッソン(4年生、背番号24)もスターティングメンバ―に名を連ねており(弟よりは若干背が低いフォワードである)、この兄弟の調子がチームを支えるカギになっている。ちなみに兄弟の父親も、かつてオハイオ州立大で主力としてプレイしていた元バスケ選手で、このようなネットワークが連綿と受け継がれている大学のようだ。ポイントガードは、1年生のD.J.カートン(背番号3)が務めており、彼も出身のアイオワ州でミスターバスケットボールに選ばれた高校時代から名の知れた選手であり、数年後にプロに行くのではないかと予想されている選手だ。

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オハイオ州立大バックアイズは、バスケでもそこそこの学校だという話をしたが、近年では2007年にはNCAAトーナメントの決勝、2012年には4強に進出するほどである。なんせ全米屈指の強豪校ひしめくビッグ・テン・カンファレンス(ミシガン、ミシガン州立、インディアナウィスコンシンメリーランド、イリノイなどが所属、シーズン中に同カンファレンス所属校とは半数がホーム&アウェイで2戦する)にいながら、勝って名を上げるのは、相当すごいことである。だが、オハイオ州立大は、フットボールでもそうだが、プロになってからも活躍し名声を得た人物は意外と少ない。NBAでは、90年代にダラス・マーベリックスで活躍したジム・ジャクソン、2000年代ミルウォーキーバックスを引っ張ったエースのマイケル・レッド、今も現役のメンフィス・グリズリーズやユタ・ジャズのスターターポイントガードのマイク・コンリーJr.、ドラフト1巡2位指名で現在ポートランドトレイルブレイザーズに所属するエヴァン・ターナー、他に現役選手では、ジャレッド・サリンジャーケイタ・ベイツ・ジョップくらいか。やはり最も有名な出身選手は、2007年ドラフト1巡目1位で指名されながら、ケガでほとんどプレイできずに引退してしまったグレッグ・オデンであろう(この時の2位指名がケビン・デュラントだった)そのせいか、なぜかプロでは活躍できないイメージがついてしまっているようで悲しいことだ。
 
メリーランド大テラピンズとしては、前戦のインディアナ大との大勝をきっかけに躍進したいところ。スタメンは前戦と変わらず、アンソニーコーワンJr.(G、4年、背番号1)、アーロン・ウィギンス(G、2年、背番号2)、ダリル・モーセル(G、3年、背番号11)、ドンタ・スコット(F、1年、背番号24)、ジェイレン・スミス(F、2年、背番号25)。会場はナイトゲームということもあって、前戦より活気が増している。そして、明らかに他校よりも人数がはるかに多いブラスバンドの連中がけたたましい音を出している。

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今回もチケットは販売仲介サイト、StubHubで買った。個人的には、前のインディアナ大戦の方が見たかったので、前回は高めのチケットを買ったが、この日は16列目で、値段も150ドルほどだった。見やすいのは見やすいが、写真を撮るにはちょっと遠いかなという位置といえばわかるだろうか。自分のまわりはこれまでと同じく裕福そうな白人の客ばかり、そしてOBなのか、おじいさんみたいな高齢者もけっこういる。

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実はメリーランド大学のオフィシャルサイトの方でも、チケットを買うことができて、それこそ学生価格かという30ドルくらいの値段だったので、こちらでも購入したのだが、大まかなエリアだけを選ぶ方式で、直前にならないと座席の位置もわからないというかなり不安なものだったので、こっちのチケットは損してもしょうがないという前提で、StubHubでも買っていたのだ。結局、オフィシャルサイトで買ったチケットは、ゴールの真裏みたいな場所だったので(それぐらいのセクションの選択も購入時にはできなかった)、これは見づらいなと思って、売ることにした。なかなか売れないだろうとは思ったものの、一応倍くらいの値段で売り出すと、これがアッという間に売れた。どういうことよ? 大学バスケの試合がこんなに簡単に売れて、何でワシントン・ウィザーズのチケットは全然売れないわけ? ほんとに今回の旅は、チケットで大損こいたことだけが悔やまれる。

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試合が始まった。ホームの白ユニフォームがメリーランド大テラピンズで、赤ユニフォームがオハイオ州立大バックアイズである。ティップオフは、オハイオが取った。D.J.カートン(G、1年、背番号3)が、コーナーで待っていたルーサー・ムハンマド(G、2年、背番号1)にパス、最初のシュートはスリーポイントだった。シュートは外れ、メリーランドがリバウンドを取る。アンソニーコーワンJr.(G、4年、背番号3)に、D.J.カートンがぴったり張り付くディフェンス、それでもコーワンはドライブしてレイアップに持っていくが外れる。オハイオのケイレブ・ウェッソン(C、3年、34)がリバウンドを取って前線にパス。遅れて上がってきたケイレブ・ウェッソンが、トップでD.J.カートンからボールをもらうと、いきなりスリーポイントを放つ、これが見事に決まって、0-3で先制。

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メリーランドは、アーロン・ウィギンス(G、2年、2)が奮闘。3ポイントにジャンプシュートと連投するが決まらない。オハイオ州立大の攻撃は、ボールを持つカートンに、スクリーンをかけるため兄のアンドレウェッソン(F、4年、24)がトップに上がっていく。カートンがドライブすると、アンドレウェッソンがフリーになり、そこにボールが渡ると、今度は兄のスリーポイントが決まり、0-6に。いやいや、オハイオ州立なかなかこわいね。

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メリーランドは、ジェイレン・スミスが応戦し、ジャンパーを放つが外れる。オハイオは、ケイレブ・ウエッソンがまたも3ポイントを放つ。シュートは外れるが、兄のアンドレがリバウンドを確保。ウェッソン兄弟が完全にゲームを動かしているバックアイズ。ガードのデュエイン・ワシントンJr.(G、3年、4)もスリーポイントを撃つが外れる。リバウンドを取ったのはメリーランドのジェイレン・スミス。だが、アンソニーコーワンJr.のターンオーバーで、またもオハイオボールに。オハイオ州立大はデュエイン・ワシントンJrを下げて、フロリダ州立大から転校してきたガード、C.J.ウォーカー(G、3年、13)に替えた。

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メリーランドは、オハイオのオフェンスにようやく対応する。アンドレ・ウエッソンのドライブを阻止してルーズボールにする。ケイレブ・ウエッソンがボールをリカバーするが、ジェイレン・スミスがピッタリとマーク。ケイレブ・ウェッソンはターンアラウンドジャンパーを繰り出したが、ジェイレン・スミスが見事にブロック。自身がそのままボールをキープ。会場に歓声があがる。
 
しかし、メリーランドはダレル・モーセルのファウルでシュートにまでも行けず、オハイオボールに。オハイオ州立は、D.J.カートンを下げて、ジャスティン・アレンズ(F、3年、10)を入れる。アレンズはいきなり3ポイントを放つが外す。こいつは完全にシューターっぽい。だが、リバウンドもオハイオが取り、タイムアウト。開始から4分経ち前半15分48秒、いまだメリーランドは1点も取れていない。

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オハイオは、C.J.ウォーカーからトップ・オブ・ザ・キーのアンドレ・ウェッソン、さらにゴール下のケイレブ・ウェッソンに渡り、レイアップが決まり、0-8に。一方のメリーランドはオフェンスが噛み合わない。ダリル・モーセルのジャンパーが外れ、ドンタ・スコットがリバウンドを取るも、アンドレウェッソンにスティールされる。オハイオは、C.J.ウォーカーが3ポイントシュートを外すが、リバウンドを確保、さらにルーサー・ムハンマドも3ポイントを外す。とにかく3ポイントを撃ってくる作戦。
 
ようやくリバウンドを取ったメリーランド。パス回しの中で、アーロン・ウィギンスに代わって入ったエリック・アヤラ(G、2年、5)がハンドオフでボールをもらい、ゴールへドライブ、レイアップを放つも、ファウルをもらう。しかし、フリースロー1本目を外す。オハイオ州立は、アンドレウェッソンとルーサー・ムハンマドを下げて、デュエイン・ワシントンJr.とE.J.リデル(F、2年、32)を入れる。アヤラは2本目のフリースローを沈め、ここでメリーランドの初得点、1-8。メリーランドはドンタ・スコットを下げて、リッキー・リンドJr.(F、2年、4)が入る。

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オハイオ州立は、ケイレブ・ウェッソンがペイントでのレイアップを外し、メリーランドの攻撃。アンソニーコーワンからダリル・モーセルに回し、ペイントへ切り込んだ後、外のジェイレン・スミスにキックアウト。3ポイントシュートが決まって4-8。だがメリーランドは波に乗れず、ドライブからシュートを放ったCJ.ウォーカーに対して、リッキー・リンドJr.がファウル。C.J.ウォーカーは1本しかフリースローを決められなかったが、4-9。オハイオは、ジャスティン・アレンズに代わり、アンドレウェッソンが戻った。

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メリーランドは、コーワンが、ゴール下に走り込んだエリック・アヤラにパス。ダンクの体勢に入ったところでファウルをもらう。エリック・アヤラはフリースローを2本とも決めて、6-9に。オハイオ州立は、ドュエイン・ワシントンJr.がボールをもらうと、自ら後ろに下がり、間合いを見計らって、一気にドライブをかけ、フローターシュート、これが決まって6-11。メリーランドのディフェンスは完全に隙をつかれた。
 
メリーランドは、リッキー・リンドJr.のターンオーバーでボールデッドとなり、メンバーをほぼチェンジ。コーワン、ジェイレン・スミス、ダリル・モーセル、リンドJr.が下がり、アーロン・ウィギンス、ドンタ・スコット、チョル・マリアル(C、1年、15)、セレル・スミスJr.(G、2年、10)が入った。オハイオ州立はケイレブ・ウェッソンが下がり、アロンゾ・ギャフニー(F、1年、0)が入る。ここまで前半12分28秒。
 
