最近のわけわからんCM?:ギャツビーのキムタクのCM(マンダム)

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 このギャツビーのCM、確かもう10年以上本木雅弘がやっていたのだが、今回から突如として木村拓哉に変わった。まあそこらへんには大人の事情もあったにちがいないから、あえてそこにはふれないが、CMの作風もこれまでの(元)アイドルがこんなことまでやるか?的な言わばスマスマのコントのようなコミカルを狙っていたものから、一気に一見スタイリッシュな、だが何ががしたいの?というようなおしゃれ路線のようなものに変わった。

 今はキムタクが出ているけども、一番最初はスタジオの白のセットにGのオブジェだけが出てるような、それこそ一体何がしたいんだというようなものだった(単にキムタクの撮影が間に合わなかっただけかもしれない)。特別ナレーションもなく、かかっている音楽は、70年代のR&Bの名曲として知られる、スタイリスティックスの「愛がすべて(Can't Give You Anything)」の一部分をギャツビーと置き換えて歌っている曲。

 さすがに自分はスタイリスティックスをリアルタイムで知っているほど古い人間でなく、メンバーもよく知らないのだが、最初これをほんとのスタイリスティックスのメンバーに歌わせているのかと思ったのだが、公式ページを見るとさすがにちがったようだ。

 http://www.gatsby.jp/cmstudio/index.html

 このCMでは「Can't Give You Anything」のサビの部分を替え歌にしているわけだが、

  I can’t give you anything
  But my love, but my love

 私には、ただanythingの部分以降をgatsbyに置き換えて歌っているだけだとずっと聞こえていた! そうなると。

  I can’t give you Gatsby
  Gatsby Gatsby

 となり、訳すと「私はあなたにギャツビーをあげることはできない」となる。ギャツビーのCMでそんなこと歌ってどうする? 本末転倒だろ? と思っていたのだが、公式ページを見ると、実は。

  I can give you Gatsby  訳:「私はあなたにギャツビーをあげることができる」

 と歌っているらしい。そこまで優秀なヒアリング力を持たてない私も悪いかもしれんけど、しかし原曲が原曲だから普通はそうは思わないですよ! おそらくたいていの人は、私と同じ聞き方をしてるんじゃないの? ましてやスタイリスティックスを知っている人ならなおさらでしょう。ていうか、わざわざこの曲を使った意味は何? ただおしゃれだから? でも替え歌にしてることを思えば、ちがうよね? なんか替え歌の作り方が根本的におかしい。この訳のような意味を持たせたいなら、もうちょっとふさわしい曲があったような気がするけどなー。

 まあそんな音楽の話は置いといても、このCM、キムタクのバージョンは現在2種類ほどあるようだが、それでも何がしたいんだろう? 何を伝えたいんだろう?という疑問は変わらない。そもそもキムタクを使うからには、女性層にも注目をさせたいという狙いがあるのだろうと推測するのだが、女性にギャツビーというブランドを知っている人がどれだけおんの? という話で。そもそも女性は買わんだろうに?という疑問がある。女性のギャツビーに対するイメージを変えさせればいいってことなのかね?

 キムタクのかっこよさに憧れる男性層を狙っているという考え方なのだろうが、そもそもギャツビーって男性化粧品の中でも(資生堂なんかに比べて)安価なブランドだったはずなんだけどね。これを機にイメージ一新して高級化をはかるつもりなんでしょうか? 本木時代のCMに比べれば、スタイリッシュ度は増したかもしれんけど、それでも「キムタクがギャツビーなんか絶対使ってるわけないよ!」という厳然たる先入観を拭えることはないと思うけどな? どうだろう?