あるある納豆ダイエットねつ造報道で、得をしたのは誰だ?(問題はフジテレビや関西テレビ、日本テレワークだけじゃない!)

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 やはり「あるある」のねつ造問題は大変なことになっている。もう完全に打ち切りは決定だ。しかしやはり報道は、やれ関西テレビが悪い、制作会社が悪い、チェック体制がどうの? とまるで自分のところには責任がないと言わんばかりの吊るし上げ状態。明日は我が身だということまで言っているところは、まあないですね。

 この納豆ダイエットに限らず「あるある」に関しては、今まで何度となくウソなんじゃないか?ということは指摘されてきたわけです。今回のねつ造に関しては、明らかに度を越した最低の話ではあるけど、探せばもっともっと出てきますぜ。でも本当の問題はそこじゃない。

 こういう健康情報番組において、なされるのは情報操作です。実験のやり方や統計のとり方も問題だが、結局のところテレビで紹介するために、かんばしくなかった実験結果は無視されているのです。この「あるある」ねつ造以降、その方向はもっと悪どい方に行くでしょう。ウソじゃなければいい、結果の出たものであればいいというようになってしまうでしょう。問題は、事実であるかどうかだけになってしまって、都合の悪いデータは出さなければいいんだという流れがもっと加速されてしまうでしょう。ウソを流さなければそれでいいというものではないんです。突っ込まれなければそれでいいのでしょうか? 本当に問題にしなければならないのは、ここなんです。

 今回の「あるある」はあまりにもバカなやり方でしたが、健康情報番組、科学情報番組は多かれ少なかれみんなそうです。「●もいっきり」も「ためして●ッテン」も「目が●ン」などなども、問題にされてしかるべきところはいっぱいあるはずですが。これらが追及されることは、「あるある」のような下手を打たない限りないでしょう。この手の番組もなくなることはありません。

 「事前にチェックできないのか?」という声も上がっていますが、そんなことが無理なことはテレビ局の奴らが一番わかっているのに、お笑い草です。写真がちがうとか、教授はほんとにこうしゃべっているのかとか、本当に実験した数値なのかとか、VTRを見てチェックしたところで、それが真実かどうかは、取材者が真実だといえば、それをくつがえすことの方が不可能だから。結局は良心に任せるしかない。取材現場すべてにプロデューサーなど責任者が立ち会うことは実際難しいしありえない。むしろ、期日が迫っている中で、この程度の実験結果なら大丈夫だろうとか、もうその辺でやめておこうとか、そんなに人数試せないからこれくらいでいいや、などと妥協点を探っていくのがプロデューサーだから。

 今回の「あるある」ですが、おかしいのはこれだけ影響力のある番組なのに、納豆業界が知らなかったってことはないだろうという話です。「てれびまにあ」のブログが指摘するところによると、昨年暮れ大手スーパーには「『あるある大事典II』納豆特集の放映のご案内」というA41枚の文書が届いていて、その中には「1日2パック食べる、朝晩食べる」など番組内容の詳細が綴られていたそうだ。そこで特売の予定だった納豆を定価に戻して儲けたところもあるとか。文書の発信元は、「全国納豆協同組合連合会」(本部・東京)。同会の広報担当は、文書を作成したのは自分で、情報は番組制作会社から詳しく教えてもらった、とのことらしい。どこまで本当かはわからないが、とっても真実味のある話。被害を被ったのは、増産したあげく在庫を抱えるだけになってしまった末端の工場だけか。 http://tvmania.livedoor.biz/

 実はこの「あるある」ねつ造で、批判や追及をかわされることになったところがある。多分「不二家」は生き残ることになるでしょう。ここ数日自らのところにすべての批判が集中されていたのを、見事に弱めることになった。次々に衛生状態の劣悪さや企業内の隠蔽体質が明らかになったが、そもそもは消費期限を過ぎた食材を使用したことだったわけで、実害を出していた事件ではなかった(食中毒事件はあったみたいですが)。実際のところ、他の食品会社の内部とどれだけ違うのか、似たようなものじゃないの? それをそこまでニュースは言いたい放題言うのか?ということに私などは疑問もあったわけだが、それが見事に批判の矛先が、テレビ局に移ってしまったわけだ。

 もう一つは意外なところだが、NHKである。それまで盛り上がっていた紅白のDJ OZMAの裸踊り事件。この間まで、問題はNHKの担当プロデューサーはそのことを事前に知っていたのではないかということで、それがやり玉に上がりそうなところまで来ていた。知っていて打ち合わせやリハもしていたくせに、知らなかったと言って、アーティストだけに責任を押し付けてしまうNHKの企業隠蔽体質が追及されるはずだったものが、この「あるある」問題で完全にとんでしまったような気がするのは私だけだろうか。関西テレビはもっとひどいよ、とか、制作会社に任せるとロクなことないという風な論調になってしまってないだろうか? やらせという面では「あるある」とNHKとやっていることにそれほどの大差はないはず。NHKじゃなきゃダメだろうとかいう風に好感度を取り戻してないですか? こんなことだとアッという間に「受信料義務化」の法案が通ってしまいますぜ。

 なんかこの「あるある」ねつ造問題報道にも、どこかからの人為的な操作や圧力がかかってないだろうかという風に、私は見てしまうのだが、いかがなものでしょう。そもそもこのねつ造を指摘したのは、「週刊朝日」で、それを見たけどわずか2ページの記事。それこそやらせは今まで数々の週刊誌で指摘されてきたものはず。それがここまで盛り上がったってことが不思議だ。まあわかりやすすぎるねつ造だったいうことなのでしょうが、そんなにみんな「あるある」を信じてきたの? 


 どうでもいいけど、「あるある」の制作会社、日本テレワークの謝罪文、最低やね(画像参照)。こんなわざわざ3行程度の謝罪文を載せる意味があるのか? そもそも社長など責任者の名前すら載っていない謝罪文を見たのは初めてなんやけど。おまけに2ちゃんねるなど騒がれてからすぐに、社内組織図などを削除してしまった。なんかもう今ホームページは、この謝罪文以外何も見れないんですけど・・・。ほんとひどい会社やね。こんな会社やから、制作会社がナメられるわけでしょう。社長はやめるつもりもないんでしょうかね? 責任がないと思っているのだろうか? 多分関西テレビの社長はやめますよ。どうします? 日本テレワークだって、自分ところの本体じゃなくて、さらに別の会社に発注していたわけだから、そういう説明とかもできたろうに。 
 http://www.tvw.co.jp/