オハイオ州立のE.J.リデルのペイントでのレイアップが外れ、メリーランドの攻撃。誰もがドライブを仕掛け、ディフェンスの的をしぼらせない。アーロン・ウィギンスがペイントまでドリブルした後、その前にドライブをしていた外のエリック・アヤラにパス。3ポイントを沈めて、9-11に。この後、オハイオタイムアウト。デュエイン・ワシントンJr.を下げて、ルーサー・ムハンマドを戻した。

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メリーランドは、セレル・スミスJr.がジャンプシュートを外すが、チョル・マリアルがリバウンドをゲット。しかし、ルーサー・ムハンマドにボールを取られ、さらにファウルも取られてしまう。オハイオ州立は、C.J.ウォーカーが3ポイントを放つも失敗。アンドレウェッソンがリバウンドを取るが、アロンゾ・ギャフニーがファウルを取られ、時計が止まる。お互い激しいディフェンスが続く。オハイオは、アロンゾ・ギャフニーとC.J.ウォーカーを下げて、D.J.カートンとケイレブ・ウェッソンを戻す。
 
メリーランドは、ドンタ・スコットがレイアップを失敗。ケイレブ・ウェッソンがリバウンドを取り、オハイオ州立の攻撃。D.J.カートンがE.J.リデルに渡し、ドライブから放ったレイアップを、メリーランドのチョル・マリアルがはじいてブロック。この南スーダン出身の218cmもある1年生の身体能力はすごい。リバウンドをエリック・アヤラが取ってカウンターの速攻、コーナーのセレル・スミスJr.に渡し、キャッチ&シュートの3ポイントが決まって、12-11、ここでメリーランドが逆転した。

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オハイオ州立は、E.J.リデルがゴール下のケイレブ・ウェッソンにパス。レイアップを放つが、これをまたチョル・マリアルがブロック、それでもケイレブ・ウェッソンがリバウンドを取り、再びシュートを放つが、これも外れる、メリーランドはリバウンドを取れずにアウト・オブ・バウンズの相手ボール。続くアンドレウェッソンのシュートも外れ、メリーランドがリバウンドを取るが、ドンタ・スコットがファウルをコールされて時計が止まる。なかなか見ごたえのある攻防。メリーランドは、ドンタ・スコットとチョル・マリアルを下げて、ジェイレン・スミスとジョシュア・トマイック(F、3年、0)を入れた。オハイオは、E.J.リデルを下げ、ジャスティン・アレンズを戻す。残り8分51秒。

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オハイオ州立は、アンドレ・ウェッソンがゴール下のケイレブ・ウェッソンにボールを入れる。驚いたのは、ケイレブ・ウェッソンにメリーランドのディフェンスが3人(スミス、ウィギンス、トマイック)で取り囲んだことだ。キックアウトもできずシュートを撃つしかしなかったが、それをジェイレン・スミスが見事にブロック、叩いた球はアウト・オブ・バウンズになった。いや、このディフェンスはすごい。メリーランドはやはりディフェンスのチームなんだなというのがよくわかる。それでもプレイ再開後、ケイレブ・ウェッソンがもらったボールをゴール下にいたアンドレウェッソンに合わせ、ダンクシュート。12-13とオハイオが再逆転。さらにケイレブ・ウェッソンは、エリック・アヤラからスティールを奪うが、ジャスティン・アレンズのターンオーバーで時計が止まる。残り8分1秒。

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メリーランドは再びメンバーを大きく変えてきた。セレル・スミスJr.、ジョッシュ・トマイック、エリック・アラヤを下げて、アンソニーコーワン、ダリル・モーセル、ドンタ・スコットを戻した。オハイオ州立は、ジャスティン・アレンズを下げて、C.J.ウォーカーを入れる。代わったコーワンJr.とダリル・モーセル、ドンタ・スコットがパス回しで動いて入れ替わる中で、モーセルがコーナーから3ポイントを決めて、15-13とまたもメリーランドのリードに変わる。

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ここからオハイオ州立のケイレブ・ウェッソンとメリーランドのアーロン・ウィギンスがそれぞれスティールにターンオーバーを仕返しし合うというおもしろい展開に。さらにオハイオのルーサー・ムハンマドとメリーランドのダリル・モーセルもターンオーバーの応酬を繰り広げる。最後は、ルーサー・ムハンマドのゴール前にいたケイレブ・ウェッソンにパスするボールを、ダリル・モーセルがスティール。ウィギンスとの2対1のファストブレイクとなり、モーセルのレイアップで、17-13に。モーセルはその後ファウルを犯して、エリック・アヤラと交代。オハイオもルーサー・ムハンマドが、デュエイン・ワシントンJr.と交代。残り6分39秒。

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オハイオ州立は、D.J.カートンが電光石火のフローターシュートで、17-15と巻き返しを試みるが、メリーランドのアンソニーコーワンのドライブに、C.J.ウォーカーがファウルしてしまう。コーワンはフリースローを2本とも沈めて、19-15。
 
双方ターンオーバーを喫して、得点が入らない中、注目すべきプレイは、残り5分15秒、オハイオ州立のケイレブ・ウェッソンがゴール下ポストアップで押し込む中、ジェイレン・スミスが張り付いて、ひじ打ちを受けてオフェンシブ・ファウルを引き出したことだろう。ケイレブ・ウェッソンは、ここでE.J.リデルと交代してベンチに下がった。だが、メリーランドも、エリック・アラヤ、アンソニーコーワンと3ポイントを外し、引き離すことができない。逆にD.J.カートンにドライブでのレイアップを許し、19-17とされてしまう。

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しかし、メリーランドにはやはりこの男がいた、ジェイレン・スミスだ。エリック・アヤラがトップで1対1になっている中、スクリーンをかけるために上がると、離れたところでフリーとなり、そこでボールをもらって、いとも簡単に3ポイントを沈めた。これで22-17。
 
オハイオ州立は、先にC.J.ウォーカーに代わって戻っていたルーサー・ムハンマドが3ポイントを外すと、リバウンドをジェイレン・スミスが奪取し、エリック・アヤラにパス、さらにボールをもらったコーワンJr.がすぐさまトップから3ポイントを放ち、これも成功して、25-17。

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オハイオ州立はこの男だけは調子が良かった。D.J.カートンが今度は3ポイントを沈めて、25-20に。だが、メリーランドの勢いは止まらない、エリック・アヤラが隣でフリーになっていたドンタ・スコットに渡すと、ここでも3ポイントが決まって、28-20。

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この後、D.J.カートンがフローターを外すと、また双方シュートが決まらない、膠着状態に。メリーランドのエリック・アヤラが3ポイントを外し、オハイオのデュエイン・ワシントンJr.のジャンプシュートも外れる。メリーランドのコーワンJr.のレイアップが、D.J.カートンにブロックされる。速攻に転じたオハイオ州立だが、デュエイン・ワシントンJr.はオープンでの3ポイントを外す。リバウンド争いの中、ボールはアウト・オブ・バウンズへ。ここでタイムアウト残り1分20秒。

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タイムアウト明け、変わったE.J.リデルのジャンプシュートも外れる。だがメリーランドのコーワンJr.がオフェンシブファウルを取られ、またもオハイオボールに。残り56秒。代わったC.J.ウォーカーのジャンプシュートはリングに当たって浮き上がるもそのままネットに吸い込まれ、28-22に。残り41秒。メリーランドは時間をかけて前半最後の攻撃とするべく進めるが、コーワンJr.からゴール下に走り込んだジェイレン・スミスに合わせるも、レイアップはアロンゾ・ギャフニーにブロックされる。残り10秒、リバウンドを取ったオハイオ州立は攻め上がるが、ルーサー・ムハンマドのスリーは外れ、ここで前半終了。スコアは28-22、メリーランドの6点リードでの折り返しとなった。
前半のスタッツ、フィールドゴール成功率は、メリーランドが8/20で40%。オハイオが9/31で29.03%、スリーポイントは、メリーランドの7/11で63.64%に対し、オハイオは3/13で23.08%という数字。ゲーム序盤のスリーポイント攻勢を、メリーランドが何とか防いだ感じ。そんなに期待していなかっただけに、インディアナ大戦よりもおもしろいゲームになって興奮した。

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xfinityセンターは、大学バスケのアリーナとしては相当大きくて、売店の数も多くて気に入った。なかなかこれだけの規模が揃う大学はないだろう。
 

2020/01/07 National Mall Segway Tour @ Washington DC

明けて、1月7日。この日はもう一度メリーランド大学に行く予定を入れていたので、まだワシントンDCにいる。メリーランド大学のバスケットボールチームがこの日はオハイオ州立大学を迎えての試合がある。とはいえ、試合は平日でありナイトゲームであるので、それまでの時間を何をして過ごすかというのがあった。
 
ワシントンDCはアメリカの首都であり、都会には違いないのだが、ニューヨークに比べれば、イベントの数ははるかに少ない。これまでなら、バスケの試合を観て、さらにその後、ライブハウスに出かけるなんてことをやっていたのであるがワシントンDCにそんなにたくさんライブハウスがあるわけではなく、特に心ひかれるライブもなかったので、静かにしているしかなかったのである。
 
ましてや平日、火曜の昼間に何をするかとなると考えるのであった。エクスペディアなどの現地ツアー、Airb&bの体験ツアーも調べたが、ひかれるものはなかった。特に遊ぶ場所などない街で、あると言えば博物館である。ワシントンDCには、この前にも記したが、スミソニアン博物館などの博物館や美術館が固まったナショナルモールという地区があり、ほぼすべての博物館が入場無料になっている。(その中でも入場料をとる博物館が、先日の記事で記した、閉館してしまっていたニュージアムであった)その博物館などの多くにはツアーなどがあって、申し込めば参加できるようになっているのだが、自分がそこに参加しても、アメリカに歴史についてはほんとに表面的な知識しかないので、コンダクターの方の英語の説明を完璧には理解できないだろうし、他の参加者がいると、自分が迷惑をかけてしまうかなと思った。
 
そこで私が選んだのは、セグウェイツアーであった。それこそスミソニアン博物館だけでも、本気で見学しようと思えば、1日あっても足らない。そんな博物館や美術館のどれを選んだところで、平日の昼間、数時間で済むツアーで満足できるかというと消化不良になるだろう。ナショナルモールというのは、それだけで巨大なテーマパークみたいなものであり、とても歩いて全部回れるようなものではない。セグウェイツアーというのは、もちろんスクーターみたいな乗り物のセグウェイのことで、そのような博物館間の移動をセグウェイで済ませることで、時間を短縮し、さらに街の名所や記念碑も回り、ナショナルモール全体を体感しようというものであり、DCの街を地理的に理解し、アメリカの歴史も簡単に学べるものとして、自分には最適ではないかと思ったのだ。

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それに私はまだセグウェイに乗ったことがなかったので、経験としてもいいものになるのではないかと考えた。約3時間のツアーで、ガイドさんのレクチャーもあって、額面は75ドルだったから(少しのディスカウントはきいた)、ちょっと高いかとは思ったが、まあいいかとエクスペディアの現地ツアーで申し込んだ。このセグウェイツアーは、アメリカ各地や世界の観光地でもあるもので、中でもDCは歩いて回るのは大変だし、車で回るのも面倒くさいナショナルモールでは便利なものと宣伝されていた。
 
一応、午前中の回で申し込んだので、昼過ぎには終わる。それから用事を済ませて、早めにメリーランド大学に行って、キャンパスを探索できればいいかなと思っていた。セグウェイツアーの事務所は、ジョージ・ワシントン大学のすぐ近くにあった。まさかここにもう一度来るとは感じ。着いたのは集合時間のほぼギリギリだった。待合室に通されたが、他の客は来ていないようだった。インストラクターはマットという見るからに20代の若者で、彼が自己紹介をしてくれた後で、この回の参加者が、自分だけだと知らされた。マジかよ? マンツーマンってことなの?
てっきりHPなどを見ても4~5人の参加者はいるものと思っていたが、そもそも自分1人しかいなくても普通に開催されるというのが驚きだった。それと同時に、自分1人しかいないとなると、もし自分のセグウェイの扱いが下手クソだと迷惑をかけるなというプレッシャーと、他に参加者がいれば彼らに話題が振られることもあるだろうが、自分1人だと会話が面倒くさいなと思ったのだった。
 
すぐに事務所の前でセグウェイの扱い方をレクチャーされるが、操作は死ぬほど簡単だった。これより前に電動スクーターに乗っていたこともあって(今回セグウェイツアーを申し込んだので、練習のためにも電動スクーターに乗っておきたいという考えがあった)、それ以上に快適であった。ましてや体重移動で、いかようにも動いてくれるのである。

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10分くらいでそのまま公道に出て出発。交通量の多い道は歩道しか通らないのだが、セグウェイツアーは、警察とも協力関係にあり完全に認知されているので、どこも自由に通行することができるようだ。インストラクターのマットは、話を聞くとジョージ・ワシントン大学を1年前に卒業したばかりということだったので、渡邊雄太を知っているかと聞いてみたら、知らないと返事。そんなことある? 別にバスケットに関心のない人間なら、同じ大学に通う奴でも知らないものなのかと納得はしかけたが、そんなものかなと。彼、4年も通ってたんだよ、それでNBAに行ったっていうのに。

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ジョージ・ワシントン大学のキャンパスを通りながら、ここは何学部の建物とか教えてもらい、ワシントンDCの有名なホテルやレストランのエピソードを聞かされた後で、ホワイトハウス前に向かう。他の観光客がたくさん来ている中にセグウェイで乗り付けるのは、爽快な気分でもあった。トランプ大統領はここにいないのに、こんなに警備の人間がいるという話になり、ラファイエット広場のラファイエット侯爵がどういう人物であるかを聞かされる。アメリカの歴史の話は自分的にはこれくらいのでいいのよね。その当時は、ここが後に大統領選挙の混乱でエライことになるなんて、思いもしなかったけど。

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そこから博物館や美術館が立ち並ぶ中を移動し、例えばここはアフリカ系アメリカ人の歴史文化博物館であり、建物のデザインは誰が手掛けてとか、建物の中には入らないまでも基本的な知識を教えてくれる。すでにほとんど忘れてしまっているのが情けないけど。そして、向かったのはワシントンDCのシンボルでもあるオベリスクと呼ばれるワシントン記念塔。1884年に完成した建物で、頭頂部には展望台があって、エレベーターで有料でそこに登れるという。興味があるなら登ってきていいよ、僕はここで待ってるからとマットは言ったが、他にも仲間の客がいるなら自分も一緒に登っただろうが、自分1人だし、彼を待たせるのも悪いし、金払って上るほどの意味があるかも考えて、だったらもっとセグウェイに乗っていたいなと思い、パスすることにした。

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そんなこんなで、なぜセグウェイツアーが人気がなく、自分がマンツーマンのレクチャーを受けるようになったのかがわかった。ここに来ると、電動スクーターで移動している観光客がたくさんいて、ワシントンDCには電動スクーターがとにかくあふれており、ここではそれで十分なのであり、それだけ安価で普及しているのだ。わざわざ高い金を出して、セグウェイに乗る意味はない。ただ、塔の近くの広場は電動スクーターで乗り入れてはいけないことになっているのか、マットはスクーターで来た観光客を虫けらを扱うように罵って蹴散らしているかのようであった。まあ実際、電動スクーターが軽自動車としたら、セグウェイSUVみたいなもので、強度もスピードだって違う。そして、こちらは正式に観光ルートとして認定された乗り物なんだという自負があるというところなのだが、ちょっと悲しくもなってきた。このままセグウェイツアーはすたれてしまうんだろうなと。
 
続いて向かったのは、ポトマック川と湖に囲まれた島の中にある公園、パルテノン神殿のようなジェファーソン記念堂。建物は修復中であったが、中には入ることができ、アメリカ独立宣言を起草したジェファーソンのバカでかい銅像があり、周りの壁には独立宣言の文章などが刻まれている。湖ごしにオベリスクが見える景色は絶景で、ほんとに無駄にデカくて広い、ワシントンDCの街を感じることができるのだが、それだけのものでもある。

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さらにセグウェイで駆け抜けて、フランクリン・ルーズベルト記念公園へ。ここは石の塀で囲まれた散策路になっており、フランクリン・ルーズベルトの大統領在任中の前後に起こった出来事や彼の発言が、彫刻や石に刻まれており、彼の功績をたどることができるようになっているというものだ。何だろうな、ここまで来ると、アメリカという国はたかだか300年も経っていない歴史の浅い国であり、その歴史を刻む建造物や遺品が全てにあるわけではなく、記憶を残すものとして、モニュメントや像を作って後世に託すしか方法がないんだなと思えてくる。愛犬の像まで作られているのを見ると、これを作るのにどれだけ金をかけているんだろうと思えてくる。ここには滝とかがあって水がある風景がウリのはずなのだが、水回り部分は故障して涸れていた。ジェファーソン記念堂やルーズベルト公園には売店もあり、トイレ休憩にもなるというものだ。

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続いて訪れたのは、マーティン・ルーサー・キングジュニアの記念碑公園。ここも構造はそれほど変わらず、バカでかいキング牧師の石像があって、壁などには彼の言葉が刻まれている。これも歴史の短いアメリカが取る最良の歴史を伝える方法として、石などでモニュメントを残すしかないんだなという戦略しか見えてこない。キング牧師の場合は、映像も肉声も残されているし、生家なども保存はされているのだろうが、ワシントンDCは、彼が指揮した大行進をした目的地ではあるが、キング牧師自身に特別ゆかりがあるわけではないので、こうやって石像とかを作るしかないということだろう。

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そして、セグウェイツアーの最終目的地である、第二次大戦の記念碑からリンカーン記念堂へ着いた。リンカーン記念堂までには長い長方形のプールというか池があって、そこは長-い直線の道なので、セグウェイを最高に飛ばせばどれくらいスピードが出るのかを試させてもらえた。

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リンカーン記念堂の中には、さらにバカでかい教科書などでも出てくる石像があって、このリンカーン像の視点からのオベリスクが見える広場の光景は圧巻である。その前にマーティン・ルーサー・キングジュニアの記念碑を見ていたこともあって、この風景は1963年の8月28日の公民権運動のワシントン大行進で、20万人以上の人々で埋め尽くされた場所でもあり、そういう意味で感慨深いものがあった。

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リンカーン記念堂の脇には、朝鮮戦争ベトナム戦争の慰霊碑もあり、亡くなった兵士全員の名前が刻まれている石塀もあった。まさにアメリカの光と影の歴史をすべて感じられる場所がワシントンDCでもあるのだ。途中、雨が降ってきたりもしたが、濡れるほど強まることはなく、そのままセグウェイを駆って、事務所に戻る。割と飽きずに楽しめたツアーであった。その後、帰国してからセグウェイは生産終了になったというニュースが出たが、このような観光地では結構有益なものであり、なくなってしまうのは惜しいものである。あらためてセグウェイツアーももうなくなってしまうのかな?という思いが強くなった。

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ホテルへ帰る途中、また別のホール・フーズ・マーケットのイートインでお昼を食べる。寒かったので、スープを飲んで温まる。夕方になったが、再びメリーランド大学へ向かう。

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2020/01/06 Washington Wizards vs. Boston Celtics @ Capital One Arena (NBA Basketball) ③

後半が始まった。メンバーは両チームともスターターに戻したようだ。ワシントンボールから始まったのだが、いきなりジョーダン・マクレーがボールの処理をあやまりターンオーバー、ボストンがカウンターで攻めて、ダニエル・タイスがレイアップを決める。しかも、失敗を取り返そうと戻ったマクレーがファウル、フリースローも与えてしまう。ただ、タイスのフリースローは失敗し、51-42。ただ、リバウンドもセルティックスが取り、攻撃が続く。ゴードン・ヘイワードのジャンプショットは外れるが、リバウンドはまたもボストン。それでもマーカス・スマートの3ポイントは外れた。なんとかリバウンドをワシントンが奪うが、攻撃ではトップでボールをもらったイアン・マヒンミがディフェンスについていたタイスを突き飛ばしてしまい、ファウル。またしてもターンオーバーでボストンのボール。セルティックスは相当にディフェンスのプレッシャーをかけてきている。
 
それでも、マヒンミがジェイソン・テイタムのシュートをブロックし、ワシントンも負けてはいない。ボストンボールは続き、ジェイレン・ブラウンの3ポイントは外れるが、またもセルティックスがリバウンド。ドライブするヘイワードにワシントンディフェンスが体をあずけて、ヘイワードはボールを自由に動かせずアウト・オブ・バウンズとなった。
 
ようやくワシントンのボールとなる。アイザイア・トーマスが上がりながら、パスを1本はさんで、ボールが戻ってきた、シュートフェイクを入れたところで、マーカス・スマートがファウル。トーマスはフリースローを2本とも決め、53-42に。ボストンは次の攻撃で、テイタムがするするとトップに上がり、フリーでボールをもらい、この日まだ撃っていなかった3ポイントを沈めた。53-45。ウィザーズは、アイザイア・トーマスがミドルのジャンプシュートを決めて55-45。しかし、せっかくシュートを決めても、今度はディフェンスでファウルを取られるトーマス。流れはなかなか来ない。セルティックスの攻撃がリセットされると、テイタムが今度はドライブからのターンアラウンドフェイドアウェイを決めて、55-47。テイタムを勢いづかせるとまずいなというのが見えてくる。

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すると、ここでウィザーズはジョーダン・マクレーが先ほどの失敗を取り返すかのように、ほぼキャッチ&シュートでスリーを決めた、58-47。セルティックスは、なおもテイタムを拠点にして攻める。フリーになっていたアウトサイドのマーカス・スマートにパスするが、スリーは決まらず、リバウンドをジェイレン・ブラウンが取るが、簡単そうに見えたレイアップを外してしまう。しかし、変わったウィザーズの攻撃で、アイザイア・トーマスがすぐにスリーを撃って外してしまう、リバウンドもセルティックスが取って攻守交代。せっかく相手の流れを止めるところだったのに、もったいないね。
 
ボストンの攻撃、テイタム、スマートからゴール下のタイスへ、フェイクをかけたところで、ワシントンのファウル。タイスはフリースローを2本決めて、58-49。ボストンのディフェンスプレッシャーは相変わらずきつい。一度アウト・オブ・バウンズにされ、ショットクロックの少ない中、マクレーのジャンプショットがブロックされ、そのままボストンが速攻、テイタムのダンクショットで58-51に。続くウィザーズの攻撃もぴったりとディフェンスに張り付かれ、アイザック・ボンガがドライブする中、パスミスで、またもターンオーバー。セルティックスは、テイタムが中央トップからドライブしてのレイアップを決めて、58-53になったところで、ウィザーズはたまらずタイムアウト、残り7分58秒。

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タイムアウト明け、ウィザーズはボンガに代わり、トロイ・ブラウンJr.が入ると、トーマスからのキックアウトパスで、スリーが決まり、61-53。セルティックスは起点をスマートに変えて、フリーの状況を作るが、ジェイレン・ブラウンのスリーが決まらない。ウィザーズがリバウンドを取り、しのいだが、アイザイア・トーマスがドライブする時に相手にひっかかってつまずいてしまい、しかもファウルも取られず、セルティックスがカウンターで、ヘイワードがレイアップを沈め61-55。アイザイアは次の攻撃でフローターショットを決めて63-55とするが、本当にこんなムダな動きがとにかく多いね。

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ボストンはペイント付近で、テイタムがフェイダウェイを撃つが失敗、ワシントンはトロイ・ブラウンJr.のシュートがブロックされて、カウンター攻撃を受ける。攻め込むジェイレン・ブラウンをファウルで止めるが、フリースローを献上。ブラウンは2本とも沈めて、63-57。ボストンはヘイワードに代わり、グラント・ウィリアムスが入る。

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ワシントンは、相手ディフェンスに苦労する中、アイザイア・トーマスが無理なスリーを放ち、外す。それでもボストンの攻撃で、ジェイレン・ブラウンがアウトサイドにパスしたボールをカット、ルーズボールを奪って速攻に入るが、トロイ・ブラウンJr.が中にパスしたボールを逆にはじかれてターンオーバー、再びボストンの速攻となり、マーカス・スマートのドライビングレイアップは外れるが、リバウンドをタイスがプットバックして、63-59と4点差にまで詰め寄る。ウィザーズは、ジョーダン・マクレーがドライブでレイアップに入るが、ディフェンスと交錯して外れた、ファウルも取られず、リバウンドもセルティックスが奪い、またも速攻をかけられる、ジェイレン・ブラウンにゲイリー・ペイトン2世とトロイ・ブラウンJr.が必死で追い着き、2人で囲んで何とかボールを奪い取ったウィザーズ。ここでジェイレン・ブラウンがファウルを取られて、ウィザーズボールで再開。

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ウィザーズの攻撃で、ジェイレン・ブラウンと交代で入ったルーキーのトレモント・ウォーターズ(G、背番号51)がいきなりファウル。だが、ボールを持ったアイザイア・トーマスが、ウォーターズとタイスの2人に取り囲まれて、サイドラインに押し出された。おいおい、またターンオーバーかと思いきや、その前にワシントンがタイムアウトを取っていたらしい。依然、63-59の4点差、残り4分37秒。
 
タイムアウト明け、まだアイザイア・トーマスがコート上にいて、イシュ・スミスを出さないことが驚きだった。サイドラインからの再開で、トロイ・ブラウンJr.がボストンの動き回るディフェンスに翻弄されて、誰にもパスを出せずに、5秒バイオレーションでターンオーバー。もう、本当に何をやっている!? ボストンの攻撃に変わると、ウォーターズのドライブに、アイザイア・トーマスがついていけずにファウルで止める。ウォーターズは2本ともフリースローを決め、63-61とついに2点差に。ここで、ウィザーズはアイザイア・トーマスとマヒンミを下げて、イシュ・スミスとパセチニクスを入れた。さっきまでの時間は何だったんだ?

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何だろう。やはりイシュ・スミスが登場すると、いきなりボールが回り始まる。コーナーのトロイ・ブラウンJr.がスリーを決めて、66-61。ボストンのトレモント・ウォーターズは、いきなりトップから3ポイントを撃つ肝っ玉の強さを見せるが、外れて、ワシントンボールに。ゲイリー・ペイトン2世が攻め込むが、ここでウォーターズが果敢にスティール、再びボストンボールの速攻に変わるが、ウォーターズからテイタムへのパスがディフェンスにはじかれてアウト・オブ・バウンズ、ここは若さなのか。
 
セルティックスは、テイタムがごりごりと押していく。ゲイリー・ペイトン2世とトロイ・ブラウンJrがダブルチームで当たると、テイタムはマーカス・スマートに渡す。スマートには、ジョーダン・マクレーとトロイ・ブラウンJr.が付くが、ペイトン2世がマクレーとスイッチして付くと、ボールを体で止めてルーズボールにさせて、スティール。トロイ・ブラウンJr.が拾い、一気呵成に攻め込み、ダンクを叩きつけたが、勢い余ってボールははじかれ失敗、だが、リバウンドを追いかけてきたマクレーが取ってリングに入れた、さらにファウルをもらったがフリースローは外して、68-61に。

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セルティックスは、テイタムとタイスを下げて、ヘイワードとエネス・カンターを入れた。ハーフコートで展開する中、ディフェンスの隙をついてゴール下に走り込んだウォーターズがボールをもらいレイアップを決め、68-63。イシュ・スミスに代わると、ウィザーズは展開が速い。コート内を縦横無尽に動き、ペイントにドライブしたかと思うと、フェイダウェイシュートのように見せかけながら、ゴール下にいたパセチニクスにパス、フックショットが決まって、70-63。セルティックスは、マーカス・スマートがすぐにスリーを放つが、外れてウィザーズに攻撃が移る。イシュ・スミスに合わせて、パセチニクスがスクリーンをかけるが、オフェンスファウルを取られて、時計が止まる。残り2分51秒。ウィザーズは、マクレーに代わってボンガが入る。
 
ボストンは、カンターがボールをもらって、ごりごりとゴール下へ詰め寄る流れ、しかし耐え切れず、外へ出したボールをゲイリー・ペイトン2世がスティール、ワシントンの速攻となるが、イシュ・スミスのジャンプシュートは届かない。変わったボストンもヘイワードがドライブからのレイアップを外すが、ワシントンはリバウンドを確保できずアウト・オブ・バウンズにしてしまう。結局、ボストンのスマートのシュートにパセチニクスがファウルをして、フリースローを与えてしまう。スマートは2本とも決めて、70-65。

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トロイ・ブラウンJr.がフローターを決めて、72-65としてウィザーズだったが、セルティクスは、グラント・ウィリアムスがペイントでターンアラウンドフックシュートを沈め、さらにファウルをもらいフリースローで3点追加、72-68。それでもウィザーズは、イシュ・スミスがやはり相手を翻弄し、一瞬の隙をついてのジャンプシュートで、74-68。しかし、セルティックスは、ウォーターズのドライビングレイアップで74-70と追いすがる。ウィザーズは、ゲイリー・ペイトン2世がドライブレイアップを決められなかったが、セルティックスは、ヘイワードがゴール下のカンターに渡し、レイアップを沈めて、74-72と再び2点差。やはりシュート合戦のような力の勝負ではセルティックスに分がある。

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残り40秒。ウィザーズはイシュ・スミスがドライブからターンアラウンドのジャンプシュートを放つが外れ、リバウンドも取れず。残り25秒となり、セルティックス第3クォーター最後の攻撃、ウォーターズが間合いを図りながら、ゴールへドライブ、ゴール下から味方にパスしたボールをトロイ・ブラウンJr.にスティールされる、ワシントンは、速攻からコーナーのイシュ・スミスに渡すもスリーポイントは入らず、第3クォーターは74-72で終了。いやいや薄氷を踏むような試合だね。

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第4クォーターは、ボストンの攻撃から。ボストンはブラッド・ワナメイカー、ワシントンはアドミラル・スコフィールドを入れてきた。いきなりワナメイカーのドライブ中にスコフィールドがファウル。だが、ウォーターズのスリーポイントはエアボールとなりショットクロックバイオレーションでワシントンボールに。ワシントンは、パセチニクスがゴール下のトロイ・ブランJr.に入れるが、レイアップをグラント・ウィリアムスにブロックされて、カウンターの速攻をくらう。しかし、ワナメイカーが中へパスしたボールをアイザックボンガがスティール、反転速攻をかけ、イシュ・スミスがドライビングレイアップを決めて、76-72に。
 
セルティックスは、ウォーターズが積極的にスリーを撃ってくるが決まらない、一方ウィザーズもトロイ・ブラウンJr.ミドルシュートを外す。だが、ボストンはウォーターズからコーナーのグラント・ウィリアムスに渡し、スリーポイントが見事決まる、これで76-75の1点差に。

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ウィザーズはトロイ・ブラウンJr.の体勢を崩したジャンプシュートは外れるが、それでもリバウンドをボンガがチップインして、78-75と逆転をさせない。セルティックスは、ウォーターズがスピードを生かしてのドライビングフィンガーロールで、またも78-77と1点差に迫る。ウィザーズは、イシュ・スミスが負けじとトップギアのスピードで迫る。ゴール下に走れると見たスコフィールドにバウンズパスをするが、取れずにアウト・オブ・バウンズとなり、ターンオーバー。セルティックスは、ウォーターズに代わって入ったジェイレン・ブラウンがコーナーからスリーを撃つが、エアボールとなり入らず。リバウンドをグラント・ウィリアムスが取るものの、カンターにパスしようとしたボールが合わずにターンオーバー。拙攻が続く残念な展開。ウィザーズは、スコフィールドに代えて、ジョーダン・マクレーを入れる。
 
均衡を破ったのは、やはりイシュ・スミスだった。ショットクロック残り5秒からのエルボーでジャンプシュートを決めて80-77に。すると、ボストンは、ヘイワードがイージーなジャンプシュートを外し、ワシントンのマクレーミドルシュートを外し、ボストンのワナメイカーは3ポイントを外す、リバウンドを取ったイシュ・スミスはドリブルで攻め上がるが、ジョーダンマクレーのジャンプシュートはディフェンスに阻まれて外れた。すると、ゆっくりと上がってきたボストンのジェイレン・ブラウンがこれまで外しまくっていたスリーポイントを沈めたのだ。なんと80-80の同点になった。
 
それでもあわてないのがイシュ・スミスだ。相変わらず縦横無尽に動く中で、ゴール下のカンターと1対1になったと見るや、すり抜けてゴール下を横切り、リバースレイアップを決めて、82-80と再び突き放す。そうすると、セルティックスのジェイレン・ブラウンのスリーはまた決まらなくなった。リバウンドを取ったウィザーズが攻撃、イシュ・スミスは落ち着いたところでボールをもらうと、ドライブに見せかけたフェイントを入れてのフェイダウェイシュートが決まり、84-80に。ここでセルティックスがタイムアウト、残り7分9秒。

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タイムアウト明け、セルティックスは、ヘイワード、カンター、ワナメイカーを下げて、テイタム、タイス、マーカス・スマートを戻す。しかし、テイタムのドライブからのジャンプシュートを、ウィザーズディフェンスがブロック、ボールも奪い取った。ウィザーズはイシュ・スミスがクロスオーバーから間合いを図りながら、ミドルシュートを放つと、これが入るのだ、86-80。セルティックスは、テイタムを中心にして動くが、シュートが決まらない。ウィザーズはボールを回しながら、ショットクロックが10秒を切った時点でイシュ・スミスが受け取ると、先ほどとほぼ同じ距離ながら体勢を崩したミドルシュートもまた決まるのである、これで88-80に。
 
セルティックスは、トップのスマートからペイントのテイタムに渡し、テイタムが走り込みながら、空いたゴール下のタイスに渡す万全の流れ。だがタイスのダンクシュートを、ウィザーズのパセチニクスがブロック。さらにこぼれ球もボンガが取って、ウィザーズの攻撃。だが、トロイ・ブラウンJr.からイシュ・スミスに渡し、ドライブで切り込んで、パセチニクスにパスするボールがスティールされて、ターンオーバー。ボストンの速攻となるが、グラント・ウィリアムスのシュートをパセチニクスがファウルで止めた。グラント・ウィリアムスはフリースローを1本しか決められず、88-81に。

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トロイ・ブラウンJr.がスリーを失敗し、ボストンボールに。リバウンドを取ったジェイレン・ブラウンがそのまま切り込み、またもワシントンはファウルで止める。だが、ブラウンはフリースローを2本とも決めて、88-83。

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残り4分49秒、ワシントンはできるだけ時間をかけて攻める作戦に切り替えた、ジョーダン・マクレーがドライブしてのフローターを試みるが失敗、だが、続くボストンの攻撃で、ジェイレン・ブラウンからマクレーがスティールを奪う。しかし、マクレーもドライブからのショットをヘイワードのブロックに阻まれる。ボストンは、マーカス・スマートがディフェンスをかいくぐってのフィンガーロールを放つが、これも決まらず、リバウンドを取ったボンガがそのまま切り込み、リバースレイアップを決めた、90-83。
 
こうなると流れは、ワシントンに傾いたのか、ボストンはグラント・ウィリアムスがオフェンスファウルを取られて、ターンオーバー。するとワシントンの攻撃では、イシュ・スミスのドライブに、ヘイワードがディフェンスファウルを犯し、フリースローを与えてしまう。スミスは1本しか決められなかったが、91-83に。

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残り3分24秒、ボストンは意地を見せられるか。ヘイワードが、エルボー付近のテイタムに渡し、テイタムはふらつきながらもゴールへと近づき、アウトサイドのジェイレン・ブラウンに渡す、ブラウンはスリーのフェイクを入れた後でドライブに切り替え、フローター気味のジャンプショットが決まり、91-85に。
 
ワシントンは、ジョーダン・マクレーがステップバックのミドルジャンプショットを決めて、93-85と突き放すと、ボストンは、ヘイワードがコーナーでスリーのフェイクからドリブル、ゴールに走ってきたグラント・ウィリアムスに合わせ、レイアップが決まり、93-87と追い上げる。
 
ボストンは、ボールを持ったジョーダン・マクレーダブルチームでプレッシャーをかけ、トロイ・ブラウンJr.にはマーカス・スマートがついて、ボールをはじいて追い込んだ、イシュ・スミスにボールが戻った頃にはショットクロックギリギリで、難しいスリーを撃たせて切り抜けた。すると、次の攻撃でテイタムがスクリーンをつかってドライブすると、そのままするするっとリングまで駆け抜けダンクシュートが成功、93-89の4点差にまで詰まった。これで残り2分。

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ワシントンは、イシュ・スミスが持ち上がり、ジョーダン・マクレーに渡す。ハーフコートぎりぎりの場所でプレッシャーをかけられ、抜け出すもショットクロックギリギリでタフショットのスリーを撃たされる、リバウンドも取れず、ボストンボールに。
 
ボストンは、ジェイレン・ブラウンとマーカス・スマートのボール回しからテイタムに渡り、ゴール下に切り込みながら、コーナーのヘイワードにパス、ただ、今日はヘイワードのフリーでもスリーが決まらない。
 
ワシントンは、イシュ・スミスが上がり、周りを見渡し様子を窺う。残り1分を切った。ショットクロックを見て動き、スリーポイントラインを越えたあたりでミドルショットを撃ったが決まらず、ただリバウンドをトロイ・ブラウンJr.が取り、ショットクロックがリセットされ、まだウィザーズボール。ジョーダン・マクレーは、テイタムにつかれて、またもハーフライン付近まで追い込まれる。それでもテイタムを振り切ろうとした時に、ファウルをもらう。ここでタイムアウト、残り45秒。
 
プレイ再開、ボストンはものすごいプレッシャーをかけてくる。サイドラインからのパスでパセチニクスに渡ったところで、インテンショナルファウルを取りに行った。パセチニクスは2本ともフリースローを決めて、95-89。残り43秒、まあこれで試合は決まったね。
 
セルティックスは、スリーポイントを狙ってくるかと思いきや、マーカス・スマートはドライブを仕掛けてきた。ファウルはもらったが、シュートは入らず、3点プレイにはならず。スマートは1本目のフリースローを入れて、95-90。グラント・ウィリアムスが下がり、トレモント・ウォーターズが入る、残り39秒。だが、スマートは2本目のフリースローを外し、さらにリバウンドもウィザーズのボンガに取られてしまう。あわてて、ディフェンスにまわるセルティックス、ようやくファウルで止めた時には、残り30秒になっていた。

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トロイ・ブラウンJr.はフリースローを2本とも決めて、97-90。セルティックスは、ウォーターズを下げて、またグラント・ウィリアムスを戻し、ウィザーズはパセチニクスを下げて、ゲイリー・ペイトン2世を戻す。セルティックスは、ヘイワードからスマート、コーナーにいたテイタムに渡したが、スリーポイントは決まらず、それでもリバウンドをヘイワードが取ってそのまま得点、97-92となった。ウィザーズがプレイを再開すると、すぐにセルティックスはファウル。マクレーフリースローを1本しか入れられず、98-92に。残り15秒でセルティックスがタイムアウト
 
サイドラインからプレイ再開。スマートは、トップに走り込んできたテイタムに渡し、テイタムはディフェンスをはずしてスリー、エアボールとなるもリバウンドをゴール下にいたジェイレン・ブラウンが押さえ、レイアップを決めて、98-94に。
残り11秒。セルティックスはまたもファウルで時間を止めて、ワシントンにフリースローを与える。イシュ・スミスもフリースローを1本外し、99-94。セルティックスは、テイタムがスリーを撃つがこれも失敗、リバウンドをタイスが取るが、セカンドチャンスシュートも入らず、これで試合終了。

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なんとワシントン・ウィザーズが、2戦連続強豪チーム相手に主力メンバーを欠きながら金星をあげるという結果になった。ウィザーズは今季2回目の連勝らしい。1月なのに連勝が2回目っていうのが実に悲しい。楽天NBAでは「ウィザーズはホームではエネルギッシュにプレイする」と言ってたけど、大体、どこのチームでも普通はそうだって。コートでプレイしている八村は見られなかったものの、これだけのゲームが見れたのだから儲けものという気持ちでいっぱいになった。あらためて帰国して楽天NBAを見て、幸せな気持ちに浸っている。アメリカにいる時は楽天NBAは一切見られなかったからね、何なんだ、この矛盾。あと、せっかくスタンド1列目にいたのに、意外とカメラでぬかれていなかったな。ひいた映像では自分の姿は常に認識できていたのだが。

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スタッツとして目立ったところでは、ウィザーズは、イシュ・スミスが27得点、4リバウンド、4アシスト、ジョーダン・マクレーが19得点、7リバウンド、2スティール、3ブロック、アイザイア・トーマスが17得点、トロイ・ブラウンJr.が15得点、9リバウンド、イアン・マヒンミが8リバウンド、4ブロックといったところか。

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一方、セルティックスは、ジェイレン・ブラウンが23得点、12リバウンド、ジェイソン・テイタムが17得点、マーカス・スマートが13得点、3スティール、2ブロック、ゴードン・ヘイワードが10得点、10リバウンド、エネス・カンターが11リバウンドといったところ。

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チームとしては、フィールドゴール%がワシントン46.4%、ボストン34.6%、スリーポイント成功率が、ワシントン33.3%、ボストン21.6%と、ボストンの方がかなり低い。これはデンバー・ナゲッツ戦でもそうだったけど、相手のスリー%が、キャピタル・ワン・アリーナで低くなれば、ワシントンは付け入る隙があるということだ。リバウンドの数は、ワシントンは47でボストンが55と上なのだが、オフェンスリバウンドはワシントンが7、ボストンが16と圧倒的に上回られている。これでワシントンが勝てたのは、相手フィールドゴール%の低さであり、ラッキーだったというしかないだろう。そして、前のデンバー戦でも指摘されたベンチメンバーの得点は、ワシントンが49、ボストンが23といった具合。デンバー戦の92に比べれば落ちたけど、とんでもない数字である。ウィザーズの懐事情がいかにきびしいものか、それでも勝ったということに賛辞をおくりたい。
 
その後、ワシントン・ウィザーズがどうなったかはご存じの通り。この当時はまさかコロナで中断するなんて思いもよらなかったのだが、結局25勝47敗で、中断後のプレーオフ争いを決めるシーディングゲームでも勝てずにプレイオフ出場はならず。八村は2月に復帰はするのだが、その時は遅かったというか、このチームでよくやったというのが正直なところだろう。次のシーズンの話はここではしたくないが、必ずケガをするジョン・ウォールは、ついにウィザーズを出て行くことになった。本当にただの不良債権でしかなかったんじゃないか。代わりに加入したのが、ラッセル・ウエストブルックであるが、この人はウォール以上に面倒くさくて、さらにチームを勝たせる人間じゃないんだな、これが。
 
話は戻って、この当時ですら、必要なのかと思っていたアイザイア・トーマスは、トレード期限ぎりぎりにジョーダン・マクレーとともにロサンゼルス・クリッパーズに放出され、その後、解雇されるという結果に。代わりにウィザーズに入ってきたのが、やはりポイントガードのシャバズ・ネイピアーとジェロームロビンソンだったのだが、ウィザーズのガードとしては、シャバズ・ネイピアーの方が評価されるような事態となった。
 
私が見た3試合で輝きを見せたイシュ・スミスが大活躍したのは、あと数試合くらいで、結局その後もスターターで起用されることもなかった。さらにエースのブラッドリー・ビールが復帰してからは、どうも彼とは合わない感じなのか、影をひそめることになってしまった。イシュ・スミスはデトロイト・ピストンズ時代から見ていたので、活躍してくれることはうれしかったのだが。とはいえ、次のシーズンも彼は移籍せず、ワシントン・ウィザーズに残るらしい。何がいいのかわからないが、また輝きを見せることもあるかもしれない。
 
これで、この旅のキャピタル・ワン・アリーナ詣は終わり。都合4日間通ったことになる。こんなことは今までなかった、パーシャルプランでのチケット購入のおかげだが、また買うかというと買わないだろう。シーズンチケットが日本人にも買えるなら考えるが、ワシントン・ウィザーズ戦の利益は、低そうなのは間違いない。まあ、そんな妄想もコロナのおかげで、夢物語となってしまった。
 
この日は、八村も行ったことがあると聞いたワシントンDCの日本式居酒屋へ行ってみる。だから何というわけでもなく、よくわからない。わざわざ店員さんに聞くのもはずかしいしね。とはいえ、翌日もまだ私はワシントンDCにいるのである。
 
 
 

2020/01/06 Washington Wizards vs. Boston Celtics @ Capital One Arena (NBA Basketball) ②

この日は、すでに4日目となるワシントンDCのキャピタル・ワン・アリーナだ。ワシントン・ウィザーズボストン・セルティックス戦、八村はじめ主力がほぼケガでいなくなったウィザーズであるが、ガードのイシュ・スミスはじめ、ベンチメンバーの大活躍で、2日前のデンバー・ナゲッツ戦にまさかの快勝。この日も大いに期待が高まるゲームで、私はスタンドの最前列の席のチケットを購入していたのであった。

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スターターは、ワシントン・ウィザーズが、アイザイア・トーマス(G、背番号4)、ゲイリー・ペイトンJr.(G、背番号20)、ジョーダン・マクレー(F、背番号52)、アイザック・ボンガ(F、背番号17)、イアン・マヒンミ(C、背番号28)。ボストン・セルティックスが、マーカス・スマート(G、背番号36)、ジェイレン・ブラウン(G、背番号7)、ゴードン・ヘイワード(F、背番号20)、ジェイソン・テイタム(F、背番号0)、ダニエル・タイス(C、背番号27)であった。

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試合が始まった。ジャンプボールはセルティックスが取るが、いきなりジェイレン・ブラウンのレイアップをイアン・マヒンミがブロック、その勢いのまんまにトーマスからボールをもらったマヒンミがポストアップからレイアップを決めて、ウィザーズが2-0と先制。続いてセルティックスは、今度はブラウンが反対側からレイアップを放つ、ボールはリングに嫌われるが、自らリバウンドをチップインして2-2。ウィザーズは、トーマスがドライブからレイアップを放つが、マーカス・スマートにはじかれて、アウト・オブ・バウンズ。トーマスは相変わらずしょっぱいね。ワシントンボールで再開。好調でスターターを勝ち取ったジョーダンマクレーがジャンプシュートを決め、4-2。ボストンは、ヘイワードからペイントのタイスに渡ったボールが合わルーズボール、ジョーダン・マクレーの元に転がりスティールとなる。だが、ワシントンにしてもなかなかボールが手につかない感じではある。ショットクロック間際にアイザイア・トーマスが3ポイントを決めて、7-2とリード。すかさずボストンはジェイレン・ブラウンが3ポイントを返して7-5。ウィザーズはボール回しで崩そうとするが好機は見出せず、ショットクロック間際にトーマスが3ポイントを撃つが、そうそう決まらない。リバウンドを取ったセルティックスが速攻を仕掛け、ゴール下まで攻め込んだジェイレン・ブラウンがレイアップを放つが、急いで戻ったゲイリー・ペイトン2世がこれをブロック。会場に歓声が上がる。

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セルティックスはジェイソン・テイタムが個人技で押し込み、レイアップを放つも外れる。変わって速攻を仕掛けるウィザーズであったが、ジョーダン・マクレーのレイアップを、ダニエル・タイスがブロック。ヘイワードからボールをもらったタイスがレイアップに入るが、今度はマヒンミがブロックで返す。ディフェンス合戦になってきた。しかもファウルの笛も吹かれない息詰まる展開に。
 
ボストンはマーカス・スマートが3ポイントを外す。ワシントンは、ボールを持ったアイザイア・トーマスがヘイワードに押し込まれて、危うくルーズボールになりそうなプレイぶり。最後はマクレーのジャンプシュートがテイタムにブロックされる。ボストンの攻撃で、トップからボールをもらったヘイワードがフローターショットを撃つ際に、ボンガがファウルを取られ、フリースローを与える。1本しか決まらなかったものの7-6に。ウィザーズは、トップでボールをもらったアイザイア・トーマスのドライブからのフローターが決まって9-6に。
 
ボストンはマーカス・スマートのスリーが入らない。ワシントンの攻撃もマヒンミのシュートが入らず、リバウンド争いでも負けて、ボストンに速攻を仕掛けられる。ジェイレン・ブラウンが見事なドリブルを魅せて、ゴール下からのレイアップシュートで9-8。ワシントンは、マヒンミがトップでボールをもらい、翻ってゴール下へドリブル、代わったセンターのエネス・カンター(背番号11)と交錯してファウルをもらう。だが、フリースローは1本しか決まらず10-8。ボストンはテイタムがサイドステップしてジャンプシュートを放つが、これも決まらず。変わったウィザーズはジョーダン・マクレーが一人でドライブし、ジャンプシュートを沈めて、12-8に。 

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セルティックスは、ブラウンが3ポイントを外す。ウィザーズも、マクレーが3ポイントを外すが、リバウンドを確保、セカンドチャンスでマクレーは今度はレイアップを撃つがディフェンスに阻まれる。セルティックスは速攻に入るが、今度はブラウンのドライブからのレイアップを、きっちりウィザーズのディフェンスが止めた。アイザックボンガがそのまま切り込んでのレイアップシュートを決めて、14-8。ここでボストンがタイムアウトまさかのウィザーズがリードするゲームである。第1クォーター、残り5分48秒。

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タイムアウト明け、ボストンは、マーカス・スマートに代わってブラッド・ワナメイカー(G、背番号9)、テイタムに代わってジャボンテ・グリーン(F、背番号43)を入れてきた。ワナメイカーからカンター、ゴードン・ヘイワードと、ハンドオフ気味にパスをつないでいくが、ヘイワードがボールに手につかず、ゲイリー・ペイトン2世が手を出すと、ルーズボール争いになる。結局、ジェイレン・ブラウンのキックボールとなり、ワシントンボールに。ゲイリー・ペイトン2世のしつこくディフェンスに絡む姿は素晴らしく、父親を彷彿とさせる。しかし、ワシントンは、マヒンミが切れ込むがカンターのブロックに遭い、ターンオーバー。ボストンは、アウトサイドのワナメイカーがドライブし、フローター気味のシュートを撃つが外れる。しかし、カンターがリバウンドを抑え、ファウルをもらう。再開後、ヘイワードがトップからの3ポイントを見事沈め、14-11。だが、ヘイワードは、その後のディフェンスでマヒンミと交錯しファウルを取られ、時計が止まる。
 
残り4分43秒、ワシントンはここでようやくベンチメンバーを入れてきた。前のデンバー戦、大活躍したトロイ・ブラウンJr.(F、背番号6)が、ゲイリー・ペイトン2世に代わってイン。アイザイア・トーマスは自分の前が空いたと思うと、すぐにジャンプシュートを撃つが外れる。ボストンは、トップでボールを受け取ったジャボンテ・グリーンが、ディフェンスが来ないと見るや、ドライブからフィンガーロールを決めて14-13。流れに乗り切れず、引き離せないウィザーズだが、ジョーダン・マクレーはジャンプショット外すが、マヒンミがリバウンドを取り、トロイ・ブラウンJr.に渡すと、そのままドライブしてフローターを沈め、16-13。コートに出ると、すぐに得点を決める調子の良さ、このゲームでも活躍しそうだ。
 
ボストンは、ジェイレン・ブラウンがドリブルから、ゴール下に入ろうとしたカンターにパスを合わせようとしたが、これがエアボールとなり、ターンオーバー。
ボストンの方が攻撃のリズムが合ってないかも。すると、ワシントンは、ゴールへ走り込んだアイザック・ボンガに、アイザイア・トーマスがロングパス。ボンガは追ってきたディフェンスに一度フェイクを入れて、レイアップを決め、18-13に。ボストンは、コーナーからヘイワードがスリーを撃つが入らず、リバウンドを取ったワシントンがまたも速攻をかける。トロイ・ブラウンJr.がゴール下に走り込んだアイザック・ボンガに合わせるが、リバースレイアップは外れて、リバウンドはセルティックスに取られる。だが、ボストンは次の攻撃を仕掛けようとしたとき、カンターがトラベリングをコールされ、またもターンオーバー。どうにもちぐはぐな攻撃である。
 
残り3分6秒、ウィザーズはここで前の試合のスター、イシュ・スミス(G、背番号14)が、アイザイア・トーマスに代わって、ようやく登場、そして、マヒンミに代わり、アンジェス・パセチニクス(F、背番号18)も入る。セルティックスは、ジェイレン・ブラウンが下がり、カーセン・エドワーズ(G、背番号4)が入る。ワシントンは、ジョーダン・マクレーがまたもドライブからのレイアップを外す。今日は調子が良くないみたいだ。だが、ボストンは次の攻撃で、エドワーズからヘイワードに渡し、攻め込む機会をうかがう中で、ペイントにいたエネス・カンターがディフェンスにつかまり、3秒バイオレーションでターンオーバーとなり、ワシントンボールに。まさに何だかなぁの展開。ここでタイムアウト、残り2分44秒。
 
タイムアウト明け。ボストンはカンターを下げて、グレッグ・ウィリアムス(F、背番号12)を投入。ワシントンはジョーダン・マクレーを下げて、ギャリソン・マシューズ(G、背番号24)を入れてきた。だが、ワシントンの調子は上がらない。イシュ・スミスからトロイ・ブラウンJr.とつなげるが、パセチニクスがジャンプシュートを外す。ボストンは、ヘイワードの3ポイントが決まらない。続くワシントンは、スミスからコーナーのトロイ・ブラウンJr.がスリーを撃つが、これも外れる。そのリバウンドが大きくはずんで、セルテッィクスが速攻に転じる。ヘイワードがゴール下に走り込んでのレイアップを沈め、18-15に。ウィザーズは、スミスからパセチニクス、マシューズ、ボンガと短いパス回しで崩し、ボンガが反転してディフェンスを置き去り、ゴール下に切り込み、レイアップを沈めた20-15。すると次のセルティックスの攻撃で、ジャボンテ・グリーンからギャリソン・マシューズがスティールをしてターンオーバーを奪う。敵陣に攻め上がると、イシュ・スミスがドリブルでディフェンスを翻弄し、最後はレイアップを沈めるというお得意のパターンが飛び出した、これで22-15。
 
ボストンは相変わらず攻撃がちぐはくで、ワナメイカーが3ポイント外し、しかもリバウンド争いで、グラント・ウィリアムスがファウルを取られて、フリースローを献上。パセチニクスは1本しか決められなかったが、これで23-15。ボストンはヘイワードとジャボンテ・グリーンを下げ、テイタムとダニエル・タイスを戻す。すると、セルティックスは次の攻撃で、テイタムがドライブから切り込み、反転しながら難しいレイアップを沈めた、23-17。ウィザーズは、イシュ・スミスがドリブルでコートを自在に横切りながらチャンスを窺う。外のボンガに渡すと、ドライブで駆け上がるがシュートは外れる、だがリバウンドはウィザーズが確保、トロイ・ブラウンJr.からコーナーのマシューズに渡し、マシューズはドライブで中に切り込み、外のイシュ・スミスにキックアウトすると、スミスはそこで3ポイントシュートを見事成功、26-17。これはウィザーズ、また勝つんじゃないか? 完全に前のデンバー戦のゲームがよぎった感じだ。後で楽天NBAの中継映像を見て気づいたのだが、この日は八村は試合会場に来ていたね。
 
残り22秒、ボストンはワナメイカーがドリブルで上がり、最後の攻撃を仕掛ける。エドワーズがボールを受け取ると、駆け上がりレイアップを狙うが外れる。タイスがリバウンドに体を合わせ、チップインさせようとするが、リングに嫌われ、26-17で第1クォーター終了。まさかのウィザーズ9点リードであった。
 
第2クォーターは、ウィザーズのボールから始まる。メンバーは、ボンガがゲイリー・ペイトン2世に代わった以外は、第1クォーター終了時のまま。イシュ・スミスがシュートを撃ちかけたところを、ジェイソン・テイタムにはじかれ、ヒヤッとした場面があった。ゲイリー・ペイトン2世のスリーが外れて終わると、セルティックスはテイタムが本気を出してきた。ペイントゾーン手前でシュートをもらうと、ゴールに背を向けて、徐々にポストアップしていき、フックシュートを沈める、26-19。トロイ・ブラウンJr.がついていたが、こうなると1対1では止められない。ワシントンは、ゲイリー・ペイトン2世が、ゴール下に走り込んだイシュ・スミスに合わせるが、シュートを撃てずに外のギャリソン・マシューズに戻す。難しいスリーポイントシュートをを撃たされて終わったマシューズだが、ディフェンスに戻る時に足首をひねったのか、ボストンの攻撃中に倒れ込んでしまい、ロッカールームに下がってしまう。結局、捻挫ということで、この試合はもう出られないことに。せっかく2way契約からチャンスをもらったのに、こんなことになってしまうのだから、先は本当にわからない。

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代わりにジョーダン・マクレーが戻って、試合再開。セルティックスは、カーセン・エドワーズがコーナーからスリーを撃って外すが、リバウンドを奪って、チャンスが続く、再びエドワーズからトップにいたテイタムにボールが渡ると、そのままドライブで切り込んでいき、ディフェンスに体を当てながらレイアップシュートを沈める、これで26-21。
 
ウィザーズは負けじとイシュ・スミスが攻勢をかける。ドリブルから相手の隙をついた一瞬のジャンプシュートを放ち、これが決まり28-21に。すると、ディフェンスでも、テイタムのボールをジョーダン・マクレーがはじいてターンオーバーに。しかし、速攻をかけようとしたウィザーズであったが、ロングパスをスティールされて、ターンオーバーを返されてしまう。だが、テイタムの攻撃を、ディフェンスについたトロイ・ブラウンJr.が止めて、ミスショットで終わらせると、次の攻撃でイシュ・スミスがドライブからポストのパセチニクスに渡し、フックシュートが決まって、30-21に。ボストンは、ワナメイカーがエルボーからのジャンプシュートを外し、得点が入らない状態。だが、パセチニクスのファウルをしてしまい、時計が止まる。残り9分1秒。

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セルティックスはエドワーズを下げて、マーカス・スマートを戻した。ワナメイカーのイージーに思えたレイアップをまたも外す。すると、ウィザーズはここぞとばかりイシュ・スミスがドリブルで付きつ離れず相手を翻弄。中へ切り込んで、フェイントをかけながらのフローターシュートがはまって、32-21とついに10点差がついた。

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ウィザーズは、パセチニクスがまたもファウルを取られて、アドミラル・スコフィールド(F、背番号1)を入れる。さらにトロイ・ブラウンJr.もファウルを取られ、フリースローを献上。ダニエル・タイスは2本とも決めて、32-23に。セルティックスは、ワナメイカーを下げて、ジェイレン・ブラウンを戻す。ウィザーズのジョーダン・マクレーがスリーを外すと、逆にセルティックスのマーカス・スマートが3ポイントを決めた、32-26と6点差に戻す。すると、イシュ・スミスのドリブルに、ディフェンスの名手マーカス・スマートが立ちはだかると、ルーズボールを誘発させ、こぼれ球を拾い、ターンオーバーをもぎとり、反転速攻をかける。グラント・ウィリアムスがファウルをもらい、フリースローを獲得。だが、2本とも外してしまう。なかなか差をつめられないセルティックスなのであった。
 
残り7分22秒、ウィザーズは、スコフィールドとゲイリー・ペイトン2世を下げ、イアン・マヒンミとアイザイア・トーマスを戻した。トロイ・ブラウンJr.がドライブの際に、グラント・ウィリアムスからファウルをもらってフリースローを獲得。1本しか入らなかったが、33-26に。グラント・ウィリアムスは、サム・オジェレイ(F、背番号37)と交代。テイタムも下がり、ゴードン・ヘイワードが戻った。だが、ボストンは、ジェイレン・ブラウンがどフリーで3ポイントを撃つタイミングがあったがまたも外す、それでもリバウンドを取って、今度はオジェレイが3ポイントを撃つが、これも外れる。
 
ワシントンはそこから攻撃に転じる。マヒンミはインサイドに攻め込まず、コーナーのトロイ・ブラウンJr.にキックアウト、そこからトップのマクレーに、ドライブからレイアップを放つが外れる。だがリバウンドをマヒンミが力技でもぎとり、ゴール下に残っていたマクレーにパス、マクレーはそのままリバースレイアップを決めて、35-26に。
 
ボストンは、マーカス・スマートが1人、気を吐いて対抗する、タイスのスクリーンを使ってスリーポイントを放ち、見事成功、35-29。ワシントンは、イシュ・スミスがドリブルから、トップでフリーになっていたアイザイア・トーマスにパス、だがスリーポイントは外れる。ボストンは再びスマートがスクリーンを使ったスリーポイントを撃つが、さすがに3連続成功とはいかなかった。
 
ワシントンはイシュ・スミスがコーナーからドライブで中へ切り込んでいく流れで、トップから走ってきたアイザイア・トーマスにパスしてレイアップを撃たせる。シュートは外れるが、ファウルでフリースローはもらう。トーマスは1本しか入らなかったが、これで36-29。ボストンは、タイスを下げて、カンターを戻した。第2クォーター、残り5分30秒。
 
ボストンは、ヘイワードが3ポイントを撃つが、またも外れる。ワシントンは速いペースで攻撃に転じるが、ジョーダン・マクレーのジャンプシュートは外れる。ジェイレン・ブラウンはジャンプショットを外し、イシュ・スミスが1人で切り込みレイアップを放つが失敗。目まぐるしく攻撃が切り替わる中、ここで決めたのは、やはりマーカス・スマートの3ポイントだった。36-32。ディフェンスを外しての、スライドステップのフェイクをはさんでのシュート、見事というしかない。
 
それでもまだ今日のウィザーズには余裕があった。トロイ・ブラウンJr.がドライブからのフローターシュートで、38-32とリードを譲らない。しかし、アイザイア・トーマスが、ドライブするジェイレン・ブラウンにファウルし、フリースローを与えてしまう。2本とも決められて38-34。それでもイシュ・スミスは健在だった。緩急をつけながらのドリブルで一瞬の隙をついての電光石火のようなレイアップで40-34。セルティックスは、いかにパス回しで崩していこうとしても、スマート以外はスリーポイントが入らない。ジェイレン・ブラウンのシュートは外れ、またもウィザーズが速攻。ジョーダン・マクレーのドライブのフィンガーロールが決まって、42-34に。ここでボストンがタイムアウト、残り3分13秒。

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タイムアウト明け、ワシントンは先ほどのシュートで、相手のファウルがコールされなかったことにジョーダン・マクレーが抗議したことでテクニカルファウルが取られ、フリースローを与えてしまった、これで42-35。ボストンは、オジェレイを下げて、テイタムを戻す。しかし、マーカス・スマートがフェイダウェイを外し、相変わらず有効な攻撃ができない。一方、ワシントンは、アイザイア・トーマスがサイドからドリブルで上がり、ミドルシュートを沈めて、44-35。すると、今度はマヒンミがなんとテイタムのシュートをブロック。ウィザーズは、ディフェンスも機能しはじめてきた。トロイ・ブラウンJr.がボールを見失いターンオーバーとなり、速攻は成功しなかったが、続くジェイレン・ブラウンのシュートもミスショットに追い込んだ。だが、リバウンドをカンターに取られ、セカンドチャンスを許して、44-37になった。

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残り2分を切り、ウィザーズはリードを保って折り返そうと攻撃のリズムを遅くする。アイザイア・トーマスのパスが、テイタムにはじかれるが、ルーズボールをイシュ・スミスが確保し、事なきを得ると、再びフリーになったアイザイア・トーマスにパス。3ポイントシュートが成功し、47-37の再び10点差に。アイザイア・トーマスはプレイがいちいち心配で見ていられない。
 
セルティックスも必死になってきた。スマートからヘイワードの速いパス回しで、コーナーでフリーになったジェイレン・ブラウンに渡すが、3ポイントは入らない。リバウンドをマヒンミが取られるが、テイタムがはじいてルーズボールにさせる。しかし、ボールはイシュ・スミスに確保され、そのまま速攻をかけられるが、アイザイア・トーマスのフローターは外れ、リバウンドを奪う。逆に速攻を仕返し、ジェイレン・ブラウンがレイアップを決め、さらにファウルももらってフリースローを獲得。これで47-40に。ウィザーズはトロイ・ブラウンJr.を下げて、アイザック・ボンガを戻した。残り1分3秒。
 
ワシントンは、ボストンのディフェンスのプレッシャーに苦しみ、アイザイア・トーマスはボールをリリースしてしまったりするのだが、それでもボールをキープ、後方にいたジョーダン・マクレーがディープスリーを放つと、見事にネットに突き刺さった、これで50-40に。

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残り35秒、ボストンは、マーカス・スマートが光速のスリーを放つが、入らず。
リバウンドはマヒンミが押さえた。攻撃に転じたウィザーズは遅れてペイントに入って来たマヒンミに渡し、シュート、そこでファウルをもらい、フリースローを得る。マヒンミが1本しか決められないのはご愛敬で、51-40に。ウィザーズは、トーマスとイシュ・スミスを下げて、ゲイリー・ペイトン2世とトロイ・ブラウンJr.と交代。
 
残り24秒、ボストン最後の攻撃となるか、スマートがドリブルで上がり、トップの位置へ。時間をかけて周りを見渡しながら、ヘイワードがスクリーンに来ると、自らドライブして切り込んでレイアップを放つ、だがジョーダン・マクレーがブロック、しかし、こぼれ球はボストンのカンターの元に、シュートを放つが失敗、カンターが再びリバウンドを取るが、ここで第2クォーター終了。51-40、なんとウィザーズが11点リードで折り返すという信じられない展開となった。

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ボストン・セルティックスは、なんと前半のフィールドゴールが、14/48の29.2%というさびしい結果だった。うち3ポイントは19本中5本の26.3%である。見た印象では、ウィザーズのディフェンスが良かったというよりも、単にセルティックスが外しまくっていたという感じだった。一方のワシントン・ウィザーズフィールドゴールは、21/45の46.7%、この数字がそのまま結果を物語っている。リバウンドやターンオーバーの数はほぼ変わらない。ちなみにベンチメンバーの得点が、ボストンの4に対し。ウィザーズは19。普通のチームならすごいことだが、ウィザーズならば、もう納得の数字である。

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ハーフタイムになってもワシントンの観客は高揚していた。ただ、自分の席のまわりはボストンファンばかりなので面倒くさい。そして、気づいたことだが、せっかく1列目といういい座席にもかかわらず、写真を撮っていても、セルティックスのヘッドコーチ、ブラッド・スティーヴンスがほぼ前にかぶっているのだ。彼は常にベンチに座らず、コートサイドをうろちょろと行ったり来たりするスタイルなのだから仕方ないといえば仕方ないのだが、実に面倒くさい。これからセルティックス戦のゲームでは、いい席であっても、ボストン側のベンチ近くの席は取るべきではないなと肝に銘じる。これは1つの教訓ということで。 

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ワシントン・ウィザーズが2戦続けての金星となるか、その期待は高まるが、決して都合のいいようにいかないのがバスケットボールである。運命の後半が始まる。